ルゥ書(叩き台)ーークンクン。あ、いい匂い。
アイツが朝飯の準備を始めたんだと、美味しそうな匂いが寝ているオレの鼻を刺激する。
今日も今日とてあの旨い飯を朝からたらふく食いたくて、コイツを起こすのがここ最近のオレの日課。
「ワンッワンッ!」
「…………。」
ーーそう、コイツはこれくらいじゃなかなか起きない。
でも、こうすれば起きる。
鼻や口をペロペロって嘗めるんだ。
「……ん、んぅ……ルゥくん…? あ、おはよ。今日も早いね。」
ふぁーぁ、と、呑気にあくびをしてまた寝そうになるところを吠えることで、目覚めへと畳み込む。
「わかった、わかったから。まだ皆は寝ているから静かに、ね?」
そう言って、フワッと抱え込まれた。
思わずブンブン尻尾が振れてしまう。
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