志柊朱雀×柊羽(帝国)志柊前提
あれ?
気が付いたら目の前には志季の部屋のドア。
俺はどうしてここにいるのだろうか?
確か、明日も早いからとベッドに入った筈なのだが。
俺は夢遊病なのだろうかと思っていたら、ドアがガチャリと開いて、中から志季が顔を出した。
「柊羽?何だ、俺に用か?」
気付いたらここにいた……とは、流石に言えないな。
言えば医務室に行けと言われるだろうし。
「まあいい。そんな所で突っ立ってないで入れ」
俺が答えなくても志季は気にしないのか、そのまま俺を部屋の中へ招き入れる。
?
部屋の中に入ると、何か違和感を感じた。
志季の気が、どことなくいつもと違う。
その正体が何なのか分かるまでに、そう時間はかからなかった。
しかし、その理由というか意図が分からないので、志季がどう出るのか、しばらく様子を見る事にする。
ソファに並んで座ってしばらく談笑していたら、やっと志季が動いた。
俺を押し倒し、上から見つめてくる志季。
「こんな時間に俺を訪ねてくるんだ、勿論こういう事も想定していたんだろ?」
そう言って顔を近付けてくる志季をそのまま黙って見つめる。
そして唇が触れそうになるまで近くなったタイミングで、オレは指で志季の唇に触れる。
「……俺はお前とこういう関係になった記憶はないんだが?」
そう言ったら、志季は驚いたように目を見開いた。
いや、正確には志季の姿をしているだけなのだが。
「そうだろ、朱雀?」
「いつから気付いていた?」
面白くないとでも言うように一つ息を吐いて、俺の上から退いた志季の姿をした朱雀。
「部屋に入ってすぐかな」
「何だ最初からではないか。分かってて我を泳がせていたのか?」
志柊ホワイトデー
「さて、柊羽へのホワイトデーのお返しなんだが、何がいいと思う?」
「えぇ~、彼氏のくせに柊羽の好み知らないの?信じらんな~い」
「人聞きの悪い事を言うな、柊羽の好みはきちんと把握している。しかしホワイトデーとなるとな」
「まあ、確かに柊羽に高級な物ってあまり感動しなさそうだよね」
「そこら辺に高価な物が無造作に置かれてるもんな」
「金銭感覚ちょっとズレてるよね~」
「高い安いに興味無いからな」
「そもそもホワイトデー明日じゃん、時間無いじゃん」
「だからお前らに相談してるんだろ、ちゃんと考えろ」
「謎の逆ギレ(笑)」
「ほら、しっかり考えろ、柊羽の好きな物を」
「柊羽の好きな物ねぇ」
「……」
「……」
「……」
「志季」
「志季の声」
「志季の曲」
「もうさ、柊羽に対するラブソング作って歌えば?」
「いや、ホワイトデー明日なんだが……」
「サビだけとか、とりあえず先に歌詞だけとか」
「そもそも歌を贈るって恥ずかしくないか?」
「作曲家が何を今更」
「柊羽、これなんだが……」
「歌詞?SolidSの新曲か?……珍しくゲス……コホン、爽やかなラブソングだな」
「今、珍しくゲスくないって言いそうになっただろ?」
「気のせいだ。で、これがどうかしたのか?アドバイスでも求めているのか?」
「……それはSolidSの新曲ではなく、お前へのホワイトデーのお返しだ」
「え?」
「何にするかアイツらに相談した所、柊羽が好きなのは俺の歌だということになってな。まあ昨日の今日だから歌詞しか出来なくて、一応後日ちゃんと曲を作って俺が歌った物のデータを送り付ける予定だが……柊羽?」
「……」
「分かっている、恥ずかしい事をしている自覚はあるし、らしくないのも分かっている。だから無言はやめろ」
「いや、嬉しすぎて驚いてしまった。……ありがとう、志季」
SQ家族パロ①
志「俺は誰よりも柊羽の事が好きだという自信がある」
里「はぁ……」
翼「急なマウントw」
志「しかし、そんな俺が持ってなくて、お前達が持っているものがある。正直少し羨ましい」
翼「何?」
志「柊羽と同じ血」
英「……」
里「同じというか、半分だけどね」
翼「マジ引くわ。この人と半分同じ血が流れてるかと思うと、俺の将来マジ不安だわ」
SQ家族パロ②
志「今日は父の日だ!さあ子供達よ、父を褒め讃えよ!!」
志「おい、誰か反応しろ」
翼「いや、確かに今日は父の日だけど……父親張本人がドヤ顔で褒め讃えろって、ちょっと引く」
大「色々とじゅんびしてるけど、やる気無くした」
志「おい!」
里「まあまあ。志季は俺達に期待してテンション高めなだけなんだよ、きっと」
英「そうそう。楽しみにしてくれてるからこそだよ、きっと」
志「里津花……英知……」
柊「志季は今日で二徹目だ。父の日という事で悪いが我慢して付き合ってやってくれ」
志「何だ、この母の日や柊羽の誕生日との扱いの差は?」