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    deundeuun

    @candi___ru059

    🔥🎴・💎⚡️が大好きです💕 久々腐りました。 
    腐る直前に書いたssなども、あげたりしてます。今は大腐りです。

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    deundeuun

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    2/11webオンリー用
    以下注意書きをお読み頂き、大丈夫でしたら本文にお進みくださいませ。

    ・キ学卒業後の同窓会当日の話。
    ・🎴君に絡みまくるモブ♂が出ます。
    ・🔥さんが🎴君に強引に✖️✖️する描写があります。なので🔞です。
    ・名前だけ💎さんと⚡️君が出ます。
    ・最後はハピエンです。

    頑張って書きました。よろしくお願い致します。

    あなたの笑顔が好きなのに「煉獄さんて、清廉潔白が服着て歩いてるみたいだよね。」「爽やかで、清潔で、でもとっつきにくいんじゃなくて、優しくて、頼もしいんだよな。いつもにこにこしてて。」誰もが彼のことをそう言う。よく耳にする。何故かそんなこと思い出した。じゃあ、今俺の体を羽交締めにして離さないこの人は、ギラギラと月の様に湾曲した瞳を歪ませているこの人は、そして…俺に淫らなことをする、この人は。一体誰なんだろう。



     昨日の雨が嘘のように空は晴れ、冬特有の乾燥を感じる。洗濯物を干すときの寒さで季節がわかる。今日は少し風があるなぁ。 さて今日は大学の同窓会だ。学部とかサークルとか関係なく、仲良かった人を誘っていいって言われてる。俺はやっぱり善逸と伊之助を誘っちゃうんだけど、顔の広い善逸は沢山の人に声をかけていた。伊之助は変わらず食べ物が友達だ。と、洗濯物を干し終わって、さぁちょっと早いけど俺も出掛けよう。なんだかブラブラしたい気持ちなんだ。大学そばの繁華街の待ち合わせは17時。その前に少し服でも見ようかな。もうすぐ久しぶりに煉獄先生に会えるし。うちの大学は一貫の高校と校舎が近いから、時折煉獄先生とは顔を合わせていたんだ。卒業するまでは。 ふふふ 俺は身支度を整え、玄関のドアを開けた。

     新年のセールも終わり、街は元の喧騒に戻りつつある。年末年始の賑やかな名残を、店先の商品で少し感じる。今年初めて会う人には年始の挨拶をする、そんな頃だ。
     この街は色々な学校の通過地点で、街には学生が沢山歩いてる。買い物したり、食べ歩きしたり。ここに来れば誰かに会える、そんな街だ。古さと新しさが混在してるのも俺は好きなところだ。ブラブラと好きな店を覗いてみる。お、眼鏡。そういや目がいいからかけたことないんだよな。どうかな?似合うかな? この眼鏡、煉獄先生がパソコン触るときにかけてるのと似てるな。ふふ なんだか嬉しい。
    「お客様、いかがですか?」
    ふいに声をかけられビクッとしてしまう。
    「あ…あ、はい。」
    眼鏡を外しながら振り返ると、
    「あ、お似合いでしたのに、お客様。」
    ニヤニヤしながら、同級生が立っていた。
    「え?」
    「いや〜竈門が見えたから、声かけちゃった。眼鏡買うの?確か、目はいいよな?裸眼だろ?」
    「あ、ああ、そうだよ。目はいいんだけど。可愛いな、って思って。」
    「たしかに可愛いな、うん。竈門の雰囲気に似合ってる。感じ変わっていいんじゃないか?よし!再会の記念に、俺買ってくるよ!」
    「え?いや、いいよ。いい!いい!」
    いや、正直そんなに話したことないよな?え?眼鏡を2人で両端から掴んでる。壊れちゃうよ…店員さんもめちゃくちゃ見てる。何だこいつ?
    「そうか?ちぇ〜 あ、いや、ごめん。久しぶりに同級生に会えたから、テンションおかしかったかも。ごめんなぁ。」
    「そっか。焦ったよ。なんで?って思った。」
    苦笑いでやり過ごす、しかできないや。
    「あ、じゃあ、俺行くね。後で。」
    と、向かう俺の腕は彼に捕まれていた。
    「いや、あの、実はさ、学生の時、竈門ともっと話したくて、もっと仲良くなりたくて。だから、今から少しお茶でもしてさ。話しないか?な?」
    え?あ、そうなんだ。どうしよう。確かに時間はあるけど、なんか、ちょっと怖いな。でも好意を持ってくれてるのに、悪いな。でも…
    「な?」
    悩んでる間にも掴まれた腕は、痛いと悲鳴をあげている。笑顔とは裏腹に力がこもっているんだろう。力が強すぎる。
    「わ、わかった。同窓会始まるまで、な。」
    にこぉ、と笑う彼に動揺しつつも、腹を決める。お茶だけだもんな。あっという間に皆と会う時間になる、うん。自分に言い聞かせてる。
    「どこの店行こうか。あ、あの店は静かでいいよ。コーヒーもうまかった。どう?」
    と、彼がこちらを振り向く。
    「う、うん。いいんじゃないか?」
    笑えてるかな、俺。店も決まり、彼は意気揚々と歩き出す。早く終われこの時間、と俺は願うばかりだった。

