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    claberry_game

    @claberry_game

    MHRでモソモソとオリハン♂と♀でウツハン♂したりカゲハン♀したり。オリハンの設定それなりにあるのでもはや創作レベル
    ちょっとアレソレな絵や文などをポイッとします

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    claberry_game

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    い〜つ〜も〜の〜弊時空の里!\( 'ω')/

    拙宅オリハン♂がお酒凄い好きって言うだけの小話
    いつもの弊ウツハン♂です

    何でも楽しめる方はお手隙でしたらどうぞ( 'ω')

    お酒小ネタ─クラウスは無類の酒好きなエルフである。

    基本的には甘口の酒や果実酒等を一等好むが、酒であるなら辛口であろうが何であろうが好きなのである。
    かと言って、ウワバミやワクやザルと言った酒豪の類では無い。ちょっとお酒に強い程度なので普通に酔っ払う。飲酒した際のふわっとした感覚と、やたら楽しくなる感じが好きらしい。
    飲酒するとふわふわして御機嫌になる為、飲酒時の彼は素面の時より大変に御機嫌な状態なので、大体の事に寛容になる。ただ御機嫌に寛容になるだけなので他人に全く害の無い酒飲みなのだ。
    ちなみにクラウスの妹のクララはと言うと、彼女は酒はあんまり好きでは無いとの事


    ◇◇◇


    それはある日の昼下がり
    いつもの様に里の往来にて船着場のツリキとクラウスが立ち話に興じている。話の内容は勿論いつも名状し難き物を送ってくるツリキの父親からの品の話だ

    「それで…里が平和になった御祝いだって、親父が酒を送ってきたんだ。勿論、飲むだろ?…まぁ、ちょーっと、変わった色してるけど…。青とも緑ともつかない、絶妙な色してるけど…。酒は酒だからな!」

    それに、ほら、御祝いなわけだしさ!ホバシラとイカリも誘って、な!と言いながら、この周辺では見た事が無い酒瓶を取り出して見せてくるツリキ

    「結構いっぱい送ってきてさ、飲み会は今度するとして、その内の2本くらい先にクラウスにやるよ!クララちゃんは飲むか?……嗚呼、飲まない?でもクラウスは飲むだろ?あ!そうだ、何だったらウツシと飲めば良いよ!お前等一緒に住んでるんだし。今度味の感想とか聞かせてくれよ、な!」

    と、笑顔のツリキがクラウスを見ると、何やら驚嘆した顔をして目を見開いている

    「ツリキ…おま、お前…ソレ」

    「ん?」

    震える指で信じられない、と言わんばかりにツリキの持つ酒瓶を指差す

    「ソレ…俺が飲んでみたかったヤツだ…!」

    「ええ!?本当か!?え、この青とも緑ともつかないコレ!?やるって言った俺が言っちゃあ何だがここいらでこんな変な色の酒見た事無いぞ!?」

    「いや、前交易の品にあった冊子にソレの絵があってだな…」

    「クラウス、お前本当…本っつーか、交易の冊子読むの好きな。外つ国の体術…ぷろれす?だったか、アレもその交易の冊子由来だろ?」

    「楽しいぞ、交易で来た冊子」

    「お前は外つ国の文字とかが分かるからなぁ…」

    「で、だ。絵はあったが詳しい味とかは書いてなくてな、ロンディーネに聞いてみたが、ロンディーネが取り扱ってねぇヤツだったみたいでよ……その内、何かで手に入らねぇモンかなとか思ってたんだよ。ツリキ、親父さんに御礼言っといてくれ。…で、くれるのか?本当か?」

    クラウスは興奮に頬を薄紅に染めて、普段少し伏せ目がちな目をぱっちり開いてキラキラさせながら本当に嬉しそうにツリキに聞いてくる。
    普段高飛車そうと言うか、不機嫌かつ冷淡そうな顔をしているが、こう嬉しそうに表情を綻ばせて雪膚を赤らめている様を見ると歳相応と言うか、別嬪な女顔が際立つな、とツリキは思ったがここは幼馴染の勘が言わない方が良いと告げたので聡いツリキは笑顔で口を噤んだ。うっかり言ってしまいがちなミハバとは違うのだ。
    今は酒の話題なのでやたら楽しそうだが、クラウスは実は結構な短気なのである。
    クラウスは身長こそ高いが、パッと見の女顔や全体的に薄い色素、華奢な体型から受ける中性的な印象に人は騙されがちだがこれで結構怪力な里の猛き炎の内の1人な狩人なのである。誰だって命は惜しい。
    クラウスは余程この酒が飲んでみたかったのだろう、青とも緑ともつかない色をしているが……まぁ、このエルフは割と好奇心が強いし無類の酒好きであるので、見た目よりも味が気になって仕方ないのだろうな、とツリキは推察した

    「ホントだって、ほらやるよ…って、おわ!!?何!?どした!?」

    嬉しさに感極まったクラウスがツリキに抱き着いてきたのだ。余談ではあるがクラウスは幼少期に当時赤子だった妹と共にカムラに流れ着いて以来、現在に至るまでカムラで育ってはいるものの元々は別の文化圏に住んでいたので、本人的にはいつも妹以外にはやらないが至って普通のコミュニケーション方法の一つである。

    「ツリキ…」

    「何!?何!?」

    「愛してる……!」

    「え!?ちょ、やめて!!やめろって!」

    「俺お前めっっちゃ好き。マジで嬉しい、有難う愛してる!!」

    「ヤメテホントヤメテ!?クラウス!!話を聞いてくれるか!?」

    ツリキが慌てるには訳がある。別にクラウスが抱き着いてくるのは幼馴染だし友人として全然嫌では無い。友人間のじゃれあいだと分かるし、男とは言え良い香りのする別嬪と戯れるのは悪い気はしない。全く悪い気はしない、が。

