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    POIPOI 58

    短編🔥i🧹。3h泥。
    キョウジュロ、日常的には中々呼びづらい名前な気がします。🔥さんは大半がレソゴクさんできてしまっている(と思う)ので言えたらまたいつもとはちょっと違う気分に浸れることでしょう。貴方も言ってみて下さい、手持ちの🔥さんの前でキョウジュロ、と。たっぷりの愛と親しみを込めて。

    軽く読み飛ばして下さい。

    懸けまくも畏き兄上の素晴らしさを誰かに伝えようとした時、どう言ったら伝わるのか。僕の兄上は鬼殺隊の最高位である柱の一人であり同僚の柱達や部下からも慕われ好ましく思われている立派な人なので、まあ僕が一々伝えようとしなくても兄上と一度でも接点を持った方は一瞬で兄上の虜になってしまうので無用と言えば無用かも知れません。しかし何の接点もない人に俺が兄上は立派な人ですよ、と言ったとしてもどう立派なのかが伝わらなければふーん。とか、ああ、そう。みたいな素っ気ない返事しか帰ってこず、また俺のような身内が言った所で身内贔屓にしか思われない恐れも出てくるので、俺はいざ兄上のことを紹介する時にどうプレゼンしようか密かに考えてみたりしているのです。
    兄上の良い所を思いつくままに挙げてみるとまず兄上は優しい、明るい、誰にも負けない、強い、頼もしい、弱みを見せない、声が良い、顔が良い、身体つきも良い、常に笑顔、男気がある、色気もある、隊服が似合う、着物も似合う、上品、面倒見が良い、人に好かれる、動物にも好かれる(鴉)(虎)、状況判断が早い、見識がある、周りを良く見ている、気遣いが出来る、相手の心に寄り添っている、芋が好き、正直、素直、気丈、などなど、兎に角挙げたらきりがなかったりするのでこの辺でやめておきますがではどう言えば良いのか、柱の方々の兄上の印象を参考にさせて頂くと『好き。』の一言で全てを伝えている方ばかりで特段長々と意見は言ってはいないのです。

    好き。

    こんなにしっくりくる言葉はありません。俺も兄上が大好きです。俺の場合は頭に『大』が付きます。だって兄上ですもの。もっと付けたいくらいです。大が百個あっても一億個あっても足りません。気付けば宇宙の果てまで『大』が突き抜けているやも知れません。
    兄上、兄上、兄上。あ、に、う、え。
    俺がきゅんきゅんする胸を抱えて悶絶しているとそんな時に限って大体兄上が俺の部屋を突然訪問してきたりするのです。
    「どうした千寿郎そんな蹲って。腹でも痛むのか?」
    ほらね。
    当然の如く俺は驚きます。さっきまで脳内で俺が褒めちぎっていた本人が目の前に現れるのです。俺の方をじつと見て。しかも顔が良い。もう兄上の背後に後光が差して眩しくて目も当てられません。
    俺は兄上、と兄上を呼んでおりますが他の方はどうでしょう。大半の方は兄上を煉獄、とか煉獄さん、と呼びますが兄上を杏寿郎と呼ぶのは父と母と御館様だけです。懸けまくも畏き美名。どこかの鬼が兄上を初対面で呼び捨てにしておりましたが身内の俺ですら兄上を名前呼び出来ないのに鬼が兄上をそう呼ぶのは駄目です。御法度です。兄上に嫌いと言われてもそれは仕方なきことなのです。
    「さっきから何を百面相ばかりしてるのだ。千寿郎。」
    「はっ⁉︎杏寿郎さん!」
    「む?」
    「あっ!いっ、いえ…、兄上!つい…。」
    「千寿郎…、今俺を名前で…」
    「いえっ!忘れて下さい兄上!今のはなかったことに…!」
    「はははっ!千寿郎に名前で呼ばれるのも新鮮だな!どれ、もう一回呼んでくれないか?」
    「えっ?」
    「ほら、もう一度、杏寿郎、と。」
    兄上の御尊顔が俺の間近に迫り、目を離せずにいる俺を兄上が伏せ目がちな両目でじっと見下ろしてきました。
    「き…きょ…、きょうじゅろ…、んぅっ!」
    「愛い。」
    兄上の唇が俺の唇を塞ぎそれ以上は何も言わせて貰えませんでした。やはり兄上を名前で呼んではいけないのです。兄上は後ろ手に俺の部屋の襖を閉め、その後はどうなったか、言うまでもありません。

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