「「辺古山さん！九頭龍くんを俺にください！！！」」｢｢お願いします辺古山さん！！！！九頭龍くんを俺にください！！！！！｣｣

｢...なぜ私に聞く？｣




｢さぁ始まりました第9回九頭龍くん争奪戦！実況は私七海千秋がお送りします！｣

｢やぁ、解説はゴミクズの僕...狛枝凪斗がやっていくよ。｣

｢ゲストの九頭龍冬彦...じゃねぇ！俺の知らないところで8回もこんなことしてんのか？｣

｢いや、まだ1回目だよ？｣

｢1回目かよ！！つーかなんであんなことになってんだよ？ペコが困ってんじゃねぇか｣

｢じゃあ助けに行けばいいじゃない｣

｢縛られてんだよ！！お前らだろ犯人は！｣

｢いや？僕は罪木さんに九頭龍くんの体調が悪そうだから縛り上げておいてくれないかなってお願いしただけだよ｣

｢罪木かよ！！...ってこれ包帯か！｣

｢ツッコミ役が様になってますなぁ｣

｢おめぇも止めろよ七海！！｣

｢...面白そうだったから｣

｢...じゃあしゃーねぇな｣

｢あれ？七海さんに甘くない？｣

｢んなこたぁねぇだろ。おい狛枝、この包帯外せ｣

｢...あ、あっちに動きがあるみたいだよ、九頭龍くん！｣

｢おい！！！！！｣





｢...坊っちゃんに直接言えばいいだろう｣

｢聞いてくれねぇんだよぉ｣

｢辺古山に許可を貰った方がいいと思ってな！｣

｢日向ァ！お前この前外堀から埋めてけば...って言ってたの聞いてたからなぁ！？｣

｢私は坊っちゃんの道具ではあるが......許可など取らなくてもいいぞ？｣

｢でももしなんかあって九頭龍泣かせたら辺古山怒るだろ？｣

｢それは当たり前だ｣

｢けど恋人同士だったら泣かしても許してくれるだろ？｣

｢それは...状況によりけりだろう...｣

｢｢え、｣｣

｢状況によっては坊っちゃんから話を聞き出しお前らを叱ることもあるだろうな｣

｢それは聞いてないぞ！？｣

｢で、でも九頭龍が良いっていえばいいんだよな！？｣

｢...それならば私に聞く必要は無いだろう。澪田に呼ばれているんだ、今日はもういいか？｣

｢ち、ちょっと待ってくれ！｣

｢なんだ左右田｣

｢九頭龍が俺と付き合うってなったらそもそもお前は認めてくれるか？｣

｢...坊っちゃんが選んだ人だ。認めるだけ認めるさ。あのお方は、見る目がある。｣

｢...じゃあ選ばれるのは俺だな！左右田ごめんな！｣

｢はぁ！？おま、今のもっかい言ってみろよォ！｣

｢九頭龍に選ばれるのは俺だって言ったんだ。そんなに事実が聞きたいなら何度でも言うぞ！｣

｢だぁあああああ！！！うっせ！うっせ！！そのアンテナ枕にぶっ刺され！｣


｢...私は失礼する。｣







｢...ねぇ九頭龍くん、どっちを選ぶの？｣

｢はぁ？なんで選ばねぇといけねぇんだよ｣

｢だって選ばないと辺古山さん困っちゃうじゃない｣

｢だいたいあいつら俺にあんなこと言ってきたことねぇぞ？聞いてないとかそんなこと言われてもな...｣

｢聞いてないから覚えてないんじゃないかな...と思うよ？｣

｢いや、言ってねぇよ。それは断言する。あとお前ら全然実況も解説もしてねぇだろ...｣

｢...してないっけ？｣

｢ニコニコして眺めてただけじゃねーか！！｣

｢九頭龍くんは僕の解説が聞きたかったのかな？それは嬉しいよ！超高校級の人間に必要とされるなんて...｣

｢お前は黙っとけ！！｣

｢ねぇねぇ、九頭龍くん九頭龍くん、どっちを選ぶの？ゲームではルート分岐は大事すぎる要素なんだよ？｣

｢うお、詰め寄ってくんな七海！｣

｢ねぇだってこのゲーム、ここが1番重要な分岐...だと思うよ？｣

