人妻(食用)飼育日誌2[人妻を飼う]
「おはよう~! 〝リヴァイ〟は元気かなっ」
朝一、結構早い時間にハンジは来てくれた。大きなリュックを下ろすとどれどれとハンドタオルに包まる〝リヴァイ〟を見つめる。小さな顔と見つめ合っている……不思議な光景だ。人形と意思疎通が出来ているかのような違和感。
「うん、元気そうだね。これなら大丈夫だ。さてまずはごはんにしようか」
ごそごそとリュックを探ると、何かが沢山入ったタッパーをはいと渡してくる。受け取りパカッと開けると、一つをつまみ上げた。
「これが〝リヴァイ〟さんのごはんですか?」
「そうだよ」
「……。」
コロンとした乳白色のかたまり。形状は筒状で、片方の先端が奇妙に膨らんでいる……
「ちんこみたいなメシだな」
ぼそり。ちんこメシ。内心命名し、はいと〝リヴァイ〟に渡すと、小さな手で受け取りちまちまと頬張り始めた。本当にちんこしゃぶってるみてぇ。
その間に飼育に必要なものを設置していく。トイレ、風呂用のボウル、水をよく飲むので水浴びにも使える人妻用のウォーターサーバー。日当たりのいい場所に寝心地のいいベッド。行き来できる小さな梯子。
「服は最近ハンドメイドも流行ってて手作りしてる人もいるから買うといいけど、今の君には高いだろうからねぇ~。何かの人形についてた割烹着を一着あげるよ。あとは適当にポンチョでも手作りすれば問題無いからさ」
「解りました」
ポンチョって水泳の授業で着替えるときに使ったアレか? ゴムを通せば自分にも出来そうで頷くと、さてここからが重要だと姿勢を正され、エレンも真面目に聞く。
「人妻は上手く育てればそれなりに長生きらしい。最高八年とも言われている。でもメスは平均五年で眠り、それより先に味も落ちるから二年くらいで出荷される。オスは更に短命で、最高四年で役目を終え眠る」
「はい」
オスはメスより短命。とはいえ、メスは一番美味しい若い時期に出荷されるから、どちらが長生きとも言い切れない感じか……。ある種のパラドックスを感じ、しかしそれが彼らの幸せなのだから人間がどうこういうことではないとも思う。
〝リヴァイ〟はメス分類だが男性体だ。長生きだろうか。指先で小さな頭を撫でると気持ちよさそうに瞳を細める。出荷されたから多分今二歳で、せっかく今美味しいのに自分の我儘で飼育するのだから責任を持たなきゃと改めて思った。
「人妻は交尾することが日課で、特に〝リヴァイ〟は溜まりやすいからきちんと満足させてやらないといけない。でないとストレスになるからね」
「そうなんですか」
そうなんだよと頷くハンジは、こんな顔してるけどねともぐもぐする〝リヴァイ〟を見下ろす。
「通常熟すまでに、複数匹の人妻に対してオスは一匹で足りるけど、〝リヴァイ〟は交尾力が特に強くて、完熟するまでにオスを三も五も食うから尚更手間がかかってる」
「食われたオスはどうなるんですか」
「枯れる」
やべぇ。気安くオスをとか考えたら破産する。じわりと背中に汗が浮く。その気持ちが表情から解ったのか、大丈夫だよとハンジはからから笑った。
「熟すまではオスの分泌物が必要だけど、熟した後は代用品で問題ないから」
「よかった」
大いに良かった。ホッとすると、ならどうやるんですかとやり方を聞く。
「慣れれば簡単なんだけどね~」
ハンジはそういうと鞄からバナナの房を取り出し、一本もぎ取る。「これ残り全部食べていいから」といいつつ一本を掴むと、目の前にかざし教えてくれた。
「こう身体を掴んで。濡らした綿棒か何かを股の穴、〝リヴァイ〟はお尻の穴かな、に入れてゆっくり出し入れする。疑似交尾みたいにね」
「なるほど。どのくらい続ければいいんですか」
「満足するまで。繰り返すと絶頂するから。そうしたらやめていいよ」
「解りました」
「出来る?」
「嫌がられないなら大丈夫です」
「うん、頑張って。日に何度も求めてくると思うけど、面倒がらずに相手してあげるんだよ」
「はい」
求めてくるのか。どんな感じかな。腹が減っているから無意識にバナナをむき一口食べると、ちんこメシを食べていた〝リヴァイ〟がじっと見上げてくる。自分のごはんを見つめ、バナナを見つめ、『一緒』とどこか嬉しそうな仕草をした。
「オレのはちんこメシじゃねぇけどな」
可愛い。ほのぼのと一緒に食べていると、懐いたねぇとハンジに感心される。
「人果ってぼんやり生きてて、『食べられることが幸せ』以外の自我とかほとんど無いのにやっぱり〝リヴァイ〟は違うんだなぁ。ねぇ、ブログでも書いて様子を見せてよ。興味がある。今度美味しいもの持ってくるからさ~」
