何も言わずとも 快晴にして、気温も正常。青い空の下、二人の後をついていく。
「姉上! あちらにぬいぐるみの専門店があるそうです!」
「専門店……! 今行こう、すぐ行こう!」
「(ま、まだ買うんだ)」
私の両腕には、既に大きな紙袋がかけられていた。その中身は大量のぬいぐるみ。大きなものから小さいものまで、その種類も問わず入っている。
「セレネ! 置いていってしまうぞ!」
「は、はぁい!」
まあでも、フィオ様のあの顔を見ると、なんでも許したくなってしまうのだけど。
「つ、疲れた……」
「もうへばっているのか? 鍛えが足りんな」
「フィオ様たちと一緒にしないでほしいんですが……!!」
ひと段落ついて入った喫茶店で、荷物を下ろした瞬間疲労が襲う。ぬいぐるみも積もれば重いものだ。
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