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    kiribako_game

    @kiribako_game のマイハン創作メモ&落書き置き場。うちよそ落書き多め。

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    桐箱宅の青い星についての記録、第三幕。

    ##青星創作

    【創作】とあるハンターについて【第三者視点】■27. ギルド直属の華やかなハンター
    「アハハッ!まさか遅刻してくるなんて思わなかったわ!船の出発をわざわざ遅らせるなんて、前代未聞よ!前代未聞!!あのボーヤ、一体何者?推薦組とは聞いているけど、なんでそんな優遇されているワケ?というか任務が長引いて遅れたってオトモが言っていたけど、本当かな~?ああいうタイプ、アタシはニガテ。自分勝手でさあ、ヘーキでグループのチョーワを乱すのはどうかと思うんだよね~!なによ?シゴクマットーなこと言っているでしょ?推薦組だかなんだか知らないけど、ギルドが一人のハンターにそんな甘くていいワケ~?」

    ■28. ギルド直属の風変りなハンター
    「ハァ……イヤイヤイヤ……彼には参りましたネェ、ホントに。……っと、口に出ていましたカ?これは失礼。ナァニ、ちょっとした仕事の愚痴ですヨ。ヌフフ……船旅はまだ始まったばかり。ここでお会いしたのもナニかの『エン』というものデス。よろしければ、ワタクシの話に少しばかりお付き合い願いますカ?ええ、デハ。お言葉に甘えて」

    「此度の『新大陸古龍調査団』五期団。ギルドから直接推薦を受けたハンターが何名かいらっしゃるのデスガ、そのうちの一人のハンターがなかなかのくせ者デシテ……ギルド内でも様々な噂が飛び交いましタ。優秀な人材には間違いないが相当な変人だとカ、オトモアイルーの通訳なしで獣人族と喋れるだとカ、推薦の話を持ちかけようにもまず彼を探し当てるのに一ヶ月以上かかったとカ、さらには五期団への入団を一度は蹴ろうとしていたとカ、そんな噂もありマス。どこまでが本当デスッテ?サァ、それはワタクシも存じませんネ」

    「アァ、でも一度入団を断ったのは事実デス。おかげでワタクシの仕事が増えて大変でしたカラ。彼、オトモアイルーが同行することを第一条件としたんデスヨ。『ヒミがいなければ、意味がない』とネ。ああ、ヒミとは彼のオトモアイルーの名前だそうデス。あまり聞きなれない音デスヨネ、きっと東の生まれなのでショウ」

    「調査団には配給アイルーやルームサービスといった多くのアイルーがいますが、オトモアイルーが同行するケースは多くはないのデス。オトモが同行しないのであれば新大陸へ行かないと駄々をこねるので、このワタクシがギルドへの通達、同行許可の申請、報告書など必要書類の作成などなど……根回しをしていたわけデス。イヤハヤ、骨が折れました。しかしワタクシの苦労の末、彼を無事にこの新大陸行きの船に乗せられました。新たな精鋭たちを迎えた『新大陸古龍調査団』一体どのように変化していくのか。ヌフフ……非常に、エエ、非常に、楽しみデス」

    ■29. とある活発なハンター
    「お前たちも災難だったなァ!荷物も全部海の底!文字通り、その身ひとつでここに来たってわけだ!がっはっは!どうせ持ち込める荷物なんざ、たかが知れている!身軽なのはいいもんだぜ!その分、どこまでも飛んでいけるしな!」

    「にしても五期団は、どいつもこいつも活きが良いなァ!こっちも負けちゃあいられねェぜ!どォれ、まずはひとつ。俺のクエストを受注してもらおうか。あの噂の推薦組。アイツどこにいる?わざわざギルドが出航期日が延ばしてまでこちらに寄越したんだってなァ?お手並み拝見といこうか!」

    ■30. とある森の住人
    「…………。新たな狩り人か。うん。ずっと昔から、ここにいる。…………これあげる。じゃあね。…………。なに?もうあげるもの、ないよ。…………。またこんどね」

    ■31. とある兄貴肌なハンターと生真面目な編纂者
    「今回の渡りで生態マップがダメになっちまったからさっ、同期の編纂者チャンと一緒に古代樹の森を歩き回ってモンスターの食性とかフィールドの分布を確かめてたってワケ。んっで、調査終わったからひと休みしようって話して、北西キャンプに向かったのよ。そしたら、例の空から来た後輩クンがキャンプのなかでそりゃあもうぐっすりと寝ててさ。しかも、オトモも一緒に。すぐ編纂者チャンが後輩クン起こしてお説教し始めたわ」

