治安が悪い📏先生ガタンッ
｢......？｣
廊下を歩いていると、前に見える校長室から大きめの物音がした。
(何の音だろう？)
気になってしまったので、音を立てないように校長室に忍び足で近づき、ドアに耳を立てた。

｢バ、バルディ先生...お行儀が悪いですよ...
机に足を乗せるなんて。｣
｢.........｣
｢それに校内でタバコは吸わないでください。｣
｢.........｣
｢一体どうしたのですか。そこまでイライラしているなんて...
何かあったのですか？｣

「蘇生がどれほど素晴らしいものか。貴方はその身で実感したことと存じますが？」
「そうだな。先の件に関して、お前に感謝の念が無いとは言わぬ。だが、だからこそやはり認められぬのだ」
「はぁ……また秩序がどうとか、世の理がどうとかと宣うおつもりですか？　命より優先すべきものなどないでしょう」
「秩序の下に生命は安寧を得られるのだと、何故分からぬ。大愚かめ」
「〝死〟という理不尽なものから人間を救って何が悪いのです」
「生命が理不尽に奪われてよいとは言わぬ。だが〝死〟は理不尽なものでなくてはならぬのだ」