     ズンズン道を闊歩する。彼が胸を張りズンズン歩く度、それに反比例して俺は下を向きトボトボ歩く。実は俺のことを好きと言ってくれる人は、彼以外にもいて、何人かに告白してもらった。それは事実。だけど、こんなに強く、自分と仲良くしてくれ!と言われたことがない。申し訳ないけど、なんだか、怖く感じてしまう。ああ、店が見えてきた。面と向かってこれから数時間一緒なんだな。
     店は2階にあった。凝った煉瓦の外階段を登り、いざ店へ…と、体が引っ張られて転…ばない。上半身から後ろに傾いた状態で俺は止まって、誰かに後ろから支えられている。え?あ、あれ?物音に気付いた同級生が振り返り、こちらを見下ろす。片方の眉が上がり、口許が少し歪む。俺も後ろを見るように、振り返る。
    「れ、煉獄先生!」
    「やぁ 君達。久しぶりだな。」
    「すみません!すぐどきます!」
    体勢を整え、先生に向きを直す。その間に後ろで階段を降りる音がした。スッと後ろから腕が回ってきて、背中から肩を抱きしめられた。
    「ご無沙汰してます。俺達これからお茶するんすよ。話したいことが山程あるんで、お互い。」
    ヘラヘラと話す言葉の最後、強く肩を掴まれ、一瞬体がこわばった。
    「な?久しぶりに会えて、話に花が咲くってやつだよな。」
    煉獄先生を前にしても態度は変わらないどころか、ますます強く感じる。
    「な?そうだよな?」
    「あ…う。うん。」
    俺はどこを見ていいかわからず、自分の靴を見て、服を掴んでいた。
    「話したいことが山程ある…ねぇ」
    息を吐き、腕を組みながらこちらを見ている。せ、先生怒ってるかな。なんだか怖くて匂いがわからない。わかるのは俺にまとわりつく、嫌な匂いだけ。これ以上先生にこんなとこ見せたくない。俺は長男で、パン屋の息子だ!どんなときだって、笑顔になれる。
    「そうなんですよ。先生。俺達少し話があって。ここ、コーヒーがうまいから行こうってことになったんです。」
    精一杯の笑顔を、先生に、向け…た。体のどこかがチクリとしたけど、今この場をどうにかしなきゃ。俺の笑顔を見て気を良くした後ろのやつは、ニコニコしながら階段の上に俺を誘う。よ…よし、これでいいんだ。また後の同窓会で会える、から。先生の方に顔を向けず、会釈をして、階段に向き直す。この階段、嫌いになりそうだ。階段上のやつは自動ドアの先にいる店員さんに人数を言ってるようだ。気が早いな、まだ俺は店に着いてないの…に?

    ザザッ

     先程とは比べ物にならない強さで俺はまた階段から離された。左手を引かれたかと思えば、次の瞬間には煉獄先生の腕の中にいた。状況が飲み込めず、目をぱちくりさせる俺に
    「静かに。行くぞ…」
    階段の上を見つめながら、手を引かれ走り出す。後ろから何かを叫ぶ同窓生の声がしたような気がした。
     いくつかの通りを抜け、駅とは反対方向へと走り続ける。さっきのいざこざから抜け出したのはいいけど、なんだかすごく疲れて、息ができない。何も言わない俺を心配そうに振り返るキラキラ光る美しい赤と金の瞳…今度は大きく見開かれた。
    「すまん!思わずものすごい勢いで走ってしまった!大丈夫か?」
    「はっ はっ はっ」
    肩で息をするけど、胸が苦しい。
    「ゆっくり、ゆっくり。」
    背中をそっとさすられ、少し落ち着いた。
    「だ、大丈夫です。びっくりしました。」
    「良かった。もう少し行ったところに…
    来たな。」
    先生はまた俺の手を取り走り出す。俺もそれについていくしかない。繁華街のはずれ、個人店が多い昔ながらの路地に来た。駅前とは違う、静かさが漂よう。
    「こっちだ!」
    わけもわからず走り続けた。先生がスッと路地の隙間に入り込んだ。少し奥まった所が小さな袋小路になっていていた。先生はそこから表を見て、嵐が過ぎるのを待っていた。俺は奥に入って息を整えるので精一杯だった。