    「だって、いくら安全でも警戒心なさすぎて心配するのが普通でしょ?何かが起こってからでは遅いのよ?でもそう言ったら『ここはメラルーが入ってこないから安全』とか『ここの森は落ち着くから、つい』とか、オトモが後輩クンの代わりに言い訳し始めてね……しかも後輩クンの編纂者はキノコ狩りに行っているとかで……頭痛がしたわ」

    ■32. とある人懐っこいギルドガール
    「あの推薦組のハンターさん、お酒に弱いみたいですね……いえ失礼。他のハンターさんたちが強すぎるのもあるせいで、そう見えてします、ふふ。よくテーブルに突っ伏して寝ているのを見かけました。それと……推薦組のハンターさんは空から降ってきた操虫棍使いとお聞きしていますが、高いところがお好きなんでしょうか?酔った勢いで、あそこの帆に登っていった時は驚きました。流石に周りの皆さんが止めに入っていましたね。寡黙で、あまり人を寄せ付けないような雰囲気がある方だと思っていましたが……そんなことありませんでした。意外と破天荒な方といいますか……第一印象とはかなりかけ離れた方です、ふふ」

    ■33. とある獣人族たち
    「ずっと追いかけてきた。おそろしい執念だった」「ニンゲンが止めに入ったけれど、アイルーがしつこくて。参ったぞ」「まさか追いつかれるとは。この森を知り尽くしている我らが」「我らの負けだ」「アレは森の獣をも狩った。強きものと認めた」「だからチョウサダンに協力した」「狩りを手伝ってやったら、お礼にイイモノくれた。アイツら、いいヤツ」「彼らは仲間だ」「アイツらは、トモダチ」「我ら部族の友だ」「友として歓迎した」「宴をした。楽しかった」

    ■34. とある口下手なハンター
    「え、ぁ、は、はい。あの……推薦組の一人、ですよね。会いました……というか見かけました、大蟻塚で。あの、キャンプから見下ろせる……水場、あるじゃないですか。そう、です。滝のある。あそこで……水浴びしていたの、見かけました。の、覗き!?ち、ちち違います、たまたまですって……!!ぼ、僕はそのような、趣味ありません……!!え……どう、と言われましても……えっと……あ、あの人、首に、タトゥー……いれて、いるんですね。初めて、知りました。はい。白い、タトゥー、でした。肌も……焼けて、いるので、白はかなり目立って、いて……遠くからでもよく見えました、……ッ、だから違いますって……!!変な気なんか起こしていませんから……!!

    「連日、狩猟や探索を、していれば……必然と、汚れるので……身なりを、清潔にすることも、あります……でも、ある程度の、不衛生……この仕事やっていれば、耐性もつきます。あんな風に、水浴びすることは……僕にはない経験です。……野生児みたい?そう、ですね。慣れた様子、でしたし……不思議と、違和感がなかった、です」

    ■35. とある前向きなハンター
    「なぁ!あいつ!あの新入りの推薦組!!あいつ、一期団の竜人のハンターに会ったんだって!?すげぇ!!噂では何年も行方不明だったんだろ!?竜人のハンターって珍しいからさぁ、俺も会って話がしたいんだよなぁ!総司令と同じ一期団。調査団唯一の、竜人のハンター……くぅ~!!かっけぇ~!!どうやったら会えるんだよぉ~!!希少生物並みに会える確率低いだろぉ~!!俺だって最近はずっと大蟻塚で調査しているってのによぉ~!!あの推薦組、運が良すぎるだろぉ~!!でもまぁ、ここ新大陸にいることは分かっただけでも御の字なのかもな。総司令もなんだか安心した様子だったし。調査を進めていけば、いつか会えるよな!!うおっしゃ~!!今日も調査頑張るぞぉ~!!」

