運命は残酷に祝福を歌う冬の寒い雪が降り積もる季節のある夜、生まれた赤子が泣き叫び母を起こさずと外に出る大人が二人歩いていた。大人の一人黒髪の男は着流しの男が胸に抱く赤子の頭を撫でると、幸せそうに目を細め見つめた。赤子は涙を浮かべ泣き叫びながら、何かを求める様に手を伸ばす。伸ばした手を黒髪の男が片方を握り、白髪の男がもう一方の手を握り笑いかける。男達にとって赤子は希望そのものだった。
「鬼太郎どうしたんだ。珍しいじゃないかお前がそんな泣くなんて」
「ほ〜れほれほれ〜わが倅ながらすごい泣きっぷりじゃのぉ」
「そうだな。お前に似たのか良く泣くな」
黒髪の男の言葉に白髪の男が剥くれる様に口を尖らせ小さく呟いた。
「わしが泣き虫の様な言い方じゃな」
「本当にそうだろうよ」
黒髪の男の言葉に笑い声があがる。赤子は男達の笑い声を聞きケラケラと笑うと泣くのを辞めた。男達は安心して帰路へと付く。実に幸せな日々であった。
愛しているからこそ呪い(まじない)は育まれる。愛は呪い(のろい)だと誰かが言った。呪は愛と言うなの綺麗なものだけでは無く、暗く淀む様な感情も育む。
ではその感情を育んだ者がそれを伝える術が無い時に、どう思うだろう。相手に伝えたくても伝わらない愛の想いは一人闇へと変わり拗らせてゆく。そしてその愛は呪いへと変わるのだ。
愛は呪いかと誰かが言った。
この世界には男女の他にアルファ、ベータ、オメガと呼ばれる性別がある。アルファは高層級に多く優秀で秀でた者が多く少ない、殆どの人間なベータであり可もなく不可もなく一般的は此処に括られる。そしてオメガと呼ばれる物は低層級に括られ男女共に子を成せる。オメガは三ヶ月に一度発情期が来てその期間はフェロモンを撒き散らし外出すら儘ならない。だからこそ世の位置づけが低く、その地位は合ってないものだ。
水木とゲゲ郎はこの様な社会でオメガであった。幽霊族には余り関係は無いが、人間の世はそう行かない。だが水木もゲゲ郎も発情期が発覚した一度きり来た以来全く無く、フェロモンも感知出来ない事から出来損ないのオメガとして見られ、ゲゲ郎は妻と結ばれ、水木は普通なら行く事は出来ない兵隊に括られた。その戦争で酷いものを見たが野心へと繋がり、そして親友と共に親友の子供を育てることになり、水木もゲゲ郎も幸せであった。水木もゲゲ郎も友人同士であり、その域を出ない生活は幸せで鬼太郎が笑う度に幸せな心意気になる。
だが、二人とも分かっていた。心の何処かで見ない振りをしていた。鬼太郎がゲゲ郎と水木の運命の番であった事を、奇跡の様な確率でほぼ出会えないと言われる幻と囁かれる運命の番は御伽噺の様に語られていたが、まさか息子がそうだとは思わず、実子が運命のゲゲ郎は頭を抱え養父の水木も悩み悩んだ。我が子が運とてもじゃないが受け入れられなかった。
だが本能はこの子と番えと叫ぶ。軈て成長していく子供を見ていた父親達は、胸に淡い恋心な湧いた。だが見ない振りをして親子として接した。この線は超えてはいけない。ゲゲ郎と水木が誓い合った約束であった。そして現在までその想いを鬼太郎へと隠しながらゲゲ郎も水木も一緒に暮らしてきた。
そして今日は鬼太郎の高校三年の卒業祝いの日であった。人との成長の速度が違うゲタ吉と名乗る息子は、そろそろ社会を知るのも良いだろうと平成の世で高校に通いだし卒業し、大学にも入れる事に父達は泣いて喜んだ。
そして今日ゲタ吉の卒業祝いに父達は自宅で囁かなパーティを開いていた。
「鬼太郎!おめでとう!」
「鬼太郎の門出じゃあ〜呑もうぞ!」
父親達の喜び様にゲタ吉は笑みを浮かべる。その笑みは普段感情の起伏があまりないゲタ吉にしては珍しく、何処か嬉しそうな笑い方だった。
「ありがとうございます。父さん達飲み過ぎですよ」
「お!そうだな〜!そうだ何か欲しい物は無いか?何でも良いぞ」
「ほれ、欲しい物言ってみろ!何が欲しいんじゃ鬼太郎」
