いままでなら蒼汰と自分の好みの食事を思い浮かべたらよかった、蒼汰が目が覚めたあとたべられるものだけはわすれずに頭の片隅にあった。
それがどうだ、いまはもうひとり分好みの食事を考える必要ができた。
選り好みはあまりしないようだが一応好みはあるらしい顔の筋肉があまり弾まないもうひとりの好みを探り当てるのはまぁまぁ骨が折れた、なんであっても「美味しいです」だから。
そのうちなぜか勝手知ったるとばかりにカセットコンロにたったそいつは、何故か自分と蒼汰に食事をつくると言い出した。
まあそれはそれで好みの食事をしれるかもとか心が無かったわけじゃない、それなりの量、一般的より腹におさめてしまうそいつの食事を自分でつくるならまあと任せたのはよかったのか。
565