｢人の人生をゲームにするんじゃねぇよお前は！！｣

｢あはは...ごめんごめん。でもどっちを選ぶかは気になるな。ここでセーブしたらどっちのルートも見れるんじゃない？｣

｢セーブ出来ねぇよ！！！｣

｢まぁまぁ九頭龍くん落ち着いてよ。ねぇ七海さん、これってどっちも攻略するルートはないの？｣

｢うーん...日向くんと左右田くんがお互い良いと思うならいいんじゃないかなぁ｣

｢ま、待て待て待て！俺はどっちも嫌だぞ！？｣

｢...それは無理、なんじゃないかな？｣

｢はぁ？なんでだよ｣

｢...メタ的に？｣

｢おい！！！狛枝もなんか言ってやれ！｣

｢僕も九頭龍くんがどちらを選ぶか楽しみにしているよ！｣

｢違ぇよ！！｣

｢でも恋愛ゲームの主人公が誰も選ばないなんて聞いたことないよ？まずはフラグ立てないとだね！｣

｢そうだね！七海さんのゲーム愛のために頑張ってよ九頭龍くん！｣

｢恋愛ゲームくれぇ持ってるだろ？｣

｢やはりリアルな方が楽しいですぞ！｣

｢...もう何言っても聞かねぇなこれ...？｣


｢あ、ねぇ見て九頭龍くん！日向くんと左右田くんが九頭龍くんのパンツを取りに行こうと九頭龍くんのコテージに走ってるよ！！｣

｢え、おい、俺さっき連れ出されたから鍵閉めてな...｣

｢これはこれは...今日はどちらもパンツ手に入れて引き分けってところかなぁ？｣

｢次は脱ぎたてを手に入れた方が勝ちになるんじゃないかな！それがあの二人の希望な気がするよ！！｣

｢そうだね！じゃあ第2回でお会いしましょう！｣




｢ちょ、ちょっと待て日向ァ！左右田ァ！！｣

〜〜〜

｢｢お願いします辺古山さん！！！！九頭龍くんを俺にください！！！！！｣｣


｢...またそれか｣

｢はい！ということで始まりました第2回九頭龍くん争奪戦！｣

｢実況解説は前と同じで七海さんと僕だよ｣

｢ゲストも同じ...じゃねぇんだよ！カットし過ぎだしあの二人は何してんだ！？｣

｢...九頭龍くんへの告白？｣

｢ペコに告白してるみてぇだろうが！！つかそっちじゃねぇよ！あの頭のはなんなんだよ！｣

｢え、九頭龍くんのパンツでしょ？｣

｢なんで被ってんのかってことだよ！！｣

｢そんなこと気にしちゃだめだよ九頭龍くん！ほら2人の激しい戦いを見届けないと！｣

｢止める前提じゃねぇのかよ！！つーか今日はなんで鎖に縛られてんだよ俺は！｣

｢え、弐大くんが貸してくれたよ？｣

｢あんの...ッ、とりあえずあとで狛枝、てめーはシメてやる｣

｢あは、嬉しいなぁ！九頭龍くんにそんなことしてもらえるなんて...僕は2人よりも九頭龍くんに触れているんじゃないかな！｣

｢て、てめー変なこと言うんじゃねぇよ！｣

｢...九頭龍くん、ちょっと黙っててくれるかな？｣

｢それ俺に言うセリフじゃねーだろ！...ってちょっとニヤけてるんじゃねぇよ！｣

｢ごめんごめん。それよりほら、辺古山さんがなにか言おうとしてるからちゃんと聞いてあげてよ｣

｢...すまねぇな、ペコ｣


｢いえ、私は大丈夫ですが...そもそも坊っちゃんが目の前にいるのになぜお前たちは私に？｣

｢辺古山に認めてもらいたいんだよ！｣

｢もう九頭龍は選ぶ気無さそうだし辺古山が選んでくれよ！｣

｢はぁ！？ちょ、ペコお前変な事言うなよ！？｣

｢...わかった。いいだろう。｣

｢え、ほんとか！？｣

｢き、決まっちまうんだな...！｣

｢お前らには＿＿＿＿＿＿＿






＿＿＿＿＿＿＿終里と戦ってもらう｣

｢え、？｣

｢辺古山、今なんて...｣