    ─あの屋根の上にいる雷狼竜の仮面つけたヤツが、さっきからずっと腕を組んだ状態でジッッッと熱く此方を見詰めているのだ。

    お察しの通り、ウツシである。
    この自分に絶賛熱い抱擁をかましている麗しいエルフの師であり、ツリキにとっても幼馴染であり友人でもある………最近、この麗しいエルフことクラウスと里中に響く求婚劇を繰り広げた末に番となった男である。
    幼馴染で友人のツリキだから分かるが、ウツシと言う男は朗らかかつ爽やかで快活だが少し抜けた所がある…が、あの見事な鉄蟲糸技を次々と編み出せるくらいには才能もあるのだろうが、結構何かと執着する性質の男だ。それはもう本人がいつも携帯しているあの仮面の雷狼竜が如く。
    友人だからと言って、自分の番が自分以外で身内以外の他人に熱い抱擁をしているのが面白く無いのだろう、聡いツリキは当然ソレが分かっているのでクラウスに必死に離れる様に頼んでいるし引き剥がそうとしているが先程も言った通りクラウスは結構怪力な狩人で、見事に抜け出せない様にガッチリホールドしてきているのだ
    そうしてワチャワチャしていると屋根にいた男がツリキの視界から消えた

    「やぁ!ツリキ、元気かい?あ、クラウスも一緒だったんだね!…………で、二人共何してるんだい?」

    ずっと見てた癖に白々しい。爽やかに笑顔で挨拶してきたが目が笑っていない

    「アッー!やっぱり!!ホラぁ!!やっぱり降りてきた!!分かってたんだよこうなるの!!クラウス!!早く!!早く俺を逃してくれ!!嬉しいのは分かったから!!ほら、旦那来たぞ!!」

    「ホント有難うツリキ大好きだ愛してる」

    「ァ゛ア゛ァ゛ア゛クラウス分かったから!!分かったからさァ!!お前が大好きなのは酒だろ!?ウツシの機嫌とってくれ!!笑ってるけど目元ピクピクさせてるんだよさっきから!!」

    「─クラウス。」

    「ぁ?…何だ、お前か」

    「何してるの」

    「見りゃ分かんだろ。抱擁してる」

    「(俺を巻き込まないでくれ…)」

    「何で抱擁してるのツリキと。小愛弟子とくらいしかやらないじゃないか君」

    「ハナシテ…ハナシテ…」

    「おお、悪いなツリキ、コレ有難うな。今度感想言うわ」

    「クラウス。」

    「?」

    「お、おう…あ!ミハバ!!ミハバ!!昼餉一緒に食おうぜミハバー!!じゃあな二人共またな!!!」

    「良いぜー!!!どうしたんだよツリキ顔青いぞ!」

    「うるせぇよさっさと行くぞミハバ!!此処は危険だ!!」

    ツリキは見事に偶然通り掛かったミハバを餌に戦線離脱に成功した

    「……で、何で抱擁してたの」

    去っていく幼馴染達を横目に問う。

    「何で怒ってんだお前」

    「怒っては無いよ。……不機嫌では、ある…けど…」

    「?何で」

    「だって…」

    「さっさと言え」

    「君、俺に自分から抱き着いてきたりとか……しない、じゃないか…!後、愛してるとか言った!!俺以外に!!!」

    「ガキかお前…拗ねてんのか?後、愛してるとかはクララにはよく言うぞ俺は。可愛いから」

    ビャッ!っと主張するウツシを白けた目で見る。
    ずるいて何が。言われたいのか?子供か??と、再度指摘したい

    「酒くれたんだよツリキは」

    ホラ、と貰った酒瓶2本をウツシに見せる

    「お酒欲しかったんなら俺に言ってよぉ…買ってくるしさ、君が欲しいって言うなら俺、蓬莱の玉の枝だって持ってくるよ…?」

    「何だソレ、俺は輝夜姫か何かか?…なぁよく見ろ、ウツシこれ!前に読んだ交易の冊子に載ってたヤツ!いつか何かの伝手でお目にかかれねぇかなって思ってたんだが、ツリキの親父さんが送ってきてくれたらしくてよ、いっぱいあるからって2本くれたんだよツリキが!!2本も!!2本もだぞ!?今日1本空けたとしてもまだ1本ある!!こんなん棚ぼただろ!?青だか緑だかよく分かんねぇ色してるが、味どうなんだろうな…嗚呼、本当に楽しみだ」

    「はぁ〜〜〜、クラウス…君本当にお酒好きだね…?いや、色凄いなソレ…本当に飲むの?」

    酒瓶をうっとり見詰め、いつになく嬉しそうでキラキラとした目で興奮している自らの番の姿に、ウツシは先程迄胸を占めていた面白く無い気持ちが霧散したらしく、肩に入っていた力を抜いて目元に手を当て深い溜め息をついている

    「…?、お前は飲まねぇのか?2本もあるぞ?…俺が独り占めしても良いのか?良いんだったら独り占めするぞ?でもお前も酒好きだろ」

    「うん、お酒…俺も好きだけどね…うん。飲むよ、君と一緒に飲むけどね…俺はね、お酒より君がいっとう好きだよ…」

    「何の話だ。ほら!いいから帰るぞ!つまみ作るぞ!!そんで酒飲むぞ!!!コレ度数強えかな…強そうな気がするから漢方でも用意しとくか」

    「はぁ…君がお酒凄い好きなのは勿論前々から知ってるけどさ……」

    そんなに君に愛おしそうに見詰められるお酒に俺は嫉妬しそうだよ!!
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