姿を消していた彼が再びぼくの前に現れたのは、いつかと同じ煙と土と血の臭いが満ちた真昼。
伸びてきた手を何故か冷静に見つめながら、それが首にかかるのを受け入れた。幾度も甘やかに触れてくれた指。今は害をなすものだとしても彼の意思で伸ばしてくれたことに喜びを感じた。ぼくを写すひとつだけの瞳の奥。泣きそうな色を潜めているように見えるのはぼくの期待か勘違いか。終わらせるのならば、せめて涙くらい見せてくれたらいいのに。そんな我が儘が心からあふれて舌を動かしてしまったようだ。首に回された長い指が、ひくりと戦慄いた。
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おにつかちひろのなつのつみを聴くと「ざついぃーー…!!」ってなるので書いて吐き出す