｢あぁ、付け忘れていたな。“空腹状態の”終里と戦ってもらう。終里にはお前らを倒したらご飯が待っていると伝える。勝った方が坊っちゃんとの関係を認めてやろう｣

｢はぁあああああ！？死にイベじゃねぇか！？｣

｢日向くん左右田くん...強くてニューゲームってやつじゃないかな！｣

｢1回死ぬだろそれ！？｣

｢な、なんで終里なんだ...？お前でも良いだろ？｣

｢...私なら勝てると思っているのか、左右田よ｣

｢お、思ってないです！！絶対に勝てない！！｣

｢左右田...お前は弱いな。俺は終里にも勝つ自信があるぜ...｣

｢ひ、日向...！？｣

｢まぁ、嘘だけどな☆｣

｢ひなたぁあああああああああ！？！？！｣

｢これは...育成イベントかな？｣

｢今すぐ闘うんじゃないなら勝てるかもしれないしね！｣

｢あぁ、弐大くんに育ててもらってバトルかな？｣

｢...なんか色んなタイプのゲームが混ざってねぇか？｣

｢それもゲームのひとつだよ！｣

｢ぺ、辺古山...終里と闘うのは無しにしてくれないか...他のことなら...出来る範囲でやるから...｣

｢...ふむ、そうだな。｣

｢ぺ、ペコ、ほんとに頼むぞ...？｣

｢写真だな。｣

｢｢し、写真？｣｣

｢ぼっちゃんが楽しそうにしている写真を撮った方の勝ちだ。恋人までとは言わんが一歩リードというところかだろう｣

｢し、写真か戦闘か...？｣

｢あぁ、分かっていると思うが自分で撮ってくれ。小泉から写真を貰おうだなんて邪な考えをするんじゃないぞ｣

｢そ、そんなことするわけねぇだろ！｣

｢ふっ、左右田、バレバレだぞ。だが問題は無い。私は小泉が撮っている写真全てのうち坊っちゃんが写っているものは全て暗記しているからな。｣

｢おいペコ...？俺そんな話...｣

｢ふふ、坊っちゃんは大変素敵な笑顔で笑われるのですね。私、感動しています。｣

｢ペコぉおおおおおおおおおおおお｣

｢そんな私も感動するような写真を用意しろ。それでは失礼するぞ。今日は小泉らと遊園地に行く予定があるからな｣

｢ちょ、！...行っちゃったな辺古山｣

｢どうすりゃいいんだよ...なぁ九頭龍！？｣

｢俺に聞くんじゃねぇよ！！｣

｢あ、左右田...いや、これは戦いだからな。協力するわけにもいかないな｣

｢別に協力ルートも実況解説は応援しますぞ！｣

｢その方が平和ならそれでもいいんじゃないかな？｣

｢俺は良くねーぞ！？｣

｢ひ、日向ァ、ここは協力しようぜ...？お前が何思いついたのか分かんねぇけどよぉ｣

｢...今回だけな。左右田、耳貸してくれ｣

｢おう？...それは...最高じゃねぇか！！！｣

｢だろ？じゃあ早速写真撮りに行くか。左右田、カメラの用意は出来るか？｣

｢あったりめーだぜ！！じゃあ九頭龍よろしくな！｣

｢...おっとこれは...ほんとに協力しようとしてますね、解説の狛枝さん、どう思いますか？｣

｢良からぬことをしようとしているのは分かるね。...辺古山さんに怒られるんじゃないかな...？｣

｢じゃあ九頭龍借りていくな！じゃあな、七海、狛枝！｣

｢...日向くん、九頭龍くんをお姫様抱っこして連れて行っちゃったね｣

｢...弐大くんに謝らないといけなくなるかもしれないね｣

｢あ、九頭龍くん凄く怒ってる｣

｢ここからでも分かるくらい暴れてるけど...縛られてるせいで変な動きしてるようにしか見えないね！｣

｢...九頭龍くん、がんばれ！やればなんとかなるってやつだよ...多分。｣

｢あはは、七海さん投げやりになってるね。まぁでもこの展開は予想出来なかったなぁ。第3回が楽しみだよ！｣

｢うん。見所は2人が辺古山さんにボコボコにされるかどうかだね｣

