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    claberry_game

    @claberry_game

    MHRでモソモソとオリハン♂と♀でウツハン♂したりカゲハン♀したり。オリハンの設定それなりにあるのでもはや創作レベル
    ちょっとアレソレな絵や文などをポイッとします

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    claberry_game

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    弊時空のウツハン♂(オリハン)のプロポーズの決着がついた時空の話

    多少の下ネタっぽいのがありますが全年齢です
    何時もの様に何でも楽しめる方はお手隙でしたらどうぞ( 'ω')

    結んで、開いて「俺と番になってくれ」

    「…アンタ本当にへこたれないな」


    川のほとりで求婚されたあの日から、諦めが悪いのか会話の合間合間に求婚を申し入れて来る様になって幾日か経ち、まともに断って無いからだろうかと頭の片隅で若干思い悩んでいたが、近頃は言って来ないのでようやっと諦めたのか、と思えばまたあの日の様に川のほとりに呼び出されてコレである
    諦めて、くれれば良いのにな


    「あのな、俺は前々から言ってるだろ」

    「うん」

    「アンタは間が抜けてても優秀なんだから、血は次に残した方が良いし、そも俺とは種族的な寿命差があるから「でも俺は君が良い」…最後まで聞けよ」


    ウツシは何時になく真剣な顔をして人の話を途中で遮ってくる
    本当にもう、いい加減にしてくれ。早く、諦めてくれないか…でないと…でないともうそろそろ断り切れなくなりそうだ


    「俺とは嫌だって言わないだろう君」

    「楽観主義か…?」

    「あとね、俺も小愛弟子に聞いて分かった事があって」

    「…クララに?」

    「俺はずっと、君が故郷を探しに出たら…見つけたらカムラに帰っては来なくなると思ってたんだ」

    「いや…それは」

    「俺は子供の時に君から聞いた話をずっとね、今も変わらずそうであると思ってた…だから正直焦ってたんだ。そしたらね、小愛弟子と話をしてた時にさ、彼女はそれを察したのか教えてくれたんだよ《見つけても、見つからなくても、ちゃんとカムラに帰って来るよ》って」

    「そりゃそうだ、多分彼処にはもう誰も居ない。誰か居たとしても、もう時間が経ち過ぎてるし確実に俺の親族は亡くなってる……墓参りできる場所が見付けられれば良いくらいの話だ。望郷の念は確かに…あるけどな」

    「うん、それでね…俺も早く君を縛り付けないといけないって思い込んでて…」

    「物騒だな」

    「いや…恋仲だと思ってたんだよ、だけどお互いの認識にズレがあったものだから余計に焦ってね。君は俺とはセフレだったんじゃないのかとかいうし…ハハ、情け無い話さ…でも、その必要が無いと分かったら俺は肝心な事を言ってないと気付いてね」


    肝心な事…?と思いつつ先を促すと、戦闘中かと思う程真剣でピリッとした表情をして此方の両手をあの日の様に握り込んできた。握ってくる手が熱い、覗き込んでくる蜜色の瞳が熱を帯びて煮詰められて溶けた様にドロっとしている


    「君を、愛してる」

    「………は?」

    「初めて逢った時からずっと。その時は君の事を月が人の形をして目の前に降りてきたのかと思ったし、俺は君の色素の薄い肌も、登ってきた月みたいな淡黄蘗の髪も、晴れ渡った空みたいな天色の瞳も、口が悪いのに実は優しい所も、何だかんだ折れてくれる所も」

    「おい、ちょっと待て」

    「面倒見が良い所も、料理が上手な所も、歯が疼いて噛み付きたくなる程に良い香りがする所も、強くて強くてしょうがない所も、実は独りにされるのも置いていかれるのも嫌な所も」

    「なぁ…ウツシ、聞いてくれ…やめろ」

    「すぐ手や足が出る短気な所だって、…まだ言い足りないけど俺はそんな君を愛してる」

    「やめてくれ…たのむから…っ」

    「でも、君は嫌じゃないんだろう?……あれ…クラウス、照れてる?珍しく真っ赤になったね!」

    「ちがう、ちが…おれはっ」

    「…え?あ、クラウス、なか、泣かないで!?ごめ、俺はからかったんじゃなくて、赤くなってるの可愛いなって…君に泣かれるとどうしたら良いか分からないんだ、あの…、……泣いてるの…可愛いな」

