レイマリ学パロ(裏)遠くの方で、まだ笑い声がする。
地面が冷たい。
息が上手く出来なくて、ただただ怖かった。
冷たい夜の風が直接肌に当たる。
震えが止まらなくて、上手く服が着れない。
外されたボタンをひとつひとつ、震える手で留めていく。
真っ暗で、なんにも見えなくて、後ろから声を掛けられて引っ張られて、バランスを崩して倒れて、気が付いたら何人かの男に取り囲まれてて。
全然何言ってるか分からなかった。
ただ、男の背後の空に浮かぶ月は、綺麗だった。
遠くの方に飛んでいってしまっていた習い事の鞄を拾う。
ぐちゃぐちゃになった髪を手ぐしで整えて、何事もなかったかのように家に帰ろうとした。
その時遠くの方から足音が聞こえた。
まさか、戻ってきたのだろうか。
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