自宅部長♂の細かい設定メモ◆自宅部長(表)について
名前:後藤 凜 (ゴトウ リン)
性別:男
クラス:2-B
・もの静かで落ち着いた性格の、面倒見の良いお兄ちゃん。
・どちらかというと陰キャ寄りだが、周りで困っていたり悩んでいる人を放っておけない性質で、自分から他人の事情に首を突っ込む事もままある。
・口数は少ないが、何でも素直に話を聞いてくれるので話しやすい。色々と話しているうちに、その人が心の奥底に隠している悩みや秘密を自然と打ち明けてしまうような不思議な雰囲気がある。
・自分より他人を優先するタイプで、自己主張は少し苦手。他人の話に首を突っ込むが、自分の話はしたがらない。
・吟や茉莉絵とはクラスメイト。吟とは初対面で「お前の名前、僕とちょっと似てるな!」と声をかけられて仲良くなった。
・若干世間からズレた感覚の持ち主(天然ボケ)
・学校の昼食用に弁当を手作りしてくる。
・鞄の中にエチケット袋や胃薬が入ってる(※釣巻君の為)あとお菓子。
・流行には疎い。
・何故か主婦の知恵が豊富。
・リンゴの皮むきが得意。ウサギリンゴも作れる。
・部員の為に差し入れのご飯を作ってくる時も。
・突然現れたキィの存在も受け入れており、なんとなく妹のように思っている。
・リドゥが現実では無いと気付いた時から「帰らなければ」と考えてはいるが、現実に希望があるわけでもないので、気持ちの上では迷いや恐怖を抱えている。
・帰宅部の活動に関しては「キィがそう言ってるから」という理由が大きい。
・リドゥにいる間、せめて帰宅部の仲間たちの役に少しでも立てたらと思い、部長として行動している。
《仲間達との関係性(初期)》
・キィ→どことなく妹みたいな存在。基本的に言いなり。普段からうるさいくらい喋るので、一人でも寂しくない。
・吟→一緒にいて楽しい一番の友達。ピンチの時に手を差し伸べてくれた命の恩人でもあり、誰よりも信頼している。多趣味で羨ましい。
・ささら→一緒に居ると落ち着く、癒し系の先輩。つい甘えたくなってしまう。戦闘時はもっと自分を大事にして欲しい。
・鐘太→そこそこ気が合う真面目な先輩。時々一緒にパトロールに行く。優柔不断な性格や体調が心配。
・切子→口はキツいが面倒見の良い後輩。
ちゃんと自分を持っているように見えてカッコいい。
・小鳩→女好きの先輩。何度フラれても心が折れない精神力の強さに感心する。意外と面倒見が良いので、吟と一緒に可愛がられてる。
・龍都→頭のキレる天才少年。何もかも一人で背負おうとするので、もっと周りや自分を頼って欲しい。たまに見せる子供らしいところが少し可愛い。
・二胡→元気なムードメーカーの後輩。普段は元気だが、時々少し疲れた顔を見せる時があるので、少し気になっている。
・茉莉絵→しっかり者のクラスメイト。心の底から人の為に行動できる人格者で、とても尊敬している。
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後藤 凜の後悔に踏み込みますか?
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◆自宅部長の後悔について
名前:後藤 凜 (ゴトウ リン)
年齢:19歳
性別:♂
誕生日:11月5日(りんごの日)
後悔:妹の悩みを聞いてやらなかった事。
*
年の離れた妹を持つ、父子家庭の長男。
母親は凜が10歳の頃に病気で他界。
亡き母との約束もあり、凜は子供ながらに「これからは自分が家族を支えなければ」と決意する。
仕事が忙しくほとんど家に居ない父親の代わりに6歳年下の妹の世話をしつつ、家事全般を引き受けて家庭を維持していた。
妹は病気がちで、凜は何をするにしても妹の事を優先させなければいけなかった。
凜にとって妹は大切な家族だった。
しかしその反面、大きな重荷でもあり、枷でもあった。
忙しい毎日の中で『妹が居なければ、自分はもっと自由に生きられたのでは?』と心のどこかで疎ましくも感じていた。
そんな凜が18歳の冬。
小学校に通う妹が学校の屋上から転落。奇跡的に命は助かったものの意識不明の重体に。原因は不明のまま、後に妹がクラスでいじめられていたという噂を耳にする。
そして凜は思い出した。
事件の前夜……妹が自分の部屋を訪ね、なにやら思い詰めた顔で、何かを言いたそうにしていたことを。
自分が「受験勉強が忙しいから」と、まともに話を聞いてやらなかった事を。
「もしあの時、ちゃんと妹の話を聴いていれば」「虐められていた事にもっと早く気づいていれば」と、激しく後悔している。
その後も行き場の無い怒りや喪失感、罪悪感に苛まれ続ける。