ゲタ吉は父達のこの言葉を待っていた。この日長年の秘匿にしてきた願いが叶う時を、ずっと心待ちにしていたのだ。だから願いは一つだった。
「水木さんと父さんを僕の番にします」
ゲタ吉の発言に途端空気が凍る。予想して無かった発言に、父親達は全身から汗が吹き出す感覚に教われ一気に顔色が悪くなったのだ。
「それ以外で願いたいな、な?鬼太郎」
「そ、そうじゃ!他に欲しい物あるだろう?」
ゲタ吉は目を細め父親達を見遣る。その笑みは何かを企む様に捕食者を前にした肉食獣の様に、牙を鋭く研いでいた。
「僕は父さん達を父と見ながら番としても見てました。恋心を抱きずっと隠す伸ばし大変でしたよ」
ゲタ吉が立ち上がり、水木とゲゲ郎の丁度間に座るとするりと両手を彼等の顎を撫でた。途端、水木とゲゲ郎の身体がドクンと音が聞こえたと共に、身体が火照り出す。力を入れる事も出来ずに、疼く身体に胸を握りしめ荒い息を育ん。全体が性感帯になった様に熱く疼く身体を、ゲタ吉が水木とゲゲ郎の身体に片手ずつ服の上から撫でていく。
「きた、ろ、なに、をした」
「はぁ…はぁ…きたろ、何を、したん、じゃ」
ゲタ吉は満面の笑みで愉快げで嬉しそうに笑うと驚く事を告げた。
「良かった〜妖怪にも効く促進剤が効いて。父さんと水木さんの食事に盛ったんですよ。父さん達発情期こないんですもん。けれど良かった!これで父さん達の発情期は定期的に来ますね!」
ゲタ吉の発言に頭が霞の様に霧が掛かる父親達でも理解をした。発情を促す促進剤を盛られた上に、それは発情期を定期に来させる物だった。息子がどこで手に入れたかは分からないが、何処かの伝手を使ったのだろう事は理解出来た。
「さて、父さんお義父さん邪魔者は誰もいない。早く布団に行きましょうか」
ゲタ吉はふらつく父達を立たせると腰を抱き歩むのを進める。身体に髪が巻き付き逃げる事は出来ずに歩みを勧める。内心水木は歓喜が湧いていた。息子だが番がこんなにも愛してくれていた。その愛に溺れそうな程に満たされた歓喜が胸を満たす。幸せだった。ゲゲ郎の胸の内も息子と番不安が背徳感と変わり、同時に歓喜が満たす。息子はいや自分の番はここまで自分を見てくれた、愛してくれた、その大きすぎる愛はゲゲ郎を爪先まで満たし幸福な気分を興させる。二人は何十年何百年振りの発情期が普段の思考を鈍らせる。頭が霞むまるで呪いに蝕まれたみたいに。霞む、霞んででゆく。
ゲタ吉は舌で水木の胸の突起を嬲りながら、ゲゲ郎のゲタ吉に弄られ赤く熟れた突起を片手で弄っていた。高い喘ぎが二人からあがる。舌で素早く弾く様に舐める度に水木の背が反ってゆく。実父の胸を捏ねたり強く潰し、突起を潰す様に持ち引っ張る度に甘い叫びがあがる。望んだ絶景な景色に胸が満たされると共に、飢えが加速する。もっと泣かせたい、乱れる姿が見たい、この人達は自分の番だ。雌の顔で善がる父達にゲタ吉は片口をあげ歪んだ笑みを浮かべた。
「ひゃぁぁぁぁ!!!!」
「お"っ!あ"ぁぁぁぁぁ!!!むり、やだ!」
ゲタ吉は嘲笑う様に父親達の胸を引っ張り告げる。更に高い声が部屋に響いた。
「嫌じゃないくせにこんなに快楽に溺れてるのに何処が嫌なんですか?」
「やだ!きたろ、こんなの、だめ…ひゃぁ!」
「むりじゃ、こんな、きもちの、しらん」
父親達の言葉にゲタ吉は楽しげに嬉しげに笑みを浮かべると、幸せそうに恍惚と笑う。
「父さん達の初めて貰うなんて僕って幸せ者ですね。日頃の行いのお陰だ」
胸から手を離すとするりと触れずか触れぬかで下へ下へと指を伝い、軈て臀に辿りつくと、濡れてぐじゅぐじゅになる早く雄を受け入れたいと言うように熟れる、菊門を撫でた。父達から甘い喘ぎが上がる。
「ひゃぁ!」
「あ"ぁ!!」
菊門の周りを指で触れずか触れずかで撫でる様に回すと、ヒクヒクと期待する様に口が開閉する。その門穴に指をつぷりと埋め込むと濡れる中は喜ぶ様に吸い付いてきた。
「あ"っ、あ"ぁ!!」
「あ"っ…きたろ……!!」
