夢主達交流ネタメモ カンッ、と響き渡る音と手元まで伝わる衝撃に引き締めていたはずの頬の肉が緩む。胴を突き刺そうと先を振り翳しても撃ち返され、逆にこちらを三本に分かれた刃が狙う。
一旦距離を取り、冷静に相手を観察するも久しぶりに感じる高揚感は抑えきれない。
「あなた、いい目をしてる」
「ただの手合わせなのが残念です。これでも獲物を狩るのは得意なんですよ」
「あら、私をそこらの獣扱いですか」
「まさか。例えるなら猛獣の間違いでしょ?」
ラズの足元を狙い、振り払った槍は躱されたが、休まず飛び跳ねたラズの体を突き刺しにいく。しかし、体勢が不安定な空中でも自身の槍の柄を上手く使い狙いはズラされる。
そうこなくては。
「──はっ!」
一瞬にして、槍を捨て、残り数センチまで近付いた私と目が合い、ラズは咄嗟に後ろに下がろうとした。
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