徐々に生活も家の中も荒れていき、父親との関係も悪化し、気付けば一人きり。
疲れ果て、虚無感に囚われ、生きる目的を見失い、糸が切れたように死を求めて雪の街を彷徨ううちに、リドゥに囚われた。
*
心優しく、真面目で頑張り屋な性格だが、必要以上に責任を背負ってしまう性質。
『誰にも必要とされない自分は無価値』なのだと思い込み、人の役に立たなければという強迫観念に囚われている。
妹を失った虚無感と罪悪感。
兄として妹を守れなかったこと。
母親との約束が守れなかった事。
“面倒な妹が居なくなって欲しい”と、心のどこかで願っていた自分が居たこと。
自分自身が許せない。
表には出さないが、本当は人一倍さみしがり。
自分自身は空っぽで空虚な存在だと思い込んでいる。それを悟られないように必死。
*
・妹とは6歳差。
・母親が死んだ時は、凜が10歳。妹が4歳。
・現実で事件が起きた日(冬の受験シーズン)は、凜が18歳、妹は12歳(小6)
・事件後、妹は意識不明のまま入院中。
・受験は事件のゴタゴタで受けずに失格。
・学校も休みがちになり、友人達の邪魔をしたくないので交友関係を遮断。
・高校卒業後、バイトしつつ一人で事件の真相を突き止めようと独自に調査するも、周囲に煙たがられるように。
・そんな凜の姿を見た父親に「妹の事件の事はもう忘れろ」と言われ、激昂。
「俺が今までどんな思いでやってきたか…なんにも、知らないくせに……!」
「父さんは……どうせ俺たちの事なんて、どうでもいいんだろ!!!」
口論というより、一方的に暴言をまくし立て、嫌悪感から顔を合わせる事も無くなる。
親に愛されてないという思いがより強くなり、更に孤独になる。
そんな生活がまる一年。
いつ目覚めるかも分からない妹をただ待つだけの日々は、もう限界だった。
家事をする気も起きず、ゴミが溜まった部屋で自分までもゴミになったよう。
やりたいことも、目標も希望も何も無い。
もう誰にも必要とされていない自分。
いても居なくてもどうでもいい存在。
なら、もう……
「死んでもいいか」
妹の容体は変わらず、事件が起こったのとほぼ同じ時期に希死念慮を起こし、雪の街を彷徨ううちに、どこかから聴こえてきたリグレットの歌に惹かれ、リドゥに誘われた。
*
・父親との関係
父親は物静かで口下手(不器用な性格)な仕事人間。仕事が忙しく家にはほとんど居ない。
しっかり者の凜に、つい色々と任せきりにしてしまっている。
家族の事を愛してはいるが、口下手な為伝えるのも苦手。妻が死んで以来、子供とあまり話さないのでどう接していいか分からずにいる。
凜に「妹の事件の事はもう忘れろ」と言ってしまい激昂されるが、本当は頑張りすぎてる凜の事を心配していた(伝わってない)
◆部長の設定こぼれ話。
・カリギュラ2の男主人公(部長)の第一印象が『お兄ちゃん』『陰キャ』『幸薄そう』
・2のテーマが『後悔』で部長の花がリンゴな事から、名前が『後藤 凜』に。
(どうでも良いけれど、漢字に“禾”が入る方の“凜”なのは微妙に植物のイメージ)
・『お兄ちゃん』『リンゴ』『後悔』から「妹との関係で後悔(苦労)してるお兄ちゃん」という設定に。
・死んだ母親の役割を担って、子供の頃から家事や小さい妹の世話をしている『ヤングケアラー』という現代病理をプラス。
・カリギュラの主人公の特性上、帰宅部の仲間達の心の奥に積極的に踏み込み、他人の問題を解決したがる存在なので、その理由付けとして『妹の話(悩み)を聞かなかった事』を後悔・トラウマの核に設定。(つまり、他人の悩み事に敏感)
・『悩みを聞かなかった』事が後悔なので、スティグマ『オープンハート』(人の心を開きやすい能力)をリドゥではずっと装備している。
・個人的に、カリギュラの主人公は傷付いた他人に寄り添う存在でもあるので、基本的に良い子であって欲しいという願いがあるので、性格は(良くも悪くも)良い子です。
・あと個人的に不幸だったり不憫な子が心身共にボロボロになりながらもなお頑張る姿が性癖。
・カタルシスエフェクトがナイフなのは、“切り裂く”という怒りのイメージの他に、昔リンゴが好きだった妹の為によくナイフで剥いて食べさせてたという思い出から。
・妹の事故(屋上から転落)に関しては、初期設定ではそのまま死亡の予定だった。でも設定を詰めていく中で、妹がまだ生きていた方が現実に帰る理由にもなるし、より苦悩が深くなるという事で生きてる事になった。
・なので自分でもちょっと(屋上から落ちて)生きてるの無理あるだろと思ってはいるけど、ODで高層ビルから落ちても死ななかった奴も居るし、まぁいいか…と。結局、ドラマチックな絵柄の方を優先しました。
