七海の出戻りが解釈違いな元カノの話 4「そういや七海が会いたがってたぞ」
「硝子ー、私そいつ地雷」
「拗れたなー」
「デリケートなもんで」
一度体内に害をもたらすタイプの呪霊と交戦してから定期的に診察してもらっている。今はその診察の終わり。高専を卒業してからは同期である硝子と話す機会は減ったけれど、ゼロではない。硝子のことは好き。七海のことは嫌い。
「ずっと未練たらたらだったのに」
「一度決めたことには彼女の意思なんて関係ないような、図太い芯の通った七海が好きだったの。今の七海は知らない男。解釈違い。地雷です。ばーん」
「あの七海が休日まで高専に顔を出してるんだよ」
「それ悟にも言われた。二人して面白がっちゃって」
「同期の幸せを願ってるだけだよ」
「嘘こけ」
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