結婚式ごっこするやつ「病める時も健やかなる時も.........えっとあと」
「義兄さん、覚えてないの」
「うーん、結婚式は見たことないんだよ、ごめんねガイア」
「馬鹿だなあ、義兄さん」
ガイアは僕を揶揄いながらも、顔を赤くして頭に被せたテーブルクロスを顔まで被ってしまった。くすくす笑い合う声はとても心地よい。
頭にかぶっているレースのテーブルクロスは家から盗んできたものであり、アデリンが大層大事にしていたものだ。お祝い事でしか広げられないそれは子供ながらに高いものだと感じていた。
彼のためにこっそりでもとってきてよかった。そう思って勝手に満足していた。あとでアデリンからこっぴどく怒られる未来さえ知らず。
笑い合う声から沈黙が続く。流石に心配に思った僕はテーブルクロスをそっと顔から持ち上げた。
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