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◆部長(凜)の過去について
・凜は妹に対して複雑な思いを抱えていたものの、大切な家族である事は変わりないので、少なくとも表向きな関係は良好だった。妹もとても凜に懐いていた。
・子供の頃から母親が居ない事で、周りの子供からは奇異の目で見られており、家庭の忙しさもあって小・中学はほとんど友達が居ない。高校ではそれなりに周りの理解があったが、凜自身が悩みを抱え込むタイプな事もあって、あまり深い仲の友達は出来なかった。
・大変な境遇でも、それが当たり前になってしまえば、助けてを求める発想も無くなる。むしろ周囲から「可哀想な家」と思われる事の方が苦痛。
・母親が死んだ時も、妹の事件も、自分が自暴自棄になってリドゥに堕ちた時期も冬の季節なので、冬が嫌い。
・寒いのも苦手なのに、手は冷え性で冷たいし、独りきりになってからは心も身体も余計に寒くて仕方ない。
◆リドゥでの凜の葛藤。
・カタルシスエフェクト覚醒時の問いかけ。
「過去の事が忘れられない」→「思い出すだけで胸が苦しいんだ」→「幸せな過去に改ざんしてくれ」
・元々死ぬつもりだった事もあり、最初にリドゥにやってきた時、凜は「自分は死んだのか」(ここはあの世なのか)と思っていた。
・帰宅部の部長になり、リグレットの事は立場上敵だと分かっていても、リグレットやリドゥのおかげで自分は現実で死なずに済んだのかと思うと複雑。(リドゥに来た時点で、もう一度死んでるような感覚)
・他の仲間たちは辛い現実の中でも生きて後悔する道を選んだのに、自分は既に一度死ぬ事を選んでしまった事を、部長として少し引け目に感じている。
・リドゥでは家族全員のNPCと共に暮らしているが、ニセモノと分かってからは一緒にいても“本物の家族”に責められているような気がして落ち着かない。
・それでも妹のNPCに対しては、罪の意識から休日に遊びに連れて行ったりと面倒をよく見ている。
・妹が居る事は他の帰宅部メンバーには秘密にしていて、家族の事はほとんど話していない(深入りされたくないから)
・実は寂しがり屋な凜だが、普段はキィがうるさいくらい一緒なので、それほど寂しさは感じず助かっている。
・しかしそれでも心に空いた穴は塞がらないまま、時折思い出してはじくじくと痛み、心を蝕み、虚無感に押し潰されそうになる。
・そんな自身の痛みを忘れる為にも、なおさら自分を消して他人の事だけ考えていたいと願っている。
・「誰かが自分を必要としてくれる」事が自分の存在理由になってしまっている。
・リドゥにいる間はキィが居てくれたり部長としての責任があるが、現実に帰ればまた誰にも必要とされなくなる、自分に何も無くなってしまうんじゃないかと考えるのが怖い。
・土下座して頼み込まれたら、何でも言うことを聞いてしまいそうな危うさがあるので、吟が心配してる。
◆凜と仲間達のつながり
凜の悩みは、帰宅部のみんなの悩みとどこか少しづつ繋がってる。
帰宅部のみんなと接して、その心の奥に触れる事で、バラバラになった自らの心の欠片を拾い集めてる。
・周りの目を気にして、本当の自分を押し殺して
→吟
・一人で何もかも頑張りすぎて疲れ果てて
→切子
・他人に尽くす事を義務だと考えて、責任を背負い込んで
→劉都
・自分を犠牲にしてでも、大切な人を守らなければと思っていて
→ささら
・罪の意識に苛まれ、自身を見失って
→鐘太
・家族が崩壊して、親に愛されていない不安をもって
→二胡
・事件の原因がハッキリと分からないまま、ストレスと行き場の無い怒りを抱えて
→小鳩
◆吟との関係(初期)
・クラスに転校してきて暫くボッチだった凜に、吟が気さくに話しかけてきた事がキッカケで、凜の最初の友達になった。
(この頃は吟の方が友達が多いので、少し距離がある)
・その後キィと出会いデジヘッドに囲まれて大ピンチの所で、吟が手を差し伸べて助けてくれた事に驚く。更にマキナに追い詰められ諦めかけて…その時、吟が助かるなら自分はどうなっても良いと思っていたのに、吟が自分の為に命をかけてこの手を取って引いてくれた事がなによりも衝撃だった。
・その時から、凜の中で吟は命の恩人でありヒーローでもある、特別な存在になった。
・共に戦う仲間であり親友になれて嬉しい。ずっと吟の隣に立てるように頑張らなければと思っている。
・多趣味で博識な吟を尊敬しているし、色々と知らない世界を教えてくれるのを嬉しく思っているが、無趣味な自分がつまらない人間に思えてほんの少し引け目を感じ、羨ましくもある。
◆イメージソング
リドゥ
『ただ選択があった』
現実
『パメラ』
『ラストリゾート』