雨男晴男パロ ジャンティージャン雨が止まない町で暮らすジャンパオロくんと雨雲に嫌われた男ティートの話とか
ある所にいつからか雨の降り止まない町があった。その町は常に雨雲に覆われ、朝も昼も夜も暗くどんよりと湿っており、作物は植えてもすぐに腐り漁もままないため、食料や生活用品の殆どを他の町からの仕入れに頼っていた。この町に溢れんばかりにあったのは降り続ける雨水だけで、人々は辟易していた。
町には降り続ける雨水の排水や貯蔵を管理する雨の管理者と呼ばれる男が居た。男の名はジャンパオロ。彼は父子家庭で育ったが、数年前に父親を亡くしてからは一人で、町長らと共に町の為に働いていた。管理者の仕事は地味で終わりの見えないものも多かったが、彼は文句も零さず真面目に働いていた。
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