愛し子を傷つける塵芥に制裁を身体のあらゆる所が切り刻まれ、もう意識が飛びそうだ。足はボロボロで、胸にも深い傷を付けられ、腹は切られ弄り回される。身体中自身の血で染まり、四季は少なくとも必死で意識を無くさんと抵抗し、絶対にこの様な極悪人の塵共に負けてやるかと決めていた。
だからこそ意識を必死に保ち、頭を必死に動かし興奮する頭は、彼等四季の仲間や大人達の顔を浮かべ必死に尊厳を守っている。然し最早限界が近かった。
そんな時扉が開き誰かが入って来た。扉の方面を見ると無陀野を初め、真澄、紫苑、印南、猫咲が立ち驚いた様に目を見開いている。
四季には聞こえぬが、紫苑の耳元で無線が響いた。
『こちら馨、状況を説明して欲しい』
「………四季が鋸で切り刻まれている」
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