    ■36. とある気分屋なハンター
    「怪我が原因であんま喋れないって聞いていたから驚いちゃったよ。キミ喋れんの?って。解せぬって顔されたんだけど、こっちが解せぬって言いたいわ。なに話したかって?別に特別なことは……古代樹の森から帰ってきたところを見かけて、なんかずーっと海を見つめていたから気になって声かけただけよ。そしたらオトモが『海がなにか変だ』って通訳してくれたの。ああ、そう言えば船長も『やけに海模様が悪い』って言ってたっけ?もしかして、あの人も海辺育ちとか港育ちとかなのかな?私にはさっぱりだけど、なにか起こりそうな予感がするわね……」

    ■37. とある几帳面な研究員
    「植生研究所開発の特殊装具『隠れ身の装衣』ですか……素晴らしい。とても精巧にできていますね。実に見事です。彼がトビカガチを狩猟していただいたおかげで、皆さんに装具を配ることもできました。装具を手に入れてからというものの、彼が拠点に帰ってこなくなったと、同期のハンターさんが嘆いていましたが……私共としては調査が進むので助かります。ええ、特にモンスターの生態調査や生態マップの更新が大変捗りました。私は皆さんの調査報告をまとめるのが主な仕事なので、あまりフィールドワークに出ることがありませんが……一度彼とは探索に出てみたいものです。今度、彼の編纂者に頼んでみましょうかね」

    ■38. とある野心家なハンター
    「あんな巨大なモンスターは初めてだ。ありゃあ本当に生物なのか?そう疑いたくなっちまうのも無理はねえな。俺様も柄にもなく夢でも見ているのかと思っちまったぜ。あれを討伐することができりゃあ、ハンターとしての箔が付くな。ははっ!はるばる新大陸まで来てやったんだ!上等だ!無謀だろうがなんだろうが、やってやろうじゃねぇか!調査団はこうでなくちゃなあ!しっかし、あの推薦組はアレに乗ってきたんだったな?で、落とされたところを翼竜につかまってここにたどり着いた、と。あ?違ったか?五期団が来てからそれなりに経っているから、人の噂も変な尾ひれついているかもな、ははは!」

    ■39. とある辛口なハンター
    「空からよく落ちるって噂に聞いていたけど、まさか本当に落ちてくるとは思わないでしょ……なンなのほんと。オトモチャンに話を聞いたら翼竜が突然暴れて落ちたんですって。でも柔らかい陸珊瑚の上に落ちたおかげで無傷。悪運が強いわネ、彼。伊達に何度も空から落ちていないってところかしら。ゾラ・マグダラオスを追って大峡谷に行ったきり見かけなかったから、てっきりどこかでくたばったのかと思っていたの。だから余計に驚いちゃった。生きていたのネって。なによ、ここは新大陸なのよ?いつ命を賭してもおかしくないのよ。間違ったことを言っていないでしょ」

    「それにしても……噂に違わず変人ネ、彼。優秀なのは認めるけど、仲良くなれないタイプだわ。今は三期団の研究基地に居座っていて、なんでも研究基地自体を気球に改造してまた飛ばそうとしているみたい。遭難して『空に消えた三期団』と呼ばれている彼らとまた空を飛ぶなんて、正気の沙汰じゃないわ……」

    ■40. とあるほがらかな研究者
    「いやはや。ここ何十年、本や調合道具より重いものを持ったことがなかったせいか、すっかり筋力が落ちてしまいましたねぇ。年ですかねぇ。総司令殿のお孫さんにも飽きられてしまいましたわ、ほっほっほっ。足手まといになるので、気球取り付け作業は調査団の皆さんにお任せしました。あのハンター様が頑張ってくださったおかげで、我々はまた空を飛ぶことができます。長い長い間、思うように調査を進めることができませんでしたが、すべてはこの日の為だと思えば過去の出来事も辛くはありません。人生、なにが起こるか誰も分かりません。誰もがそれを分かっているのに、分かっていないのです。人は恐怖や不安を抱きます。ですが、悲観する必要はないのです。事はなるようになるだけですから。ただ、身を任せればよいのです。あのハンター様のように、ね」

    ■41. とある学者肌なハンター
    「瘴気の谷……大変興味深い場所です。調査が本格始動したのは、他でもない五期団の彼の働きのおかげですね。今まさに……この時に居合わせることができたのは、なによりも僥倖です。新大陸行きの船に乗り込んだのは、私の人生にとって大きな起点となりました。ここでの毎日は刺激的で、私の探求心を満たしてくれます」