｢また2人の希望を見られると思うとワクワクするね！｣

｢それではまた第3回でお会いしましょう！｣




＿＿＿＿＿＿九頭龍、貞操の危機！？

〜〜〜

｢...テメーら、言いたいことは？｣

｢ぼ、坊っちゃん、あとは私が制裁致しますので...｣

｢...言いたいことはあんのかって聞いてんだよ、なぁ？｣

｢｢...ないです｣｣

｢よし。ならばペコ、半殺しで頼む｣

｢御意。｣

｢｢ちょ、まっ、あああああああああああ！！！！｣｣

｢えー、第3回九頭龍くん争奪戦のお時間です！七海です｣

｢やぁ、いつも通り狛枝だよ｣

｢そして本日のゲスト！ソニアでございます！！｣

｢...早く俺様のストールを返せ貴様ら...｣

｢九頭龍くん...いや、日向くんにでも言ったら良いんじゃないかな？｣

｢特異点は断固として聞かん。雑種は論外だ。大体、今回も弐大に頼めばよかっただろう。｣

｢それが前回日向くんと左右田くんがやらかして少し壊したみたいなんだよね｣

｢弐大くんは怒ってなかったけど申し訳ないしやめようって話になって...そこに通り掛かったのがソニアさんと田中くんだったんだ｣

｢なるほどです！！それで今は何をするんですか？ハラキリのお時間ですか？｣

｢そ、ソニアさん！？そんな怖いこと言わないでください！！｣

｢日向、左右田、あれを見ろ｣

｢あ、あれは＿＿＿＿＿＿＿｣

｢＿＿＿終里じゃねぇか！？｣

｢前回言っただろう。それに花村にも協力してもらっている。...頑張れとしか言えないが、坊っちゃんのためだ。｣

｢...終里と闘うのか｣

｢わお！2人ともとんでもないカタチになりそうですね！｣

｢ソニアはなんでそんなに物騒な発言ばっかなんだ...｣

｢あれ、九頭龍くん戻ってきたの？2人のこと見守らないんだ｣

｢...ペコがいるから要らねぇ。それに他のやつを巻き込むんじゃねぇよ...ソニアも田中も悪ぃな｣

｢いえいえ！私は楽しいですよ。｣

｢俺様はストールのためだがな。だが弐大の鎖を壊したという話は気になるな。新たな術式の発見になるかもしれん｣

｢大した話じゃねぇよ。襲われそうになったんだけどよ、拘束が緩んできたから抜けようとしたら壊しちまった｣

｢では壊したのは九頭龍さんなんですか？｣

｢俺だな。少し脆くなってたってのもあるけどよ｣

｢貴様...その身なりでそんなことが出来るのか...！？｣

｢坊っちゃんはこれでも強い方だぞ、田中。お前くらいなら相手になるんじゃないか。...弐大は別だが｣

｢辺古山さん！日向くんと左右田くんは？｣

｢あれを見ろ｣

｢...死んでるか、あれ？｣

｢なんか唸ってますね｣

｢...無視した方がいいと思うぞ。おそらく坊っちゃんの名前を永遠に呼んでいるだけだ｣

｢あはは、気持ち悪いね！九頭龍くん、可哀想だよ...｣

｢なんか狛枝にそう言われる方が気持ち悪ぃわ｣

｢...ほんとに強くてニューゲームだね。｣

｢あら、では終里さんは...｣

｢ああ、こいつらを3秒ほどで倒したあと目にも留まらぬ速さでご飯を食べに向かったぞ｣

｢...ブレないな、アイツは｣

｢それよりそれより！私実況の七海は九頭龍くんが鎖を壊した話、もっと聞きたいでございます！｣

｢私もです！日向さんや左右田さんは放っておきましょう｣

｢確かに俺様と手合わせ出来る相手など聞いたこともない。｣

｢...極道だからの一言で済む話だ｣

｢そんなことは無いですよ坊っちゃん。わかってる通り坊っちゃんは背が小さいから私より鍛錬をしているんだ。自分より大きい者でも倒せるように、とな。実は私とも戦えるくらい強いぞ、坊っちゃんは｣

