Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    xxsakanaxx_hq

    @xxsakanaxx_hq

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    xxsakanaxx_hq

    ☆quiet follow

    リクエスト語り。
    彼女がいる「ど」ノンケ治への片思いを拗らせた角名くんの話。

    #治角名
    nameOfTheCorner

    火曜日は忙しい毎週火曜日、部活が休みの日にはさっさと帰ることにしている角名くん。その日は週に一回のとても大切な用事があるのだ。
    『優しいパパ』が会いに来てくれる日——角名くんはいつも心待ちにしている。だからその日の放課後はホームルームが終わったらすぐに帰り、電車に乗って少し先の駅まで行って、仕事を終わらせて駆けつけてくるパパを待つのだ。パパは角名くんを奥さんよりも娘よりも大切にしてくれるので、絶対に嘘はつかない。約束は破らない。どんなに遅くなっても必ず来てくれる。「会いたかった」と嬉しそうに笑って、デパートのレストランで美味しいご飯を食べさせてくれて、欲しいと伝えておいたプレゼントを渡し、更にはお小遣いもくれる。角名くんが上手に『御礼』ができたらもっとたくさん、欲しいものを欲しいだけくれる。
    角名くんはパパが大好き。パパに愛されてるから、角名くんは幸せなのだ。
    しかし、最近角名くんとパパの幸せな時間を邪魔しようとする奴がいる。治だ。たまたま治がカノジョと待ち合わせしていた映画館で、偶然角名くんとパパが手を繋いで歩いているところを見られてしまってから、治はやたらと角名くんに突っかかってくるのだ。
    「あのオッサンとはもう会うな。学校に見つかる前にやめえや」
    治はことあるごとに角名くんにそう言った。嫌だと言っても何度でも、時々は人気のないところへ呼び出して、わざと二人きりになって伝えてくる。真剣な顔で詰め寄ってくる治に思わず、
    「なに? お前、俺のこと好きなの? だからそんなにうるさいわけ?」
    そんなことを尋ねれば、治は本気で訳が分からないと言いたげな顔をして怒るけれど、角名くんはその瞬間が一番楽しくて仕方がなかった。
    治はバカな男だ。深入りする気がないのなら放っておけばいい。治に心配されなくても、パパは角名くんを裏切らない。いざと言う時は一人で罪を被ってくれる。それくらい、角名くんとパパの関係は深いのだ。治の想像も及ばないほどに。
    (俺とパパのことなんか何にも知らない。知る気もない。そもそも俺の気持ちにだって興味がない。お前はそこからはみ出す気もなく、ただお前の見ている範囲の常識で物を言って、俺をそこの一部にしようとしてるだけだ。お前が目の前に並べてるカノジョだとかオトモダチだとかの中に、俺のことを陳列しておきたいだけ。ふざけやがって。俺はそんなのごめんだね。お前の傲慢なオママゴトになんて死んでも付き合ってやるもんか。お前のオトモダチになんか絶対ならない。もしも俺をお前の世界に繋いでおきたいなら、俺を一番に愛してくれなきゃ嫌だ。身も心も全部俺にくれなきゃ嫌だ)
    好きになってよ。
    たった一つの簡単な答えも治には永遠に分からない。だから角名くんの火曜日はこれからもずっと忙しい。だけど、気分はそれほど悪くない。角名くんには優しいパパがいる。そして、パパに愛される角名くんを横からじっと見つめている『最愛の男』がいるから。
    (終わり)
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖❤❤❤👏👏👏👏👏💖💯💖☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    しらい

    MEMO角名は老舗呉服問屋の一人息子で、治は廻船問屋の息子。
    まだ、っていうかこの二人はまだ両片想いにすらなってない。
    治角名和装パロ 和装パロの治角名は時代的には江戸くらいなんで、男色にもそこそこ理解があったと思うんですよね。だから女物みたいな派手な着流し着てる角名のことを歌舞伎役者みたいな塩顔も相俟って伊達男みたいに見て女は見惚れるし、男は男娼みたいな色気垂れ流してるのを見てあてられる。治は顔がいいのはもちろんのこと身体もいいんで女が騒ぐのは当然だけど、男らしい身体つきなのにちょっとぽやっとしてるからそのギャップであてられる男もいる。

     角名は普段は店の宣伝も兼ねて派手な着流し着てて、食事のために町に来てた治も「えらい歌舞伎もんやな」くらいにしか思ってなかったんだけど、何度目かの仕事終わりの食事の後に甘味が食べたくなって団子屋に入ったら満席で、たまたま相席したのが角名。雰囲気で気取ってるやつかと思ったら、団子屋に来てるのにうどんを頼んでるのを見て「は?うどん?」と零してしまう。「なに知らないの?ここ、うどんも美味しいんだよ」って言って一口くれて食べたら美味しかったから追加でうどんも頼む治。なんやこいつ、ええやつやんって認識を改めて、そこから少しずつ話すようになる。
    1406

    あお。

    MOURNING治の部屋の鏡が異世界に繋がってた(寮設定)。異世界には角名くんそっくりな御曹司と治くんそっくりな執事がいて…というファンタジーパロのつもりだったものです。思いつく限り書いただけなので供養。異世界組はすなくんとおさむくんの姿をした誰かみたいになってしまったのでキャラ崩壊注意です🙏🏻💦後半はほぼ会話です。いつかもう少し修正したい。「」→崎『』→異世界組
    崎の治角名+異世界の治角名治の部屋の鏡を除くと違う世界に繋がっていた。何言ってんだこいつと思うかもしれないが、俺も意味がわからない。でも実際に目の前で起こっているのだ。しかも……鏡の中には俺にそっくりのやつがいた。

    「いや、意味わかんないんだけど」
    「まぁ同じ顔なんて俺らで見慣れてるやん」
    「それとは話が別だろ……」

    事の発端は少し前。週末に出された課題を一緒にやろうと言う話になった。丁度同室の侑が部屋を空けるからと治たちの部屋で。

    「どーぞぉ」
    「おじゃまします。綺麗にしてんね」
    「だいたいこんなもんやろ」

    同じ間取り、同じ家具でもやはり住んでる人たちの個性は出るものだ。机の上に無造作に積まれた教科書に今月号のバレー雑誌。ズボンなのかシャツなのかわからないがクローゼットの隙間から布がはみ出していて、急いで散乱している衣類を放り込む治の姿が目に浮かんだ。だいたいこんなもんやろなんて言ってたけど、急いで片付けたんだろうなと思うと自然と広角が上がる。
    7536