前回の続き高層マンションの一室、酷くイライラした様子で椅子にもたれ掛かるミューモンとベースのチューニングを行っているミューモンが2人。燃えるような赤い髪、耳や角など無数に開けられたピアス、不機嫌そうに太いしっぽをだらんと垂らしているこのミューモン…ドレイクは目の前にいるミューモンに話しかける。
「ねぇ、メリコ遅くない?」
「………そう?」
晴れた青空のような水色の髪にオレンジ色のカチューシャを付け、前髪を斜めに揃えたミューモン…セリリエは濃い群青色の目を伏せたまま返事をする。話しかけても尚ベースのチューニングをやめない姿にドレイクは眉をひそめ更に不機嫌になる。
「はーあ。せっかく集まったのに練習できないなんて無駄な時間じゃない。最悪。」
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