｢意外だね！｣

｢辺古山さんと同じくらいですか！それでは昨日拘束から抜け出したあとは...｣

｢...ボコボコにしてやろうと思ったけどよぉ、可哀想だったし部屋から逃げ出してペコのとこに向かったんだ｣

｢そして坊っちゃんが私に怖かったと嘘泣きで縋り付いてきてな。...ちなみに余談だが坊っちゃんは色目遣いも得意だぞ｣

｢それに驚いた日向と左右田が固まってその隙にペコが捕まえてくれたって訳だ｣

｢九頭龍くん、それは辺古山さんに頼りすぎなんじゃないかな？｣

｢仕方ねぇだろ。2対1で...いや、勝てるとは思うけどよ、これでまた捕まったらペコが泣いちまうだろうが｣

｢九頭龍くん...2人で遊んでるんじゃないかな...？｣

｢僕もそう思うよ！でも2人が九頭龍くんを好きなのは色目を使ったからじゃないのかな？｣

｢遊んでんのは間違っちゃいねぇしペコも面白がってたけど...俺はアイツらに色目なんか使わねぇよ。使う理由もねぇしな｣

｢確かに実践で使ってるのを見たことはないな｣

｢こんな男にやられてみろ。ペコは昔から練習にも付き合ってくれてたけど他のやつは気持ち悪くて倒れちまうんじゃねぇか？｣

｢(九頭龍くん自覚ないんだ...)｣

｢(絶望的に自分のことを分かってないんだね九頭龍くん...！)｣

｢(坊っちゃん...ご冗談を...？)｣

｢(九頭龍さん...いやでもここで可愛いと言ってしまったらハラキリ案件です！)｣

｢(九頭龍よ...貴様はもう少し己について知るべきだ...そこに転がっている特異点と雑種のためにもな...)｣

｢...お前ら失礼なこと考えてねぇか？｣

｢多分考えてないんじゃないかな！｣

｢...狛枝お前は1回殴らせろ｣

｢死なない場所だったらどこでも！｣

｢...狛枝くん、ほんとに怒られるんじゃないかな...？｣

｢狛枝、そんなに殴られたいのなら私がお見舞いしよう。坊っちゃん、お下がりください｣

｢いや、別に殴らねぇよ。ふざけたのも俺だしな。...2人も悪かったよ。そろそろ起きろ｣

｢...くず、りゅ、う...？｣

｢...ひなたァ、これは幻覚か？｣

｢たぶん...？｣

｢へ、へへ...俺は幸せモンだぜ...｣

｢うっせぇ現実だ！早く起きろ馬鹿野郎共。｣

｢...九頭龍？九頭龍が起こしてくれたのか？｣

｢ンだよ。遊ばれて怒ってんのか？｣

｢幸せすぎて死にそうだ！！！｣

｢...テメェもっかい死ぬか？｣

｢おおーっと！ここで左右田くん、未だに夢だと思ったのか九頭龍くんに飛び込んでいきましたね！｣

｢やっぱり馬鹿なんじゃないかな！｣

｢わお！左右田さんもやりますね！｣

｢やはり雑種...残念な奴だ...｣

｢日向も道連れで殴られているな。｣

｢でも2人とも幸せそうな顔をしていますね！｣

｢...ったく、起こしたのが間違いだったぜ。ペコ、運ぶの手伝ってくれねぇか｣

｢もちろんです。ではみんな、失礼する。今日も迷惑をかけたな｣

｢私は楽しいからいつでも呼んでね！4回目もワクワクだよ！｣

｢僕ももっと解説役としてみんなの希望を見ていきたいな！｣

｢私ソニアも応援してますよ、九頭龍さん！｣

｢...ストールを返せ九頭龍よ｣

｢あ、忘れてたな、悪ぃ。｣

｢坊っちゃんいつのまにか拘束具としてではなくストールとして普通に使ってましたね｣

｢寒気が凄くてな。田中サンキュな、暖かかったぜ｣

