アラガとラゴウチ〜MAVが見たジークアクス〜ジークアクスと戦うアラガとラゴウチ。背中をヒートホークでやられ「あぁ〜〜っ!!」機関停止。ラゴウチの叫び声に一瞬死が過ぎる。
「ラゴウチっっ!!!」気を失ったラゴウチの眼前に揺れる航宙守り。「よくも…俺のマヴを!!」生かしちゃおけねぇっ!ザクマシンガンは狙いを定める。
「宇宙に散れぇっ!!!!」
しかしオメガサイコミュが解放された圧倒的な力を前に成す術はなかった。
ヒートホークの渾身の一撃を浴び、殴り落とされたコロニーの反射板の欠片を浴びながら宇宙に散っていったのはアラガのほうだった。
粉々になった欠片は太陽の光を反射し、
煌めきながら砕け散る様はさながら溢れる星屑の中にいるように感じた。
「死んだな」
そう思ったがコアは静かなままだ。
「生き…ちまった?手加減されたのか?」
ただの鉄塊に成り下がった機体は真っ逆さまに自由落下をしていくだけだった。
「俺は…殺すつもりだったがな…あの…野郎…
ラゴウチ…生きてるのか…?
ヤバいのに…当たっちまったな…俺たちゃ、運が悪かった」
意識が遠のいていくアラガ。
〜後日〜
航宙守りを手に、神社へ向かうアラガとラゴウチ。
行きの電車の中のニュース、"非合法クランバトルにて死者2名…"
聞き覚えのあるような、無いような名前だった。
ニュースに映るカラフルなカラーリングのモビルスーツには見覚えが大ありだったが。
「あの機体か…?クソが……」
神社に御守りを返す2人。
「ま、俺たちゃ、運が良かったな。感謝しとこうぜ」
「今度あの機体に遭ったら叩きのめしてやりましょ!隊長!」
「ああ…さーて飯でも食いに行くか。美味いフォーの店見つけたんだ」
───
運び屋マーコとニャアン、仕事前。
「ニャアン、今日は話がある。…ブツの件じゃねえ。飯奢るから、あとで来い」
「はぁ…(なんだろうな…?)」
(終)