カブミス事件簿24時「転移術の暴走?」
「そ。お前、メリニのダンジョンで隊長の転移術抑えて絞め落としたろ? 暴走が収まるまで抑えといてくんね?」
「確かに対処法はわかりますけど、誰でも出来ますよ」
「それはトールマンだからだろ? エルフの力じゃ隊長止めるのは無理! つーことで任せた!」
フレキは断る暇もなく走り去った。
残されたのは両手に袋を被せられた状態で手首を拘束されたミスルンだけである。
兎にも角にも現状を把握せねばならない。カブルーはため息をついてミスルンへ問いを投げた。
「経緯を説明してもらえますか?」
「破棄されたダンジョン内で正体不明の物質に接触した。結果魔力が高まり自意識に反して転移術が発動するようになった」
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