｢｣

｢...あら、田中さん？｣

｢...これはこれは！次回、田中くん参戦！ですな！｣

〜〜〜
2.5

｢日向！おい日向！離せっつってんだろ死にてぇか？｣

｢まぁまぁ落ち着けって〜いやぁ鎖まであるなんてさすが狛枝だな！｣

｢...後で狛枝に言ってやるからな？｣

｢弐大にもお礼をしないとな！っと。｣

｢無視すんなや！...オイ、ここって日向のコテージか？｣

｢そうそう。ちょっと待っててくれるか？｣

｢待つも何も動けねぇやつに何言ってんだよ｣

｢...っ、九頭龍。誘ってるのか？｣

｢違ぇよ。テメェがベッドに俺のことぶん投げたんだろ｣

｢それでもえろいぞ｣

｢後で覚えてろよ｣

｢そんなこと言ってられるのは今のうち...ってそうだな、写真を先に撮らないとな｣

｢っ、おい！先におっぱじめようとしてんじゃねぇだろうなぁ！？｣

｢未遂だ｣

｢ならいいぜ！俺は寛容な男だかんなァ！｣

｢...死にてぇのかテメェら？｣

｢生きるためだぜ九頭龍ぅ！｣

｢ほら、子孫繁栄しないとな！｣

｢俺は子供産めねぇよ！！ってそうじゃねぇ！！さっさと外しやがれ！｣

｢写真撮ってやることやってからな！｣

｢...絶対に締めてやる...｣

｢それよりも日向は天才だな！見たことない九頭龍の顔を撮れば良いとかよ！さすがはソウルフレンドだぜ！｣

｢はは、だろ？｣

｢...下心しかねぇだろ｣

｢いや？俺たちは純粋に辺古山への写真のことを思ってだな...｣

｢そうだぞ九頭龍。俺たちがいくらいつもお前にアピールしてるからってそんな変なことしないぞ！｣

｢そういう奴は鎖をすぐ外してくれるしだいたいもうお前らもベッド乗ってきてんじゃねぇか！｣

｢だって...なぁ？｣

｢おう。なぁ九頭龍、辺古山のためを思ってならお前もやれるだろ？｣

｢日向、ちょっと待て、拘束緩くなってきて、｣

｢え、ほんとか？｣

｢...テメーら、分かってるか？｣

｢ちょ、九頭龍サン、鎖壊れてますケド...｣

｢テメーらが後で弐大に謝りゃいい話だろ？ほら、歯ァ食いしばれ！｣

｢ひぃ！お許しを！！そんな馬鹿力で殴られたら死んじまうって！｣

｢そうだぞ九頭龍！主人公の顔がどうなってもいいのか！？｣

｢...どうでもいい｣

｢え、｣

｢っ、隙あり！じゃあな！鎖はお前らが弐大に返しとけよ！俺は先に謝ってくるぜ！｣

｢あっ、おい！待て九頭龍逃げるな！｣

｢せめて俺らの息子を治めてからにしてくれ！｣

｢黙ってお前ら同士でなんとかしやがれ！｣

｢くそ、足速いな九頭龍...あれ、あそこにいるのは！｣

｢辺古山ァ！写真のためだ、九頭龍を捕まえてくれ！！｣

｢む、日向と左右田...？坊っちゃん、どうしたのですか？｣

｢自分から捕まりに行くなんて九頭龍も良い奴だな〜｣

｢ペコっ、！う、うぅ、おれ、日向と左右田に犯されそうになって、怖かった、怖かった、！｣

｢...へ？九頭龍？｣

｢...貴様ら？この間状況によると話したばかりだが？｣

｢ち、ちが、これは辺古山のために！｣

｢...私のため？｣

｢そ、そう！辺古山は写真見たがってただろ？｣

｢ペコ、騙されちゃだめだ！アイツら、ペコのこと利用しようとして、俺を、おれ、を...｣

｢まだなんもしてないだろ！？｣

｢まだ？｣

｢あ、やべ｣

｢...坊っちゃんを泣かせたこと、後悔するがいい｣

