ピロートーク【萩松】※リメイク「なぁ、陣平ちゃんはさ俺の事抱きたいとか思わないのか?」
「は?何だよいきなり」
萩原と身体を重ねてもう何度目になるだろう。今日もついさっきまで互いを貪り、熱を分け合い、欲を解放して、ようやく一息。行為の後の一服はまた格別で、枕元で煙を味わう。そんな俺を咎める事もなく、隣の男は俺の癖の強い髪に指を絡ませながらもピロートークと言うには微塵も甘くない話題を振ってきた。
「いや、勿論いっつも抱かせてもらってるのは嬉しいし、感謝してるんだけど、でも陣平ちゃんだって男だし、抱きたいとか挿れたいとか思ったりしねぇのかなーって思ってさ」
口調はゆるやかだけど、目は少し不安げに揺れている。こんな時の萩原の言葉は真剣で軽く聞き流してはいけないと、俺の本能が告げている。俺が萩原を抱く?そんなの……
1999