    「うるさ、ちがっ、ちがうんだ…なんで」

    「うん?ゆっくりで良いよ」

    「お前がっ、誰か他の奴と結婚すると、言ってくれたら…っ俺は、友人として笑って…お前の門出を、幸せを願う事ができたのに…っ、なんで、どうせっ数十年ぽっちで老いて死んで置いて行くくせに…っきづきたくなかった…自覚したくなかった…こんなの…」

    「俺、前に言った通り君が寂しいなら俺が終わる時に一緒に君を連れて行くって言ったよね…でも、君が生きたいなら…それなら川の手前で待ってるよ。それで必ず君が終わる時に迎えに行く…君を置いて向こう側には渡らないよ…………ん……????ンん…?気づきたくなかった……?それって…あの…ど、どう言う」


    ぼろぼろ次から次に涙が勝手に出てくる、掴まれた手と覗き込んでくる瞳から伝播した様に冷えた身体が熱い、あつくて、思考が回らない


    「おれは…自分が思ってたより、つい最近まで気付かなかったけど、あんたのことがすきみたいだ」

    「!!えっ!!!!あっ」

    「しりたくなかった、誰かにうそだと…いってほしかった…こんなにあつくて苦しいものなんか…気づきたくなかった…俺は、こんなもの欲しくは無い」

    「…駄目だよ。俺は君を逃がすつもりは更々無いんだから、絶対に番にするって初めて逢った時から思ってたんだからね…狩猟の事に関しては言わずもがなだけど、認識のすれ違いがあったにしろ、房事に関しても…君を、番に定めた君の身体を俺の好みに時間を掛けて上手に育てあげる事ができたんだ。そんな事を聞いてしまったら尚更、君は俺から逃げられはしないよ、絶っっ対に逃さない」

    「…?…オイ…今なんつった…?俺の身体を…????」

    「俺の好みに育てました」

    「は???」

    「君多分、俺じゃないと達せられないよ」

    「おまえ…おれに、なにした…???」

    「色々身体に教え込んだだろ、君元々色んな感覚が鋭敏だからそんなに苦労はしなかったけど」

    「へ…」

    「ん?」

    「へんたい……っ」

    「男なんてモノは大体変態だよ」

    「いっしょにするな」

    「いや君はそう言う方面淡白だし興味持ってないけどさ、その変態にいつもよがり狂わされてる時点で言い逃れできないよ」

    「おまえやだ…手を離せ、やめろこっちにじり寄ってくるな!!」

    「でもそんな俺でも好きなんだろう?…ね、君を愛してる」

    「うっ」


    今心底コイツがヤバい奴なんじゃないかと思い始めたが、駄目だ、もう…逃げ道が無い…猛き炎等呼ばれている里の英雄が聞いて飽きれる、幼馴染の皮を被った目の前の人の形をした雷狼竜に狩られてしまう


    「俺の見上げる月、俺の安寧…美しくて柔い人、そこから降りてきて…堕ちて、俺と、番になってください」


    至近距離で覗き込んで来る熱い瞳に操られた様に自然と勝手に、クラウスの首がこくんっと動いて頷く
    それを見たウツシは目を見開き、続いて噛み締める様にして破顔した


    「やっっった!!!!!!」


    その喜びの勢いのまま、たった今ようやっと手中に収めた番を大事に抱きあげ、そのまま疾駆けを駆使して里のたたら場の屋根の上に華麗に音も無く着地した

    「やった!!!やったぁ!!!」

    「ちょ、おまっオイ!!危ねえ!!!降ろせ!!!抱き上げるな!!!掲げるな!!!!」

    「やっと!!やっと君を手に入れた!!!俺だけの番にできた!!!!」

    「だっから危ねえって!!!こんな所で抱き上げたまま回るんじゃねぇよ!!!此処何処だと思ってんだ!?目立って仕方ないだろうが!!」

    「里の皆さーーーーん!!!!!」

    「ふっっざけんなテメェ!!やめろォ!!!!」

    「俺!!!!やっと伴侶を手に入れたので!!!一緒に幸せになります!!!」

    「ァ"ア"ァ"ア"!!本当に信じらんねぇ!!!!阿呆!!!!ぜってぇ許さねぇテメェ!!!!!」


    バシーーーンっ!!と平手打ちの良い音が晴天のカムラの里に響き渡る
    次いで、たたら場の入り口に何時もの様に立って事の成り行きを見守っていた里長の「何だ、お前等まだ引っ付いてなかったのか!」との声を皮切りに「お幸せにー!」だの「さっそく叩かれてやがる」「ありゃあカカア天下だな」等、里の者達の祝福やからかいの声がやんややんやと浴びせられる事となった騒がしい日となった
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