ライオンのプロシュートと、ネズミのペッシあるところに仲の良い野良ネズミがいました
ギアッチョ
メローネ
ペッシ
3人は、よく近くの動物園に遊びに行きます
なぜならポップコーンなどを落とす人間がたくさんくるからです。
さて、そんなある日いつものように動物園に行く三匹。
なんと、ライオンのおり前の手すりから足が滑ってペッシがライオンのおりのなかへ入ってしまいました!!
さあ大変!
檻の中にいたライオンは、ゆっくりこちらに向かってきます。
ペッシのしっぼを掴むと、顔の前に持ち上げます。
このライオンは青い綺麗な瞳をした珍しい動物でした。
食べられると思ったペッシは、怯えながらも生きる方法を考えました。
「ら、ライオンさんこんにちは!お邪魔しちゃってごめんよォ。間違えてきちゃったんだ。すぐに出ますぜ」
眉間に皺寄せ、じとっと睨むライオン。
ダメだ許してくれないのかと、がっくりするペッシ。
しかし諦めずに次の作戦!
「あの、いつか貴方がピンチの時にきっとお役に立ちます!だからどうか食べないでください」
と、言うと、ライオンは笑い
「ハンッおもしれーネズミだ。
ネズミのオメーに何が出来ンだ?え?…ま、いつかそんな日がくるなら見てみたいもんだな。さっさと行け。」
と、ネズミを床に下ろし、ネズミの頭を傷つけないよう軽く肉球でポフっとしました。
どうやら許してくれたようです。
「あ、ありがとう。優しいライオンさん。オイラはペッシ!助けが必要な時呼んでくだせぇ」
「…俺はプロシュートだ」
と、名前を言い合い2人は別れました。
檻の外からヒヤヒヤ見守っていた友達のメローネとギアッチョは、ペッシが無事戻ってきたので嬉しくてぎゅぅっと抱きしめ合いました。
さて、その夜のことです。
閉館後の動物園に夕食を狙いにやってきたメローネ達。
何か、おいしいもの落ちてないかなと歩いていると、昼間会ったライオンの檻前にて怪しい人影がちらほら。
動物園の人の格好ではありません。
「なんだアレ?いつもの動物園の奴らとは違う匂いがするな!?ディモールト気になる!」
と、好奇心旺盛なメローネが近付いていきます。
「オメー勝手に行くな!!」
とキレるギアッチョとに、ペッシも付いてきます。
すると、なんとそこには
麻酔銃で打たれたライオンのプロシュートが、息荒く眠らないように踏ん張っていました。
そう、彼等は目が青いプロシュートの珍しさから闇市場で売ろうと企む悪い人たちだったのです。
通常のライオンならば、もう麻酔が効く頃なのですが、プロシュートは耐性があるのか足元はフラついていますが、まだ意識があります。
苛立つ犯人達は、もう一発、麻酔銃を打ちました。
グルルと、苦しげな唸り声を上げプロシュートが倒れました。
それを三匹は見ました。
「なぁ、コレってよォーなんかマズイんじゃあねーのかァァァ⁈」とギアッチョ
「多分、あのライオンはどこかで売られる。
前にも他の場所で似たようなものをオレ、見たことあるぜ!」とメローネ
ずっと黙ってみていたペッシが、
「オイラ、このライオン助ける!!」
と言い出し、檻の中へ入っていきました。
「ペッシ!?!?」
と、二匹の友達は驚きます
ペッシはビビりなところがありますが一度決めたことには、真っ直ぐ一直線に向かう芯の強さがあるネズミでした。
閉館後のくらい動物園は暗く、またペッシ達ネズミなど、犯人達は気にもしない。
犯人達はロープでプロシュートをくくり、どこかへ電話しています。
「プロシュートさん!助けにきましたぜ!」
と、意識朦朧とするプロシュートに声かけるペッシ。
眠いながら目をそちらに向けるとなんと、昼間のネズミではないですか。
しかし、ネズミ一匹来たところで今のこの状況を何も変えられないので、
「オメーに出来ることは、無いからもう帰れ」
と言うと、ペッシは
プロシュートの腕付近のロープを、ガシガシと、歯を立てて噛んでいきます。
するとどうでしょう
みるみるうちに、ロープがちぎれプロシュートは自由の身になりました!
プロシュートは驚き、そしてペッシに謝りました。
何もできないと言ってしまったこと。
オメーは勇敢なスゲーネズミだ!と、
感謝の印に、深々と頭を下げました。
あの、百獣の王がネズミに!!
さて、そこからは意識が覚醒したプロシュートが吠え、犯人達は檻の中へ。
犯人逮捕に役立つお手柄ライオンとして、翌日の街の話題となった。
ネズミのペッシのことを知る人はいません。
あんなに頑張ってたのにね!
さて、それからペッシはたびたびプロシュートのおりに遊びに行きます。
2人の間には絆が生まれ、いつまでも仲良く
くらしましたとさ✨