「いいですよ」
食べ物に釣られたわけではないが――かといってゼロでもないが――、いつまで一緒にいられるか解らないから、記録は残したかった。どうせゴールデンウィークで暇でもある。〝リヴァイ〟に一生懸命なのもいいだろう。
来たときと同じくハンジは明るく帰っていき、〝リヴァイ〟と二人きりになる。ごはんも食べ終わったようなので、まず全身を確認することにした。
「リヴァイさん、そこに立って」
『?』
ペンケースから定規を取り出すと、裸で立つ横に当てる。身長は十六センチ。シミひとつない肌は白く滑らかでちんこはついてる。髪(?)は黒く艶やかでさらさらしていた。掴んで持ち上げると匂いをかぐ。スン。
「あ、いい匂い。美味しそう」
『♡』
スンスン。しばらく堪能する。美味しそうと言われると喜ぶのがやっぱり人果なんだなと思う。やわらかい肌はすべすべしてて頬ずりも気持ちイイ。
満足すると、〝リヴァイ〟に部屋の中を案内した。
「ここの梯子使って流しに行けるから。ウォーターサーバー使えるか? この取っ手をひねる。こうな」
『、』
ひねってやり方を教えてあげると、頷いた〝リヴァイ〟が自分でも試す。人妻サイズだからチョロチョロとしか出ないが、ちょうどいいのだろう、プラスチックの小さなコップを渡すとコクコクと美味しそうに水を飲んだ。
「で、こっちのこれがトイレ。砂は毎日換えるから」
『……』
え、めっちゃジト目で見てくる。なんだよ不満なのかよ。ハンジさんはこれでいいって言ってたぞ。ようく観察していると、砂を指さし目を隠したりしてる。もしかして見られたくないのか?
試しにブックエンドで遮ると、まだ不満はあるようだが、しぶしぶと頷いた。本当に〝リヴァイ〟は他の人妻よりも自我が強いらしい。まぁ、犬だって感情はあるから案外普通なのかもな。
「風呂は夜に用意するから。うん、とりあえずそんなもんかな」
一通り案内し、あとは服だとハンジからもらった割烹着を先に着させると、自分でもポンチョを作ろうと、もらってそのまま仕舞っていたタオルを引っ張り出し適当にハサミで切る。
『……』
近くで〝リヴァイ〟はひなたぼっこしている。うん、ペットって自分には向かないと思ってたけど、案外いいもんだな。スマホで写真を撮る。
もくもくと熱中して、ヘタクソながらもポンチョを作っていると、なごんでいた〝リヴァイ〟がソワソワし始めた。どうした? 見ていると、脚をもじつかせている。トイレか? 砂まで運んでやると、首を振られる。あ、もしかして。
「ちょっと待ってろよ」
ハンジさんの人妻セットの中から綿棒のケースを取り出すと、一本抜き取り〝リヴァイ〟を掴む。
「楽にしてやるからじっとしてろよ」
綿棒をぺろりと舐め濡らすと、股を覗き込み、穴らしき部分にそっと押し当てる。本当に入るのかコレ。つんつんと二三度つつき、ゆっくり力を籠めると無いようだった穴がゆっくりと口を開いていく。うわ、すげぇ挿入る。
くぷ……、
綿棒の丸い部分が入ってしまった。痛くないか? 顔を見ると従順に脚を開きとろりととろけた顔。気持ちイイんだ。
「人妻ってエッチなんだなぁ」
それともリヴァイさんだけなのかな。これなら遠慮はいらないかとさっそく麺棒でくりくりいじってあげる。ぴくんぴくんと魚のように跳ね、悦んだ。
『……ッ♡、……ッ♡』
これも犬の散歩と一緒で飼い主の義務。だけど、これなら可愛いから何度でもしてあげたくなる。綿棒をずぽずぽ動かす。あぁ、果汁が染み出てきたのかぐしょぐしょだし甘い香りが凄い。美味しそう。
「今度からシたくなったら、オレに言えよ。ちゃんとやってあげるからな」
これがペットとの可愛いスキンシップの時間かぁ。悪くないと思った。
ブログコメント:
『ヒトヅマちゃん仲間が増えて嬉しいです~! ブログ更新待ってます♡』
『面白いブログですね。人妻とかよく知らなかったけど興味出てきました。フォローさせていただきます』
『お洋服ないんですか~。リヴァイちゃんは普通のヒトヅマちゃんより小さいみたいだし、今度作って送ってもいいですか? お着換え見たいです♡』
『わぁっ、〝リヴァイ〟ちゃんなんて珍しい! おトイレ恥ずかしがるなんて可愛いですね~っ。でもウンチで元気かわかるから気になりますよね……こっそり覗いたら良いと思います。』
『人果って可愛いよな……リヴァイちゃんの裸まだですか』