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    虚のポイピク

    なんでも投げるところ。
    性癖に忠実。

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    POIPOI 12

    虚のポイピク

    MOURNING大分前にネップリ限定で出していた特殊設定A▽▲です。
    供養ついでに全文公開します。修正とかしてないので大分読みにくいとは思いますが、暇つぶしにでも読んで頂ければ嬉しいです。
    周波数:52Hz ねぇ、前世ってあると思う?
     ほら巷ではそういうのを占いで見てもらったりして、自分の前世が一体何だったのかを調べるのが流行っていたりするらしいね。動物だったのか、虫だったのか、はたまた生き物では無かったのかもしれない。そういうの知りたいっていう気持ちは、多分普通。自分の知らないものがあるのって、ちょっと怖いよね。でも、僕は違った。何故なら物心ついた時に、自分の前世が何なのか知っていたから。

     時々、夢に見るんだ。深く、どこまでも続く青い闇を一人で泳いでいる。大きなひれに、力強い尾びれを使って広大な海を回遊する孤高の旅人。

     そう、僕の前世はくじらだった。
     
     たった一人ぼっちで旅をしている間、いつでも歌を口ずさんでいた。独特のメロディーに乗せて水の中を伝播していくそれは、僕の心を高揚させた。今じゃ人様に聞かせられるようなものは歌えないけど、くじらの時はとても自信に満ち溢れていたのかもしれない。暖かい海で、極寒の深海で、荒れ狂う大海原で休まずに歌い続けた。でも、誰一人として、僕の歌に返事をしてくれることは無かった。
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