    「そう言えば……先日調査中に谷の奥で、例の彼がオドガロンに乗って走り去っていくのを目撃しました。他にも同行していたハンターがいたので、皆で討伐しようと彼のあとを追いましたが、彼のオトモが『このオドガロンは捕獲するニャ!傷つけないでほしいニャ!』と……え、無理にオトモの真似するな?似ていないですか?そう……ですか。自信があったのに……ええと、何の話でしたっけ。ああ、そうです。後から話を聞いたら『特別大きな個体だったから討伐ではなく捕獲をしたかった』と彼のオトモが通訳してくれました。まだ瘴気の谷の調査が始まって間もないのに、彼はすでにオドガロンの生態を把握していました。総司令が彼のことを『期待の星』って呼んでいましたが、その理由が少しだけ分かった気がします。彼はきっとなにかを成す人だと、私はそう思いました」

    ■42. とある素直なハンター
    「あーもおー頭ンなか、ぐちゃぐちゃ。あれも生き物だったんだなって、当たり前のことに気づかされたつーか。みんなそれぞれ思うところあるよなー。怖がったり、混乱したり、逆に燃えちゃったりしてさー。俺、どーしていいのか分からなくて、同期のアイツに聞いてみたんだ。『お前はゾラ・マグダラオスのこと、どう思う?』って。そしたら『分からない。ただ、見届けたい』って言ったのよ。なんかアイツ、古代竜人みてぇ。価値観が違うつーか、見てる世界が違うつーか。あとなに考えているのか分からねぇよ、まじで。いつも落ち着いているから、安心するけどな。つーか、あれだろ?アイツ、ソラ・マグダラオスの居場所を古代竜人から情報聞きだしてきたんだろ?すげぇ……古代竜人とか、早々お目にかかれるもんじゃねぇだろ。運がいいとかそんな話じゃねぇんだろうなあ、アイツの場合は」

    ■43. とある温和なハンター
    「誘導作戦を終え、拠点に戻る準備を進めていましたが……彼はゾラ・マグダラオスが還った海を、オトモと一緒に静かに見つめていました。そろそろ出立すると声をかけないといけなかったのですが……なんだか言葉がつまってしまいました。今は彼らをそっとしておきたい。そんな背中でした。彼は、なんだか不思議な人ですね」

    ■44. とある物静かなハンター
    「やあ。また来てくれたのか。誘導作戦、うまくいって良かったよ。ゾラ・マグダラオスは……もう眠りについているのかな。海の底はきっととても静かで、眠るには心地いい場所だと思うけど。……そう、だね。君も、あの青年のように何か答えを見つけられたのかな?……そうか。では、僕もそろそろ行こうかな。ここ『五匹の竜の間』で君と話せて嬉しかったよ。……君に、導きの青い星が輝かんことを」

    「さようなら」

    ■45. とある心配性なハンター
    「~~~っ、ああ!もう限界だ!二週間だぞ、二週間!二週間も帰ってきてないんだぞ!?流石にそろそろ捜索した方がいいと思うんだが!?僕は何か間違ったこと言っているか!?誘導作戦が終わって今は各自が休暇を過ごしているけど、彼は探索に出たっきりだぞ!?いくら彼が優秀とは言え……って噂をすれば帰ってきた!?ちょっと君ぃ!!心配したぞ!!二週間、一体何をして…………は?え、なに。なにあれ。待ってくれ、確かに最近は捕獲されたモンスターがかなりの頻度で運ばれてきていたはあれまさか全部君が?ははは!いや、まさかね!あ、こら!まだ話終わってないぞ!!所長に報告?いやそれも大事だけど、ちょっと待って!!ストーップ!!ステイ!!」

    ■46. とある森の住人
    「やあ、狩り人。火の山を負う竜は、眠りについたんだね。ふーむ。……………。あの竜が、地脈回廊の奥で死んで、この地は終焉を迎える。それが自然の定め。それがこの地の宿命。そう思っていたけど、そうはならなかったね。……………。頂点に立つ者は、自然の摂理も覆すのかもね。……礼?そんなもの、いらないよ。ここで、ただ見届けていただけだからね。……………。それじゃあ、またね」

    ■47. とある思慮深いハンター
    「久しぶりに見かけましたが、相変わらず嵐みたいな御方ですね、大団長は。後輩の五期団ハンターが『ラージャンみたい』って言っていましたが……ふふ、的を得ていますね。ああ、彼、ですか?団長に連れていかれました。龍結晶の地へ。

