レオ監︎︎ ♀|🦁監♀SS(全年齢)② 「酷い女」「というわけで、フロイド先輩たちと海に行ってきますね!」
「はぁ?」
珍しく呆気に取られたような表情をした先輩は、徐々にその眉間に皺を寄せて溜め息をついた。ゆらゆらしていたしっぽが、左右に振れてベッドを叩いている。
明らかに、分かりやすく、ご機嫌ナナメである。
「グリムもエースも一緒ですし……あ、先輩も一緒に」
「行かねえよ、そんな面倒なメンツで」
秒殺。ああ、難しそうな本まで開いてしまった。強硬手段だ。
本を押しのけて、太い首に両腕を絡めて頬にキスを贈る。
「妬いてくれるんですか?」
「妬くかよ。俺は恋人に蔑ろにされて悲しんでるだけだ」
まだ抱きとめてくれない。まだ弱い。
「だってレオナさん、お休み中はご実家に帰っちゃうでしょう?」
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