なんか暑くて目が覚めた。
広々した、とは言わないが狭くもないベッドが
妙に狭くて寝起きで霞む目を動かすと、客用の布団で寝てたはずの晶がいた。
うつ伏せになって、雑誌を読む女子みたいに頬杖をついて
明らかに可愛こぶっている彼は面倒事を起こす嵐の顔をしている。
「たいがー、3時」
嵐が起きるなんて勘違いだったらいいなぁ。
大牙はそう願いながら、ニヤニヤしている晶と目を合わせて、一応笑って見せる。
寝覚めの全力愛想笑いはほとんど筋肉が動いておらず
ほんの少し唇が薄く伸びただけであったが、
晶はそれを敏感に察知すると楽しそうに現在時刻を大牙に告げた。
今すぐにでも二度寝をしようと
枕を抱き締めそこに顔をめり込ませていた大牙は晶の言葉に
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