指を進めていき、中を探るように動かしていく。中で指をまげトントンと押すと、途端掠めた所で高い喘ぎ声があがった。
「あ"っっっ!!!!」
「あ"ぁ!!お"っ!!!」
「みつけた」
それから二人のその膨らむ痼を嬲ってゆく。何度も強く押す中はどんどん解れてゆき、軈て指が三本入ったがその事に父親達は気づいて居ない。その用具にケタ吉は笑みを浮かべた。
「父さん達の中が僕に媚びて来て幸せですねぇ。早く可愛がってあげますね♡」
ゲタ吉は指を抜き、実父の菊門に鬼太郎の剛直を付けると父親に告げた。途端ドチュンと音が経ち穿たれる。腰を打ち付け肉が同士ぶつかるバチュン!バチュン!と音が響く。ゲタ吉は愉しげに笑った。同時に水木の菊門にも指を入れ動かす、こちらからも高い声があがる。
「ひあ"ぁぁぁぁぁ♡♡♡♡」
「お"ぉぁぁぁぁ♡♡♡♡」
腰を穿つ様に中を抉る度に嬌声が上がる。項を重要に舐めるゲタ吉に父が本能的に逃げようとするが、ゲタ吉は逃がさない様に片手で強く腰を掴むと告げた。
「父さん幸せなりましょうね」
「だめ、それは、だめじゃ!!」
父の制止を聞かずに項に噛み付く。途端ゲゲ郎の身体に電気が走る様に甘く痺れ、身体が作り替えられる様な喜びに変わる。息子と番ってしまった背徳感が快楽を全身に運ぶ。
ゲタ吉が打ち付けていた腰が速くなり、中を穿つ強さもあがる。バチュンバチュンと腰が辺り程なくして中に出すと告げた。
「中に出しますね!父さん」
「ダメじゃ、子が、あ"っ、できて!」
「父さんとの子供なら可愛い子が産まれますね」
そう告げたゲタ吉は射精した。同時にゲゲ郎も果て白濁が腹に飛び散る。中に出す量は多く、奥に擦り付けるように出した後抜くと、次に水木の腰を掴んだ。
「や、きたろ……だめだ」
「お父さん僕を受け入れて下さい」
途端中にドチュッンと音を立て一気に怒張が入る。腰を素早く動かし中を穿つ様に奥へ奥へと打ち付けると水木から高い嬌声があがる。
「あ"ーーー♡あ"ぁぁぁ♡♡お"っ♡♡」
「父さん気持ち良さそうですね〜まさか既に経験あるとか」
ゲタ吉は水木に経験が無いのを知りながらも態と意地悪くそう言った。水木が首を横に振る様を見て、口角を上げると更に強く奥を抉る。ぐしゅりぐしゅ、バチュンと水音が部屋に響き渡る。
「あ"っ!あ"ぁぁぁ!!あ"っ!!」
水木がゲゲ郎に助けを求める様に手を伸ばす。ゲタ吉はそれを見ながら水木の項を重要に舐めていき、高まる気持ちを抑えられずに本能が早く噛み付けと叫ぶ。
「水木さんは僕が幸せにしますね」
「きた、それは、だめ」
水木の言葉を遮る様に項に噛み付くゲタ吉に、身体に電流が走る様な感覚が湧き上がる。作り替えられる身体は、甘い痺れをおび気を遣った様に頭がふわふわと痺れてゆく。水木はメスイキをしていた。腰を打ち付ける早さは増し、射精感が高まる。バチュンバチュン!と強く打ち付ける腰に奥を抉る様に穿つ度に水木に強い快楽が走る。ゲタ吉も限界が近かった。
「出しますよ!お父さん!」
「だめ、あかちゃん、できちゃ!」
「水木さんとの子供なら絶対元気な子ですね」
中が弾け白濁が子宮に入ってゆく。長くたっぷりと出し、着床をする様にと奥に捏ねる様に動かす度に水木が甘い声をあげる。出し切り怒張を抜くとそれすらも快楽な様に甘い声で鳴いた。
「父さんはこれで逃げられませんね。幸せになって元気な赤ちゃん沢山産んみましょうね」
頭が痺れ聞こえて居ない様な父達に触れるだけの口付けを唇にする。この人達は既に自分のものになったのだ、彼等の腹から新しい魂の気配がするのにゲタ吉は口元を歪み手を充てる。あぁやっと父さん達は自分のものになったのだ。これを幸福と呼ばずに何と呼ぶのだろうと、ゲタ吉は嗤う。人生で最高に幸せな気分だった。
父達の腹を撫でる。もう逃げる事は出来ない彼等の腹に宿る子が楽しみだ。
「幸せになりましょうね父さん」
青年は最高に幸せな気分の儘に、二人の父親の腹を撫でたのだった。