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    Tyon。

    五悠を書いています。
    誰かに刺されば嬉しいです!

    @yon_472

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    Tyon。

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    五悠です。
    セ○レから始まるお話です。

    五条先輩視点 早とちりな先輩
    夏さんと硝さんが出てきます。

    苦手な方はご注意ください。
    ふりがなは、自分用です…

    #五悠
    fiveYo
    #大学生パロ
    collegeStudentParody

    独占欲②「俺、悠仁と付き合ってるから」

     パンケーキが話題のカフェに親友たちを呼び出し、声高らかに告げた。
     一人は煙草を吸う手が止まり、もう一人は親指を眉間に押し当てた。

    「…糖分足りてないんじゃないの」
    「…頭がおかしくなったのかい?」

     二人の反応は思っていたものとは違った。

    「はあ?足りてるは!正常脳だわ」

     冷ややかな目の二人を尻目に話を続ける。

    「今朝さ、悠仁に『悠仁のご飯を毎日食べたい』って言ったの。そしたら、『いいよ!』って、あの太陽の笑顔で答えてくれたわけ」

     って、ことで付き合いはじめました。と鼻を高くして自慢をしたが、親友たちはさらに深いため息を吐く。

    「悟…きっと悠仁は分かっていないよ。いつから、そんなお花畑な思考になったんだい?」
    「自意識過剰にも程があるだろ。虎杖には、はっきり言わないと伝わらないと思うぞ」

     俺の言葉を全く信用していない彼等を、どうしても納得させたくなる。

    「それより、何よりも、俺たちはカラダの相性が良いの。悠仁も求めてきてるんだ。伝わってるに決まってるだろ」

     つい、俺たちの関係を口走ってしまった。
     彼等の眉間に更に皺が寄せられ、詰(なじ)られる。

    「うわっ、最低だな」
    「本当に。悟にデリカシーが無いのは分かっていだが、流石にそういう事は知りたくはなかったよ」

     相手を思うなら、そんな事は言わない。
     お前に付き合わされる悠仁が可哀想。
     今までのセフレたちと変わらないな。
     
     二人からの反応は、更に辛辣なものに変わる。
     別に、祝って欲しいとか思って伝えたわけでは無い。ただ、単に自慢したかっただけなのだから。それにしても、彼等の俺への対応は酷すぎると実感した。

    「お前ら…酷すぎじゃない?」
    「日頃の行いを、よく思い出してみな」
    「そうだよ、悟。今まで、女を取っ替え引っ替え。しかも雑に扱っている様にしか見えない。そんな事をしていた奴が、急に恋人ができたとか。しかも、その相手は私たちの可愛い後輩だというじゃないか。何を夢見てるんだが…」
    「ぇーーうっせぇ!お前らが何と言おうと、俺たちは付き合ってんだよ」

     俺の初恋、初恋人をせっかく報告してやったというのに、親友たちからは説教されてしまう。
     悠仁とは、付き合っている。これは紛れもない事実だ。ことの真相は、今朝のことだった。





    ◻︎◻︎◻︎



     悠仁を抱く様になってから、悠仁と朝を迎える事はよくあること。昨夜もいつもの様に一夜を共にして、朝を迎えた。
     悠仁は、いつも俺より少し早く起きて、朝食を用意してくれる。
     カーテンから透ける朝日と、朝食の香りで目を覚ませば、ひとりの朝よりも目覚めは良い。
     背筋をひと伸びして、ベッドからリビングに行けば、食卓に食事を並べる悠仁が笑顔で

    『おはよう!』

     と元気に迎えてくれる。
     この光景を初めて見た時に、俺は確信した。

    (悠仁が好きだ)

     その言葉がすんなり降りてきた。


     そんな事を初めて思った日は、何度悠仁と肌を重ねた時だったのだろうか。
     朝は食べないと話していた筈なのに、

    『ちゃんと食べなきゃ、一日力でないじゃん』

     と、半ば無理やり押し付けられた朝食だった。
     しかし、一口口に運べば美味しくて、胸の奥がじんわりと暖かくなった。
     実家の食事はもちろん美味しい。一流の料理人が、一寸の狂いもなく味を決めてくれている。しかし、それは俺の為に作られたものではない。美味しくする為に作られた物だ。
     しかし悠仁の食事は、俺のために作られた物で、俺への気持ちが詰まっている。本当に愛おしくなった。その日から、悠仁と迎える朝が嬉しくなった。
     だんだんとこの気持ちは膨らみ、悠仁の身体だけじゃなく、気持ちも欲しくなっていった。

     そして、今朝告げた。

    「いつもご飯ありがとう。美味しいよ。悠仁のご飯、毎日でも食べたい」

     彼の目をまっすぐ見つめて、そう告げれば、悠仁は嬉しそうに笑ってくれた。

    「そんなに?いいよ!」

     返事はあっさりだったが、嬉しかった。きっとこうなることを悠仁も望んでいたのだろう。

     悠仁は、一限目から大学があるから先に部屋を出る。その時にも、いつもはしない"いってらっしゃいのキス"をしてみた。
     付き合って初めてのキスに、悠仁は少し戸惑っていた様子だけど、それも素直な反応で可愛く思えた。



    ◻︎◻︎◻︎




     この話をしても、目の前にいる親友2人は、信じている様子は全くない。こう云う事は当事者しか分からない物なのだろう。

    「まぁ、とりあえず付き合ってると言うことにしてあげよう。しかし、まぁ、やっとと言う感じだな」
    「本当にな。高専の時から狙っていたもんな」

     二人は懐かしい高専時代の話をし始めた。

    「狙ってねーよ。まぁ懐いてくるから、可愛いなー忠犬だなーくらいには思っていたけど」
    「ふーん。私が悠仁にジュースを奢っただけでも、噛み付いてきたのは誰だったかな」
    「それ、私もあったよ。ライターが無くて探していた時に『パチンコで貰った』って虎杖がライターをくれたの。そのライターを使う度に、五条が睨んできていたよ」

     傑も硝子もそんな懐かしい話をする。
     確かに、高専時代から気に入っていたし、誰にでも笑顔を振りまく悠仁には不快感もあった。それでも、最後には俺の所へ尻尾を振ってやってくる。それを見れば、ムカつく気持ちもどこかへ行ってしまっていた。

    「たぶん、虎杖は分かっていないとは思うが、せいぜい愛想尽かされないようにな」
    「今日は面白いものが見れたよ。悟は恋をすると、だいぶ頭が悪くなるらしい」

     クスクス笑う二人はやっぱり、信用していない様ようだ。それでも、気持ちは和らいだ。
     悠仁が教えてくれた、この店。目の前のパンケーキに、たっぷりメープルシロップを垂らして頬張れば、心も口も甘さで満たされた。
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