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    七海紗綾

    @minana0730

    とっくの昔に成人済。
    何十年かぶりにお絵描きとか物書きしています。
    どちらも今でも勉強中。

    この世界に私を呼び戻した戻したツイステすごい。(何目線?)

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    七海紗綾

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    ※ラギ監、NRC時代
    ※生理痛に悩む監督生

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    ##ツイステ
    ##ラギ監

    一緒にお風呂に入りたいラギ監シリーズ12この世界に来てから、いろんなことが次々に起こって。
    それはもう立て続けに問題が起こるから、休むヒマなんてなくて…忘れていた。

    「はぁ…。お腹いたい…。」

    久しぶりの生理痛。
    もともと不順気味ではあったから、あまり気にしていなかったけど…。
    来ていなかった分がまとめて一気に来たような、そんな重い生理痛に今朝から悩まされている。

    今日は幸運にもNRCは休み。
    グリムも朝早くから。

    「今日はエースたちとゲームするんだゾ!」

    なんて言い残して出て行った。
    だから、この機会にオンボロ寮でまだ手がついていない部屋を掃除しよう、と思っていたのに…。

    「うぅ…動けない…。」

    なんとか朝ごはんは食べて、片付けて。
    ソファに座るところまではできたけど…。
    もうそこから一歩も動けなくなってしまった。

    とりあえず今日は大人しく寝よう。
    ブランケットを羽織りころんっとソファに寝転がって、うとうととし始めた。
    …と、その時。コンコンっとオンボロ寮のドアを叩く音が聞こえた。

    「ユウくーん!いるッスかー?」
    「……っ!!」

    この声は…ラギー先輩??
    今日は特に会う約束をしていたわけでははない。
    …あれ?むしろバイトがあるって言ってなかったかな?なんて思う。

    「は、はーい!今開けますね…!」

    少し重たい体に鞭を打って、ゆっくりと立ち上がる。
    なんだか一瞬視界がゆらいだように感じたけど…そのまま玄関へと向かい、扉を開けた。

    「いらっしゃい、ラギー先ぱ」
    「っ!…ユウくん。」

    ラギー先輩は私の顔を見るなり、表情をゆがませた。

    「体調悪いの?」
    「え…?」
    「顔色…良くないッスよ。」

    するっと頬をなでられて上を向かされれば、心配そうにこちらを見つめる青い瞳とぶつかる。
    私は大丈夫、と言いかけた口を思わず閉じて、視線をそらした。

    「わわっ、ラギー先輩!お、降ろして!」
    「だーめ。…大人しくしないと、ベッドにくくりつけるッスよ。」

    ふわっと体が浮いたかと思うと、ラギー先輩に抱き上げられていて。
    いつもより不機嫌な声が聞こえて、私は大人しくするしかなくなってしまった。
    その甲斐あってか、ベッドにくくりつけられることはなく…ラギー先輩は私を抱きしめたまま、ソファへと座る。
    2人分の重みで一気にソファが沈む音がした。

    「ラギー先輩…今日、バイトじゃ…。」
    「急に中止になったんスよ。ユウくん、オンボロ寮の掃除するって言ってたから、手伝おうと思って来たんスけど…。」

    そこまで言って、ラギー先輩はぎゅっと抱きしめる力を強くする。
    私の気のせいでなければ、さっきからぐるる…とノドを鳴らしていて…。

    「ユウくん。…血のにおいがする。」
    「えっ?!…あ。」

    すんっと鼻をならして、ラギー先輩は首元に顔をうずめてくる。
    顔にラギー先輩のふわふわの髪があたってくすぐったい。
    …って!今はそんなのんきなことを考えている場合じゃない。
    血のにおい…というのは、間違いなく私からしているはずで。
    人間である私は全然感じないけれど…獣人であるラギー先輩には分かってしまうようだ。
    というか…これはもしかして、手負いと思われているんじゃあ??
    私は何だか身の危険を感じて、ラギー先輩から離れようとぐっと腕に力を入れた。

    「たっ、食べてもおいしくない…と思います。」
    「シシシッ。だぁーいじょうぶッスよ。…今は食べないから。」

    私の力なんて微塵も感じていないかのように、ラギー先輩は私の体を抱きなおす。
    一方の手を後頭部にまわして、頭を撫でられて。
    もう片方の手は腰をゆっくりとさすってくれた。
    あ…すごい。痛みがどんどんやわらいでいく…。

    「腰、痛いの?」
    「…っ。腰というか…お腹というか…。とにかく痛い、です…。」

    …ソウデスヨネ。
    ラギー先輩、私が生理中って気付いてる…よね。
    こういうことされると…本当は女性に慣れてるんじゃないかって思ってしまう。
    それも夕焼けの草原仕込みなのか…はたまた…。
    あぁ、だめだ。なんか心が不安定みたい。
    私が不安をかき消すようにぎゅっと抱きつくと、ラギー先輩は包むように腕を回してくれた。
    相変わらず腰をさすってくれる手は優しくて、あったかくて…。

    「…これ、気持ちいいんスか?」
    「はい…。ラギー先輩の手…あったかくて…おっきいので…。」

    ほぅ…と知らずため息がもれる。
    ラギー先輩はいつも少し体温が高めで、こうしてくっついているとぽかぽかしてくる。
    頭をなでられると、安心して…うとうとしてきてしまう。

    「あんまり痛いなら、薬飲んだら?」
    「…くすりは…キライ、です。」

    少し寝ぼけながら答えると、ガキみたいというラギー先輩の小さな笑い声が聞こえた。

    「ラギー先輩…。」
    「んー?」
    「ちょっと、寝ても…いいですか?」
    「…いーッスよ。」

    不意に頭を撫でていたラギー先輩の手が離れて…ふわっと何かが体を包む。
    さっきまで自分が羽織っていたブランケットだと気づいたのは、しばらく経ってからで。

    「オレも予定外の休みになったし。…彼女を抱きしめながら寝られるなんて、最高の休みッスね。」

    言いながらラギー先輩はふわぁとあくびをする。
    なんだかかわいいな、なんて思って。

    「ふふふっ。ラギー先輩…。」

    だいすき…。

    ちゃんと音になっていたか…はたまたすでに夢の中だったか…。
    どちらかは分からないけれど。
    大好きな香りとぬくもりに包まれて、私はいつの間にか痛みなんか忘れていた。
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