｢｢ちょ、待、ぎゃあああああああああ！！！｣｣

△△△

｢おう弐大｣

｢なんじゃ、九頭龍か。どうした？｣

｢さっき狛枝に鎖貸してたろ？あれちょっと脆くなってたみたいでよ、壊しちまって、｣

｢なんじゃ、そういうことか。脆くなってるものを渡した儂も悪いのぉ。｣

｢...現物は日向の部屋にあるんだけどよ、｣

｢なんで日向の部屋なんじゃ？｣

｢それは...色々あってだな。日向と左右田が馬鹿やったんだよ。俺も関わってたから先に謝りに来たんだ。...2人は今ペコに捕まってる｣

｢辺古山にか？...詳しいことは聞かん。日向の部屋は開いておるんだろう？｣

｢！...すまねぇな｣

｢ガハハハ！！！気にするでない！お主も大変そうだしのぉ...そうじゃ、この後儂の部屋で“アレ”をしてやるわい！｣

｢アレ...よく終里がせがんでるやつか｣

｢そうじゃそうじゃ！お主もきっと気に入るはずじゃ！｣

｢はっ、そりゃあ楽しみだな。じゃあ行こうぜ｣

〜〜〜

｢ふはははははははは！！！！黒龍は俺様がいただいた！返して欲しくば四天王を倒すことだな！｣

｢た、田中...！？｣

｢オイオイハムちゃんよぉ、なんで俺たちの邪魔してんだよ！｣

｢それは貴様らが知ることではない...｣

｢なんだよそれ！？｣

｢ちなみに辺古山は俺様が四天王で買収した｣

｢え、おいペコぉおおおお！！｣


｢...急展開な第4回九頭龍くん争奪戦！今回はゲスト無しでお送りします！｣

｢ゲストの九頭龍くんが捕まっちゃったからね...あぁ、解説の狛枝だよ｣

｢あ、忘れてた。実況の七海です！｣

｢ところで七海さん、今の状況を早速だけど実況してくれるかな？｣

｢今は...田中くんが九頭龍くんを捕まえて高らかに笑ってる...？｣

｢しかも辺古山さんを買収しちゃうなんて田中くんも中々やるよね。外堀から埋めるってやつかな？｣

｢そうだね！それよりも九頭龍くんがぼーっとしてるけど狛枝くんは何か知ってる？｣

｢僕の推測だけど...最近九頭龍くん、弐大くんの“アレ”にハマってるらしいんだよね。それの影響じゃないかな？｣

｢ふむふむなるほど...こんなに多くの人に言い寄られてるのに弐大くんに気があるんだね九頭龍くん...ゲームだったら攻略したくないかな｣


｢え、オイ九頭龍お前弐大のこと好きなのかよ！？｣

｢違うぞ左右田！それは弐大が好きなんじゃない！弐大の“アレ”が好きなんだ！｣

｢そ、それって身体目当てってことか！？｣

｢なんでそうなるんだよ！｣

｢雑種は弐大の秘技を知らぬようだな...愚かだ｣

｢愚かってなんだよ！！！！｣

｢まぁ言いたいことは分かるな｣

｢2人してなんなんだよぉ！！！｣

｢左右田も弐大にお願いすればいいだろ？1番徹夜してるの多分左右田だしさ。｣

｢よっしゃあ！！！...じゃなくてよ！九頭龍はいつまでぼーっとしてんだよ！？｣

｢ふ、ここまでとはさすがだ弐大よ...しかし俺様にも貴様らには不可能な秘技がある！見よ！！これが俺様の秘技！！｣

｢な、なんだと...田中にも技があるのか...！？｣

｢......よーしよし...｣

｢いやそれ頭撫でてるだけだろ！？！？さすがの九頭龍も怒って...｣

「...ん、？」

「いやなんかほわほわしてるじゃん！！オイオイハムちゃんよぉ！！」

「ふは、ははははは！！！これこそが俺様の秘技！！！甘く見るなよ雑種共！！！！」