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    しらす

    支部でクソ字書き兼クソ絵描きしてます。
    支部に上げてる奴のおまけとか、普通に落描きを上げます。

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    しらす

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    多分ここから始まる五条愛され
    五条の体調不良、若干の嘔吐表現注意

    #体調不良
    poorBodyConditioning

    「…ぅう」

     ベッドの横にある目覚まし時計の時刻を確認する。今は午前6時だ。昨日は夜中に緊急の任務が入っていた訳では無いが、五条は中々起き上がれる気がしなかった。
     数分後、もうそろそろ起き上がらないと不味いと五条は重たい身体を起こした。
     洗面所に行って顔を洗うと、鏡に映った己が酷くやつれた顔をしているように見えた。歯を磨いた後、死んだ目のまま人差し指で口角をぐいっと上げていつもの軽薄な笑顔を無理矢理作ってみた。その笑顔がとても不器用で歪な物に見えて笑えてきた。大丈夫、僕は最強だから。心の中で唱える。

     "最強"を貼り付けたまま仕事着に着替えれば何時もの五条の完成である。
     リビングにやってきたものの、朝飯を作る素振りは五条には無かった。食欲がわかないからだ。どうせ食べても吐き出すだけなんだけど、と五条は思った。折角食べたとして吐くことに体力を奪われるくらいなら別に食べなくてもいいや、という事である。五条はコップにペットボトルから水を注ぐと飲み干した。
     そして暫く書類に目を通していた五条は、途端にきた吐き気に気づいた。気持ち悪くて、気持ち悪くて、かなわない。
    「クソっ…またかよ……」
     トイレに駆け込むと、胃辺りにあった不快感は一気に食道を逆流して口から流れ出た。
    「…っ、おぇっ」
     生理的な涙がポロリと落ちた。口の中から出てきたのは水と独特の酸っぱさを持つ胃液だけで、吐いたからといって特に気分が同行した訳ではなかった。酸が残る口の中に気持ちの悪さを覚えつつ洗面所に行って口を濯ぐと、いくらか胃液の味は消えた気がした。

     
     時計を見るといつも出勤してる時刻になっていたので、五条は家のドアを開けた。












    「おっはよー若人達!青春してる?」

     教室のドアを開けていつもの調子で五条がそう言うと、
    「あんたまた遅刻じゃないのよ!」
    と多少ご立腹気味の釘崎が返した。教室の壁には確かにHRの時間から10分ほど針を進めた時計があった。
    「五条先生こういう所あるからな。」
     伏黒がそう言う。長年の付き合いあってか伏黒は諦めろ、釘崎。とご立腹な彼女に言った。
    「そーいえば先生顔色悪くね?大丈夫?」
    虎杖がそう言うと伏黒と釘崎はそうか?と返した。
    「え〜そう?夏バテかなぁ〜。ソーメン食べ過ぎたのかも」
    そう言ってヘラヘラと笑う五条に、虎杖はそっか、気ぃつけてね。と返した。その後に、体調悪くなったら言えよ。最強の五条が倒れちゃあ私らが大変なことになんだからな、と釘崎。アンタ自分じゃ気付いてないのかもですけど結構ワーカーホリックなので気を付けてくださいね、と伏黒。何だかんだ3人は五条を心配していた。今まで最強だから大丈夫だろう、と心配される事の無かった五条からしたら、それはとても新鮮でむず痒い物に感じた。




    「はいはい、じゃー授業始めるよー。」
     チョークを持って黒板に字を書くとカッカッと音が鳴った。
     適当に問題の解説をしていくと、3人は真面目に聞いてくれた。ホント僕って凄いよね、教員免許取ってるわけでもないのに生徒にこうやって教えられちゃうんだから。なんて生徒に呆れられているにも関わらず自画自賛する五条を突然の目眩が襲った。

    「…うっ」
     視界がぼやけて、ふらっとする。平衡感覚が保てなくて転びそうになった。危ない危ない。

    「…センセ?大丈夫?」
     そう心配そうに聞いてきた虎杖に笑顔で大丈夫と返すも未だ平衡感覚はログアウトしたままだ。ふらつきながら大丈夫という五条に伏黒と釘崎は最早呆れたような視線を向ける。
    「あんたねぇ…、ほんと今日なんか変よ。家入さんにでも見てもらってきなさいよ。」
    「僕が?硝子に?何で?」
     あくまでとぼけてみせる五条に伏黒ははあとため息を吐き出した。
    「何恵までため息ついてんのさ〜。まあそんなことは置いといてさっさと授業進めちゃおうか。」
     誤魔化す様にまくし立ててくるっと後ろを向いた五条の視界が急に低くなる。
    「え」
    暗くなって、意識が遠のいていく感覚の中、あぁ、僕倒れたのか、と無意識のうちに理解した。




    _____目隠しの下、見られたら皆に怒られちゃうなぁ。






     伏せられた白い睫毛の下には、その白い肌とは対照的な真っ黒の隈が存在を主張していた。
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