探偵が来る
初めに鈴木真琴の孫が依頼人になる
ショッピングモール建設中の佐東さんに金銀財宝の話を聞くが出なかったと言われる
かわりに人が見つかったという話をする
依頼人の祖父が鈴木真琴だと言う話になる
では、彼は金田ゑわの方ではないかと考えるが、調べてみるとすでに亡くなっている
鈴木真琴に会い、話を聞くと大体教えてくれる
鈴木真琴は兄の鈴木実と兄弟で金田の旅館に住み込みで働いていた
ある日旅館のおかみさんが身籠ったが死産であった
おかみさんは物凄く悲しみ、ふせっていたが、ある日綺麗な男の子を養子にむかえる
孤児で彼の名前はおかみさんが言うには「ゑわ」と言うと言った
ゑわは綺麗だが大人しい少年でおかみさんの言う事は絶対に聞いた
真琴の兄の実はゑわと大変仲良くなる
恐らく恋愛関係にあったのではないかと思う
ある日、旅館に貴族なのか政治家なのか偉そうな男が来て、ゑわを部屋に連れてくるように頼んできたと言う
ゑわを買い物に行かせて、おかみさんは断っていたが、彼は買い物の帰りに暴漢に襲われたようで、帰らなかった次の日の朝、川に浮いていたのを発見された
首がぱっくり割れているのに血も出ず顔も美しいままの遺体は恐ろしかった
ゑわが亡くなってから、実はよくおかみさんに部屋に呼ばれるようになった
周りは二人の仲を疑っていた
真琴は心配だったが、実の気かすむまで待とうと考えていた
ある日、おかみさんは足が悪いから、おかみさんのかわりにじゅすへるの真似事をすることになったので、自分と入れ替わって欲しい、と真琴は実に頼まれる
旅館の実の仕事を真琴が代わり、真琴は親戚の仕事の手伝いで休みにすると言うことになった
じゅすへるの真似事をして、泥で人を作る、と言うのはゴーレムだと思うでしょうと探偵は続ける
たが実際、おかみさんが実に教えた方法はゴーレムを作る方法ではなく、式神を作る方法だった
呪いの紙はなく、ただよりしろになる赤ん坊の骨の一部と土人形とゑわの名前が書かれた紙があるたけだった。おかみさんは陰陽道の盛んな中部の出身で式神を作る方法を実に教えていただけなのだ
しかし、式神を作りに行った山で崖崩れが起き
式神が本当に出来たのかを確認できず、結局は逃げた
それから崖崩れが大きく、町まで泥が流れて来たので上田町は町全体が被害を受けたので客が来なくなり廃れていった
金田の旅館は結局細々と中田町で続け、鈴木実が最後まで旅館で働き続けた事で彼は金田の養子になった
働きづめで度々体調も悪く、それでも元気な人だったが突然植物状態になってしまった
この間の雨から突然心拍数弱く、今日明日には亡くなってしまうと医者に言われているのです
式神は式神を作った人間が亡くなると術がとけてもとの神と土と骨に戻る
実が無くなれば真琴くんもまた消えてしまうかも知れないのです、と探偵は言う
元々真琴が名前の記憶が無かったのは、まだ目覚めていない状態でずっと穴の中にいたからだ
体はあるが言葉の知識がなかったので、何も言わず、宮野を食べて知識を得て話すようになった
自分を作り出した主人が高尾だと思って、ずつと彼の言うことだけ聞いていた
そこまで話すと探偵の電話が鳴った
「今、実さんがおなくなりになりました」と言った
ふと横を見ると居たはずの真琴がいない
彼が座っていた椅子の上には崩れた砂と白い粉が小さい山になっているだけだった
数日後、佐東さんと高尾がいつものファミレスで話し込む
仕事をかえたって本当ですか、と佐東さんが聞く
旅行に行きたいので休みの多い仕事に代えたんです、と言う
気分転換はいいことですよね、真琴くんがあんなことになってから高尾さん落ち込んでいて心配してたけど、元気になって良かった。
でも、悲しくなったらいつでも言ってくださいね、と佐東さん
真琴はいますよ、隣にと高尾
これが今の高尾ですと熊の人形を取り出す
旅行の写真にも全て熊の人形が映る
楽しそうに高尾が旅行の話をして
佐東さんの顔がひきつって終わり