     ふぅ、と息を吐き、やっと呼吸が普通にできるようになった時、気付けば俺の目の前には煉獄先生が立って、こちらを見下ろしていた。
    「あ、ありがとうございました。すみませんでした。」
    表通りに向かおうと裏路地を歩く。
    「炭治郎。」
    ふいに名前を呼ばれ、振り返ると両手を広げて待っている人がいた。俺は何も言えないまま、その胸に飛び込んだ。
    「炭治郎。」
    優しく抱きしめられ、その温かさと心地よさに思わず涙がこぼれた。
    「ごめんなさい。ごめんなさい。」
    何だか何かを話さなくてはいけないと思って、とにかく謝り続け、泣き続けてしまった。その度先生は
    「うん、うん。」
    と言いながら、優しく頭を撫でてくれた。

     どのくらいの時間がたったろう。俺の涙も止まり、先生と俺は暗い中で抱きしめあったままだった。落ち着いて考えてみたら、とても恥ずかしい状況だ。高校生の頃から先生が好きだった。性別とか関係なく、煉獄杏寿郎という人が好きだった。でもあるとき、「生徒は生徒だ。恋愛に発展することは、絶対に無い。皆等しく、可愛い、俺の大事な生徒だ!」と話しているのを聞いてしまった。俺は、俺の心の中に芽生えたものにそっと鍵をかけ、心の奥の奥にしまい、そのまま高校を卒業し、大学も卒業した。時折先生には会ったけど、特別何をするわけでもなく、普通の卒業生、普通のパン屋の息子として関わった。それが、たまたまとはいえ、なんだ、この状況。
    「炭治郎?」
    ハッと我に帰り、先生から離れる。
    「本当、何度も今日はすみません。なんか、疲れてるのかな、俺。アハハ 落ち着いたので、向こう側に戻りますね。ありがとうございました。」
    早口でまくしたて、明るい表通りの方に向気を変える。と、先生の腕が俺の進行を妨げた。目の前に腕が来て、驚いて背中を壁に預ける。すると今度はもう片方の手が壁につき、俺を挟んでいた。
    「先生、外に出してください。皆…そうですよ、皆来てますよ!合流しないと。先生のこと待ってますよ?ね…ねぇ?せん…」
    最後の言葉を出さないように、まるで先生が飲み込んでしまったように、俺は先生に唇ごと隠されてしまった。

