温情0812生日快乐!「姉さん……姉さん、大丈夫?」
「ん……阿寧?」
「うん。随分魘されていたようだけど、大丈夫?」
「ええ。大丈夫よ。なんだか……なんだかとても悪い夢でも見ていたよう。起こしてくれてありがとう」
温寧と食事を終え、温情は卓の上に置いた薬草を仕分けながら、手元の紙に筆を滑らせていた。
乱葬崗から救い出された温の五十名余りの人は全員生き延びていた。
温情は陰で市井の人々の為に薬を作り続け、今までに数えきれないほど沢山の人の命を救った。
今日もまた、不治の病と言われる子供達のため、薬草を仕分け、調合の比率を紙に記し、医師として奮闘していた。
「阿寧、今日は夜狩の約束をしてるのよね?」
「はい。いつも勝手に約束して来てごめんなさい」
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