ーねぇ。
……
ーねぇってば。
………
おーい。聞こえてるー?もしもーし。
……!!
あ。やっとこっち見てくれた。気づいてくれてよかったー。
最近疲れが顔に出てるよ?大丈夫?
まぁ、お互いに趣味活動に口出ししないって約束はわかってるけど、俺としては、悩んでたり疲れてるのが顔に出ている君を放っとくなんてできないなぁ。
だって俺、君の彼氏だし。
ね、なに悩んでるのか教えて?
え、好きが多すぎて困ってる?
えーと、それは、なにに対して?
あー推しかぁ…。
ん-まぁ、推し活したい気持ちはわかるよ。俺にも推しはいるし。
えっと、ちなみにだけど、君の推しって今、どのくらいいるの?
…えぇ!そんなにいるの!?
うーん…
あっそうだ!
じゃあ、俺にも君の推し布教してよ。そしたら同時視聴とかの悩み減るかもしれないし。
俺との時間も取れるし。ねっ、名案じゃない?
どうしてそこまでしてくれるのって?
ん-…まぁ、ふつーは、俺と推し、どっちが大事なのー?とかなるんだろうけど。
…何年の付き合いだと思ってんの。
言ったでしょ。推し活したい気持ちもわかるって。
俺だって、君との時間が取れないときは、推しに救われたりしてるしね。
それに、推し活してる時の君って、幸せそうな顔してて見てるこっちも癒されるし。
あ、クーリングオフは受け付けてないよ(笑)それは許せませーん。
推しは確かに、君を癒してくれるかもしれないけど、でも、それ以上に君を幸せにするのは俺の役目、でしょ?
ふふ、顔真っ赤にしちゃって、かわいい。
ねぇ、好きだよ。
推し活してる楽しそうな君も、なんだかんだ俺のことをたくさん好きでいてくれてる君も、全部。
これからも君の推し以上に幸せにするから。
…覚悟はしてね?