共に「だでぃなんて……だいっきらい!!!!」
その日、愛する息子の大きな声が家中に響き渡った。
今日アイクは小説の締め切りが近いため息子の世話をルカにお願いしていた。本人も「OK!POG!」と太陽のような笑顔で元気よく返事をし、それにつられて横にいた息子も「あい!ぽぐ!」と手を挙げていたのは数時間前の記憶に新しい。
そうしてしばらくの間書斎で原稿に取り組んでいたアイクだったが、先ほどの突然のシャウトに机から顔を上げたのだった。
「いったいどうしたの?」
慌ててリビングに様子を見に行くと息子がアイクの声に反応し勢いよく足に抱き着いてきた。
「ま“み”ぃ~!!」
「あらあら、どうしてそんなに泣いてるの?まみぃにもおしえて?」
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