執着を彫る素肌に針の刺さる感覚が響き、激痛に耐えながら肌に色が染る感覚を味わう。度々苦痛に漏れる声に、息を吐きながら汗が痛みに身体を伝う感覚が不快ながら、何処か快楽を感じていた。
一つ一つ彼が楔を掘り進める度に、四季は彼の愛を深く感じ幸せな心地になっていた。肌に一つ一つ色が彫られ、完成に近づく絵を入れ込む行為はこれで4回目である。慣れつつある針を刺し彫る行為に、四季は何処か痛みが快楽にかわりつつあり、彼が性的に手を滑らせる度に四季の身体はゾクリと肌が栗立った。
彼が墨を彫る度に、四季へ愛を刻む様に消えない絵を描く行為は彼の物に染る様に愛おしく、四季への執着を深める様に幸せな心地へとなったのだ。刻んで欲しい、また愛を深めて欲しい彼はどんな顔をしているのだろう。後ろから突き刺さる真剣な視線を感じ、四季は恍惚と息を吐いた。
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