     当たり前のことだけど、体格差を感じる。俺より大きい腕に囲まれ逃げ場を無くされた。俺より大きい体で視界を奪われた。俺より大きな手で顎を掴まれた。俺より大きな唇で、唇を塞がれた。俺より大きな舌で、口の中をしゃぶり尽くされた。視界は真っ暗な中見えるものは赤と金色に光る瞳だけ。感じるのは先生の熱い体温だけ。匂いは…さっきとは違う獣のような匂いだった。
     先生の右腕が俺の頭を壁から守るように動いた頃には、左腕が腰を覆い、体は密着した。俺はやり場のない手を先生の胸に沿わせることしかできなかった。もう苦しくて、体も動けないし、何より息ができない。腕に力がこもった。先生が離れてくれた。
    「はあはあ んぅ はあはあはあ」
    久しぶりにした呼吸は胸が本当に苦しくて仕方なかった。そして唇の感覚が無かった。
    「なん…で、こんなことするんですか。」
    息を整えながら、やっとのことで声を出す。俺の問いかけには答えず、先生も話し出す。
    「君はまだ戻るというのか?」
    「え?」
    「あちらに戻るのか?」
    「え? あ、ああ だって、同窓会ですよね。あるから…」
    同窓会が大事というより、もうここを離れた方がいい。離れたい。先生怒ってる。怖い。嫌だ。こんな先生知らない。 体を翻し、明るい方に向かう。と、俺は今日何度目かの後ろに引っ張られることを経験した。さっきまで背中だった壁が今度は目の前に来ていた。左腕は後ろ手にされている。
    「なんで。やめて?…先生。」
    気付けば涙も溢れ、鼻水も出ている。こんな時にも汚い顔が先生に見られなくて良かったって思う自分がいる。右手で顔を拭い、下を向き息を吐く。カサッと何かが足に当たる。よく見えないけど、これは使い終わったゴムだ。周りにも沢山ある。
    「気付いたか?ここはな、そういうとこをする所でもあるんだよ?昔背の高い悪友に教えてもらったんだ。」
    俺も髪色が派手な友達から聞いたことある…そうか、ここがそうなんだ。
     先生の左足が両足の間に入っていた。体育科じゃないのに、すごく太い足がギッチリ俺の動きを止めていた。後ろからベルトのバックルを外され、俺はことの重大さに気付く。
    「や…やだ。」
    絞り出した声は恐怖からか、とても小さく自分でも驚いた。下から這い上がってきた右手が俺の左の胸をまさぐる。左手は下着の中に手を入れてきた。右手が小さな突起を転がし、弾く。
    「や…やめ!」
    大声を出そうとしたとき、先生の指が口に入れられた。
    「大きな声を出すのは、やめなさい。ここに、俺のそばにいればいい。」
    いつにも増して低い声はゆっくりと耳元で聞こえた。
    「ほら、君のここはやめないで、って言ってる。段々と先から何か出てきてるぞ?」
    気持ちとは裏腹に下着から出されたそれは、先からダラダラと液体を垂らしていた。先生の指はさっきと同じように俺の口の中を蹂躙していった。もうわからない。体は立っているだけでやっとだ。また先生が耳元で囁く。
    「なぁ?炭治郎。知ってるか?男同士はここを使うんだ。」
    口から外された指がそっと俺の尻を撫でる。
    「し、知ってますよ。俺だってもう大人ですから。」
    「へぇ…君が…ねぇ。」
    ふぅんと言いながら、指が俺の中に入ってくる。
    「あ…やぁ!な、何?」
    「何って、君が知ってることだよ。慣らすことは知らなかったのか?」
    「そ、そんなの知らな…い…いぃ!」
    「そう。もうちょっとやろうな。」
    左手で俺自身をしごき続け、右手で後ろに指を入れられて、下着もすっかり下ろされていた。目の前の壁にもたれかかるしかできない。
     俺おもらししてる…のか?わからないくらい顔も下半身も俺から出てる液体でびちょびちょだ。恥ずかしいなんて、もう忘れた。とにかく息をするだけ。スッと後ろが楽になった。
    「よ、いしょ」
    少し腰が上がったと思った。すぐに腰は下ろされ、何かが俺の中に入ってこようとしていた。体が上下に動く度、少しずつ、少しずつ俺の中が開いていく。その度何かが入ってくる。先生の呼吸が荒くなる。息が首にかかる。
    「い…痛くないか?」
    はあはあと荒い息をたてながら聞かれた。横に首を振る。声を出すことなんて、出来ない。いつしか昔善逸に見せられた、大人向けのDVDみたいな声が出ていることに気付いた。




     嫌だと首を振る割に大した抵抗もせず、俺に抱かれる少年はどんな気持ちなんだろう。体が大きい俺から離されず怖いから、仕方なく我慢しているのだろうか。彼に会えるのが楽しみだった。大学を卒業した彼に会うのは、久しぶりだ。高校にパンの移動販売で来ていた大学生の頃以来か。彼が大学を卒業してからは、本当になかなか会えなかった。実家のパン屋を覗いても成長した彼の妹弟が店番をしていた。だから、本当にすごく楽しみだったんだ。俺のこの気持ちがどんなものか、答えを見つけ、正解を出したかった。はやる気持ちに身を任せ、同窓会の最寄駅に着き、少し歩いていた時、彼らに出くわした。どう見ても竈門少年は嫌がっていたし、手を引き先導する彼の目強引さがおかしかった。仲の良い同窓生のそれではなかった。気になって割って入ったが、良かったのだろうか。結果、俺はこんなことを、無体を働いている。