    私も片手で数えられるほどしか行ったことがありませんが……あそこは……なんとも形容し難い場所です。大自然の神秘のようなものを感じます。私の主観ではありますがね。あの場所は、強烈な生命エネルギーに満ちています。一歩足を踏み入れれば、背筋が自然と伸びてしまう、と言えばいいんでしょうか。私にとっては自然の畏怖を感じる場所です。なにがそうさせるのでしょうね。興味深いです」

    ■48. とある臆病なハンター
    「なんなんだよ、本当に……こうも立て続けに古龍種が現れるなんて聞いたことねぇよ。あっちでも古龍と対峙したことはあるけどさ……存在自体がよく分かっていないし目撃情報も少ないからこそ古種っていうんだろ。こんなにバンバン出てきていいのかよ。勘弁してくれよぉ。俺……‌正直さ、怖ぇよ。五期団として船に乗り込んだ時に覚悟は決めていたはずなのに……ははっ、情けねぇ。同期のあいつは……そういう覚悟なんてとっくにしているんだろうな。強いよな、あいつ。うらやましいって思うけど…………ああ、いや、なんでもねぇ」

    ■49. とある噂好きなハンターと冷静な編纂者
    「ねェねェ、アナタ。例のカレ、ナニかあったのかしら?古龍調査から帰ってきてから、なんだか様子がオカシイ気がして……竜人の親方サンが不安そうにカレに『渡るのか?』って言っていたの聞いちゃったの……アナタ、ナニか知らない?」

    「さぁ、僕は何も……ああ、でも若所長もどうにも落ち着かない様子で彼と話しているのは見かけましたよ」

    「やっぱり。ナニかしら、竜人の勘……?四期団のハンターサンが、大団長直々の極秘任務にカレがつくって噂があるって話してくれたけど……本当かしら?なんだか、妙な胸騒ぎがするの。カレ、本当に帰ってくるわよね……?もう帰ってこないんじゃないかって……そう言っている人もいて……アタシ、不安で……」

    「……彼は、我々五期団の白き追い風です。そう簡単にはくたばりませんよ」

    「でも……!」

    「貴方もご存知でしょう。以前、数週間探索に出ていって、経過連絡もなく生死不明なんて騒がれていましたけど、あっさり帰ってきたじゃないですか。だから、大丈夫ですよ」

    「……」

    「それになにより。ヒトの探求心、好奇心は誰にも止められませんよ。ある種の狂気ですから。とても純粋で、情熱的な……ね」

    「……アナタの口からそんな台詞を聞くなんて思わなかったわ」

    「古龍渡りについて知りたい。たったそれだけで、ここへ渡ってきた。ただの平凡な編纂者ですよ、僕は」

    ■50. とあるおしとやかなハンター
    「運ばれてきた彼を見た時は心臓が止まるかと思ったわ。本当に……本当に無事で良かった。それにしても、まさか古龍渡りの解明だけでなく、そのさらに奥に存在した完全新種の古龍……ゼノ・ジーヴァを発見するだなんて。彼は、本当にあの物語に出てくる青年ー青い星なのね」

    「あの夜は、今でも忘れられないわ。ここ、新大陸にいる全ての調査員が集まった宴はとても盛大で……彼も、酔って眠ってしまうのが勿体なかったみたいでお酒を控えていたの。うふふ。ああ、そうそう。しばらくしたら、彼、ふらっと宴を抜け出して……私気になって、あとを追ったの。こっそりとね。そしたら、ゾラ・マグダラオスの時のように、また静かに海を眺めていたわ。その背中を見て気づいたの。ああ、私、彼に惹かれているんだなって」

    「え?『告白しないのか?』って……そうね、しないわ。だって……彼は星だもの。星は手に入らないものでしょ?彼は地上にいても、きっと誰も届かない星……だから、諦められるの。星はただそこに在るもの。そこに在るだけで輝くもの。その輝きで、私たちをここまで導いてくれたのよ。そんな星を、私だけのものにしたいなんて……そんなの烏滸がましいわ。……ふふ、調査が一段落して気が抜けちゃったかな?少し喋りすぎちゃったわね。そういうことで、私は思いを告げる気はないの……だからこのことは内緒よ?約束ね」
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