kawaii 上役、から、最近恋人になったこの人は、何だか急に言い淀む機会が多くなった。
言おうとしたくせに、その直前ではっとして、何でもない、ってはぐらかす。
そんなの、気にするなって方が無理だろう?
だから意を決してとうとう問い詰めてやった。
何を言おうとしたのかと。
ここは僕の部屋、他には誰もいない、ゴビーはとっくにおねんねだ。
だからいいでしょう、と、顔を近付けて目頭に力を込めて問うと、向こうは、ぐっ、と一度たじろいでから、ようやく教えてくれた。
可愛い、と、言おうとした。
と。
おずおずと絞り出された声に嘘はないだろう、そういう人じゃ無い。
とはいえそれがそんなにも禁句であろうかと眉を顰めた僕に、曰く相手は、
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