二月三日は夏油様のお誕生日二月三日は、世界で一番大好きな人のお誕生日だ。今年は美々子と相談して、夏油様にとっておきのプレゼントを用意した。
私たちふたりの手作りバースデーケーキだった。
図書館で借りてきた本を見ながらスポンジを焼いて、中には缶詰のフルーツをサンドする。生クリームをたっぷり塗ったら、てっぺんには真っ赤な苺をたくさん飾った。
「ふたりとも良く頑張ったね、本当にありがとう。とても美味しそうだ」
夏油様が微笑んでくれるのが、何より嬉しかった。
「へえ、ガキのわりにはやるじゃん。すげー美味そう」
なぜか五条悟が偉そうにしてるのが癪に触るけど、夏油様がとっても楽しそうだったから許してあげることにした。
「こらこら、これは私へのプレゼントだよ。悟が独り占めするつもりじゃないだろうね?」
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