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    没・落書き・進捗・R-18

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    跡入跡

    「ボク、キミが思ってるより、跡部くんのこと大好きなんだけどなぁ」
    「アンタの言うことは話半分にしか聞く気にならねぇ」
    「あはは、日頃の行いってやつ? でもこれは本当。跡部くんのこと、愛してるよ?」
     跡部くんの目が、ゆっくりと、大きく開かれる。ゆっくりと開いた綺麗な瞳は、また同じようにゆっくりと閉じられていく。目を細めた跡部くんは、柔らかく微笑んでいるようだった。
    「信じられない」
    「……嘘。キミ、凄く嬉しそうじゃないか」
     そんな緩んだ顔で言われても、説得力は皆無だ。跡部くんだって分かってないはずはないだろうに、どうしてそんなあからさまな嘘をつくのだろうと首を傾げる。
    「嘘じゃねぇ。信じられないから、もう一回」
     その疑問はすぐに解消された。跡部くんにしては珍しい、強請るような声に思わず体が固まる。固まったままにまじまじと跡部くんを見つめていると、早く、と急かされた。
    「……愛してるよ」
    「まだ信じられねぇな」
    「もう……愛してる、跡部くん」
    「もう一度聞きたい」
     もはや建前すら無くなった、跡部くんからのただのお願いに、体温が上がる。普通におねだりしてくるなんて、そんなの反則だ。
    「ちょっと、キミね」
    「入江さん」
     愛を囁くこと以外許さないとでも言うように言葉を遮られる。その瞳に見え隠れする期待の色に、こちらの方が参ってしまいそうだった。そんな甘えたおねだりのやり方、どこで覚えてきたの。
    「……好きだよ。跡部くんが好き」
    「俺もだ」
     跡部くんが、満足そうに目を細める。
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