ハイノイ初夜手前想いを伝え合い、所謂お付き合いをするようになって早1ヶ月。互いに忙しい間を縫って逢瀬を重ねる中で、体の関係をとなるのは2人ともいい大人であるので自然なことではないだろうか。
ティーンの時から今まで付き合った人というのは全員女性であった為、アーノルド・ノイマンは体の関係をとなった時自然に抱く方を想像した。相手であるアルバート・ハインラインは研究開発に心血を注いでいる様な人間であり果たして体の関係を持った人が今までいたのかはわからないが、自分がリードしてやらないとぐらいに思っていた。
ハインラインの部屋でそういう雰囲気なり、キスを交わしながらベッドに押し倒して馬乗りになる。するとハインラインはノイマンの腹を撫ぜながら言ったのだ。
「積極的ですね。早く私のをここに入れたいんですか?」
「えっ…‼︎」
思わずその場にそぐわぬ間抜けで大きな声が出た。ハインラインは不思議そうな顔をしている。
ここで双方、相手が自分を抱こうと思っていたことが発覚したのだ。
「一度話し合いが必要そうですね…」
「そうだな…」
盛り上がっていたので、大変に離れがたかったが一度体を離す。どっちが入れるかというのは大事な問題であったので…
「アーノルド、貴方私を抱こうと思っていたのですか?そんなに可憐で童顔なのに?」
「童顔は関係ないだろう!あと可憐ではない」
軍人の男に可憐とは。この男、頭が可笑しくなったのだろうか。童顔は気にしているので言わないで欲しところだが。
「抱かれるのは嫌ですか?」
「嫌ではないが、俺もお前のこと抱きたい。アルバートだって綺麗で色白だろ?」
「ありがとうございます。確かに色白かもしれませんがそれは関係ないでしょう」
「そうしたら俺の童顔も関係ないだろ」
ハインラインは目を伏せて考え込んでいる。
「どうしても、私には抱かれてくれませんか?」
「…どうしてもと言うわけではないが、抱かれるイメージが沸かないと言うか…」
「ならば私に抱かせて下さい」
「うーん」
「悩まれるぐらいなら抱かれて下さい。私は今日の為に何十回とシミュレーションして来ました。決して後悔などさせませんし、必ず満足させてみせます」
ハインラインが言うのなら本当に何十回もシミュレーションして来たのだろう。そこまでの熱意を持って自分を抱きたいと言うなら抱かれても良いかもしれない。
「わかった。今日はお前に抱かれる。どうしても抱かれるのが合わなそうだった時はお前を抱いても良いか?」
「もちろん。そんな事はないかと思いますが…」
そう言いながらハインラインはノイマンの事を押し倒しキスをした。