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    wakaka_yryr

    @wakaka_yryr

    ほりいです。HQでぽちぽち文を書いています。治角名が好き。

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    wakaka_yryr

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    SSではなく、書きたいことを書き連ねたあらすじ治角名。
    治がバレー続けていたらどうなっていたのかを妄想するにも、公式の未来以外に考えられなくなったので、そこに角名くんを放り込んでみました。

    #治角名
    nameOfTheCorner

    ifの世界部屋にいたはずの角名が、気づいたら馴染みの試合会場にいて、あれ?なんで?と周りを見回したら、治がMSBYのユニフォーム着てコートに立ち、練習に混ざっていた。
    「お前なんの冗談?店どうしたんだよ!?」っとドッキリ仕掛けられたと思って近づくと、治はキョトンとして「試合に来てたら変なん?」っと返事をする。冗談を言っているようには見えなくて、周りも誰も何も言わず、むしろおかしなことを言っているのは角名だけのような雰囲気。よく見ると治は角名が知っている治より引き締まったアスリートとしての体つきで、ますます混乱する角名。
    様子がおかしい角名が「お前はバレー辞めただろ」と話すのを聞いて、治がもしかしてこれは「治がバレーを辞めなかったifの世界線なのでは」と結論を出す。「角名んとこの俺は飯屋やってるん?」「うん、おにぎりのお店で、よく会場に出店してて」「へえ、すごいなぁ」と、人ごとみたいに笑う治は、コートに立つと高校の時よりピリッとした緊張感を出して、侑に劣らないプレーをする。
    角名はそこで、ここに来る前に治の店で飲んでいて、酔った勢いで「治とプロの世界でバレーしてみたかった、もったいないよね」とぽろっとこぼしてしまったことを思い出す。治は驚いてから少し寂しそうな顔をして笑うだけで、なに言わず、角名の意識はそこで途絶えている。
    ここは俺が見たかった世界線なんだと気づいて、治のプレーを食い入るようにみる角名。MSBYとの試合で、さらに強烈になったサーブや他のプレーに気持ちが高揚するも、なにか違うと感じてくる。いつもコートの外を見ると、向こうにおにぎり宮のブースがあって、そこから治が楽しそうにこっちを見ていたのに、今はいなくて、代わりに治はコートに立っている。自分がそれを望んだからここに来たのに、やっぱりこれは違うとはっきり気づいて、治に向き合う角名。
    「治は、バレーを続けたかった?」と聞くと「高校んときは飯の道に行こう思てた時もあったけど、バレー続けるのもおもしろそうやから」と少し笑って治は答えるけど、その笑みは角名が知っているものではなくて。治はもっと、高校の頃の仏頂面が嘘みたいに笑う。おにぎり握りながら「これ食えば明日の試合間違いなく勝つで」と笑って角名の好きな具のおにぎりを食べさせてくれる。
    バレーに後悔もやり残したこともなく、全部納得する形で終えたからこそ、今の治が在る。それが彼にとっての一番の夢の形だったのだと、角名は知っていたのに。酔っていた席の軽口だとしても、角名はそれを否定した形になって、だから治は寂しそうに笑ったのだと気づく。そんなつもりはなかったし、治もわかっているだろうけど、結果角名は自分が望んだ世界に来てしまった。ここには夢を叶えた治がいない。
    引き締まって余分な肉がついていないアスリートの体ではなく、食いすぎて太ったかもと悩む分厚い体が好きなのに。真っ直ぐで自分の道を突き進んで、欲しいものは絶対に手に入れて、満足げに店に立つ治に逢いたいのに、ここにはいないと気づいた角名は、別世界の治の前で泣いてしまう。
    「治に逢いたい」と零す角名に、治は困ったように「そうかぁ、そっちの俺は、角名んこと手に入れとったんやな」と笑って、それってどういう意味、と聞こうとしたら涙を拭われる。「でも俺は俺で、この道を選んだから、後悔はしてへんよ。ただ、角名はおにぎり握っとる俺の方が好きなんやな」と続けた治は角名の背を押して歩かせる。「夢叶えた俺のこと、大事にしたってな」と最後に聞こえて、それから。


    目を覚ますと、見慣れた店の中。カウンターに突っ伏するように寝ていた角名は、顔を上げて、目の前で忙しなくおにぎりを握っている治を見つける。
    「…おさむ」声をかけると、「起きたか?酔っ払って落ちるとか、珍しいなぁ」と面白そうに笑いながら水をくれた。一口飲んだら、そのまま水が目から溢れてしまい、治はびっくりして手を止める。「どしたん?気分でも悪いんか?一回吐くか?」と慌てる治に、角名は首を振って、「ごめん、治が選んだ道を否定したわけじゃないんだ」と謝って、治はなんのことかわからないような顔をしながら、「ああ、なんや、気にしとったんか」と思い出して笑う。
    「角名はもうわかっとるやろ、俺は何も諦めてへんし、捨ててもない。手に入れただけなんや」言いながら角名の頭を撫でて、治は続ける。「もったいない言われても、なんのことかわからん。俺は俺のバレー人生をちゃんと歩ききったんやから。そんで、次に進んだだけや」はっきり告げられて、角名は頷く。「…おにぎり握る今の治が一番好きだよ」と零した角名に、目元をちょっと赤くして治が笑う。
    それは角名が好きな、治の笑顔だった。
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    wakaka_yryr

    MOURNINGSSではなく、書きたいことを書き連ねたあらすじ治角名。
    治がバレー続けていたらどうなっていたのかを妄想するにも、公式の未来以外に考えられなくなったので、そこに角名くんを放り込んでみました。
    ifの世界部屋にいたはずの角名が、気づいたら馴染みの試合会場にいて、あれ?なんで?と周りを見回したら、治がMSBYのユニフォーム着てコートに立ち、練習に混ざっていた。
    「お前なんの冗談?店どうしたんだよ!?」っとドッキリ仕掛けられたと思って近づくと、治はキョトンとして「試合に来てたら変なん?」っと返事をする。冗談を言っているようには見えなくて、周りも誰も何も言わず、むしろおかしなことを言っているのは角名だけのような雰囲気。よく見ると治は角名が知っている治より引き締まったアスリートとしての体つきで、ますます混乱する角名。
    様子がおかしい角名が「お前はバレー辞めただろ」と話すのを聞いて、治がもしかしてこれは「治がバレーを辞めなかったifの世界線なのでは」と結論を出す。「角名んとこの俺は飯屋やってるん?」「うん、おにぎりのお店で、よく会場に出店してて」「へえ、すごいなぁ」と、人ごとみたいに笑う治は、コートに立つと高校の時よりピリッとした緊張感を出して、侑に劣らないプレーをする。
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