     体が上下に動く度、先生の唇が色々なところに当たる。首筋、耳元、髪の毛。時折名前を呼ばれることが、嬉しかった。なんで怒ってるかわからないけど、こんなことするの、嫌なやつにはしないよね?俺のこと、嫌いじゃないからするんだよね?…でも でも先生も男だもんな。恋人じゃなくてもしたくなるよね。男の人だもん。でも、先生の役に立ってるなら、それでいいや。これで、この行為で先生が気持ちよくなるなら、俺はいいや。
     首筋に何か水?が付いた。動きは止まり、背中から鼻を啜る音が聞こえる。体は自由になり、後ろに振り返ると、顔を覆っている先生がいた。泣いている。な、なんで?気持ち良くなかった?
    「竈門。すまなかった。大事な君に俺は、なんていうことを。」
    「え?」
    向かい合う壁に背中をつけて、先生は泣いていた。大きな体を小さくして、泣いていた。
    「せんせ…」
    「もう!…もう、俺から離れろ。こんなやつからは、離れろ。…すまなかった。」
    暗くてよく見えないけど、先生肩を揺らして泣いている。
    「君を守りたかっただけなのに。俺は…なんていうことをしてしまったんだ。すまない。」
    まるで小さな子みたいだ。怖くて体が震えてる。そっと抱きしめて、背中をさする。
    「大丈夫。大丈夫だよ。大丈夫。」
    先生はビクッと体を動かした。
    「竈門。君は。」
    今度は優しく抱きしめられた。心地良い温かさが体を包み込む。
    「すまなかった。すまなかった、炭治郎。」
    「俺達、顔がぐちゃぐちゃ過ぎますね。見えないけど。」

    「なんであんなことをした俺を慰めた?」
    少し経って先生が聞いてきた。
    「ん〜確かに、やめてって言っても聞いてくれなかったし、全然やめてくれなかったけど。俺、先生のこと信じてましたから。生徒のこと、信じるって昔言ってたから。」
    「生徒…か。」
    なるべく明るく答えたけど、言いながら、俺は一生徒なんだよな、とショックを受けていた。頑張れ。明るく続けろ。
    「大丈夫ですよ。体は丈夫ですから。パン屋も力勝負ですからね。…先生が気持ち良…くなってくれたなら、良かったです。あ、でも!今度こういうことするのは、好きな人とじゃなきゃダメ…ですよ?」
    言いながら涙が溢れた。馬鹿だな。我慢しろ。俺。
    「君は俺が制欲に負けて、君に乱暴した、と思っているのか?」
    「え?そうですよね?怒ってる匂いしてましたし、先生がなんでそんな気持ちになったかわからないですけど。」
    横でため息が聞こえた。
    「俺は。昔から突っ走ってしまうときがあるんだ。」
    「知ってますよ。授業中いきなり騎馬戦はじめる先生なんて、他に知りませんよ。先生行動的ですもんね。」
    「あぁ、そうだな。覚えててくれたのか。」
    「もちろんです。大好きな人の授業ですから…」
    言いながらハッとした。ただの生徒にいきなり告白されたなんて、困るだろ。馬鹿だな、俺。
    「いや、あの、歴史がね、好きだったんですよ。あれ?先生?」
    何も話さなくなった先生。手を握られた。
    「大事な生徒だったんだ。目をキラキラしながら授業を受けていた。授業の手伝いも率先してしてくれて。放課後の社会科準備室の2人だけの空間が大好きだった。でも俺は教師で彼は生徒だった。お互いが好きなんじゃないか?とも思ったが、俺のために大事な青春時代をどうにかするのは忍びなかった。…だから、線引きをした。すごく苦しかった。気付いたら君は卒業し、会わなくなって。あぁ、これで良かったんだ、って何度も何度も自分に言い聞かせた。」

    「だが、鍵をかけていた気持ちが君の顔を見たら、開いた。
    炭治郎。」
    向き直って、俺の手を取り話し出す。
    「順番が違って申し訳ない。もう一度やり直させてくれ。君が好きだ。教師と生徒なんて関係ない。君のことがすきなんだ。」
    「お…俺は…」
    「ま、また俺は圧をかけているか?違うんだ。煉獄先生じゃなく、煉獄杏寿郎を見て欲しいんだ。」
    俺は握られた手を、握り返した。
    「俺のことも竈門少年じゃなく思ってくれますか?」
    「! ああ。」
    「俺のこと、ずっと好きでいてくれますか?」
    「ああ。」
    「俺もずっと好きでいい…ですか?」
    「ああ。そうしてくれると嬉しい。」
    「お、俺こんな…泣き虫じゃな…んですよ?こ…こんなに泣くことなんて、は…初めてですよ?」
    「うん。うん。」
    「俺も先生のこと、大好きです。ずっとずっと前から大好きです。」
    今日一番の優しいハグをして、泣いてばかりの俺達は微笑みあった。

