【まさかの出来事】ヒュンポプさきほど連絡があって、ポップが大変らしい。
そう伝令を受け、オレは慌てて執務室から飛び出した。
連絡は姫から。
今日、ポップは討伐任務だったらしい。
魔物は無事に倒せたようだが、ポップに何かあったと。
それだけを聞いて、仕事を投げ出し走り出した。
「ポップ!!」
マァムの部屋にいることを聞いていたオレは、バン!と扉を開ける。
そうしたら、マァムの「ヒュンケル!」と、何時になくオレを諌める声が聞こえた。
ズカズカと部屋に入れば、部屋にいるのはマァムと小さな少年だけ。
周りを見渡しても、ポップの姿はない。
「マァム?ポップは…」
「とりあえず落ち着いて?」
「ポップに何かあったのだろう?」
「それは…」
「おねえちゃ…」
小さな少年の声に、マァムは笑って、大丈夫よ、と頭を撫でてやっている。
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