    「しかし、痛くなかったか?すまなかった。」
    「ビックリしましたよ!もう。 でも、俺も…」
    「ん?何?」
    2人しかいないのに、つい小声になった。先生の耳元に手をやって内緒話を始める。
    「俺、前から先生を考えながら…自分でしてた…んです。後ろを少し触って…。」
    優しかった先生の匂いが変わった。手をギュッと握られる。
    「え?」
    やおら表通りに体を向ける。
    「ちょっと俺の家に来ないか?色々やり直したい。」
    「ちょ!待ってください!恥ずかしいです〜!」
    「大丈夫だ!丁度同窓会の最中だから君の知り合いはいない!」
    「も…もう。そういうことじゃないです。」


    俺達は手を繋いで表通りを歩く。大好きなこの人と暗い時も明るい時もそばにいたい。困った時には手を貸して、悲しい時には背中をさすろう。どんなときも一緒だ。



    —終わり—



    あとがき
     こんにちは。長く、取り止めもない話をお読み頂き、ありがとうございます。大好きな絵師様とお話しさせて頂いて、ネタが降って参りました。
     煉炭の2人は先生と生徒として仲良く過ごしていましたが、相手への気持ちに気付き悩み、相手のことを思い、身を引きます。それ以降は良き恩師、良きOBとして接します。胸の奥に想いをしまって。その後同窓会でパーン!と弾けて…の後は皆さんにお読み頂きました通りです。煉獄先生は炭治郎への気持ちが爆発しましたが、ものすごく後悔し、この後のそういう雰囲気はめちゃくちゃ甘々で、炭治郎君もトロットロだと思います。
     個人的こだわりは、煉獄先生の炭治郎君への呼び方です。「竈門」のときは生徒として、「炭治郎」のときは好きな相手として、見ています。落ち着いたときは「竈門」呼びなんです。ふふ わかりづらいですね。

     少しでも楽しかったと思って頂けたら幸せです。ありがとうございました。

    魚虎(シャチ)
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    Replies from the creator

    deundeuun

    PROGRESSさねみんのお誕生日ssの進捗です。
    思いっきり途中ですが、良かったら読んでやってください。
    まだ未定 勤め先の路線には最近新しく出来たホテルがある。外資系のオシャレなやつだ。黒と白を基調に、吹き抜けのエントランスは小洒落てるな、と芸術に疎い俺でもそう思う。同僚の無口な奴は「おい、なんだ?俺の真似か?」とかブツブツ言ってたな。黒と白のストライプは全部自分だとでも思ってるのかね。だけど、自分の好きな奴からのお茶の誘いには即飛び乗って「おい、不死川。あのホテルはとても雰囲気が良いぞ。何より落ち着くな。やはり色のコントラストが良い。」と手のひらを返すどころか、全身ひっくり返ってんじゃねえのか?くらいの勢いで話し始めやがった。話半分に書類の整理を始める俺の腕を掴み、くるっと自分の方に向きを変えて、まだ話す。「そしてな!彼女は目当てのアフタヌーンティーを俺の分も予約していてくれてな!紅茶やコーヒーもうまく、沢山話す彼女はとてつもなく可愛らしく、愛らしく…」…始まったな。小さなため息をついて、顔の向きを変える。まだ続く…「そして、あのシックな建物の中でカラフルで美しいアフタヌーンティーのケーキの数々!小さいが全て甘さ控えめで美味かった。…そして、彼女がな…」まだまだ続く“彼女”の観察日記を右から左に受け流しつつ、そのホテルに行ってみたくもなった。
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     俺は自分に何も自信はない。ただ声が大きく、少し強いだけだ。君のように周りを笑顔にできるのかもわからない。近くにいる太陽のような君。そんな君が継子になってくれ、俺はその温かさを少し浴びることができ、幸せだった。夜毎命を賭して闘う、心身共に疲れる日々の、まさに癒しであった。気持ちが温かく、穏やかになるのがわかった。
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