死期3ヶ月の恋人1 それは些かな違和感だった。
「最近、腹の調子が悪いな」
近藤は臍の上辺りをさすりながら呟く。調子が悪いというのも、最近ずっとその辺りがジクジクと痛いのだ。
何か悪いものでも食べたのだろうか?近藤は昨日食べたものを思い出そうとする。思い返すものの、特にこれと思うものはなかった。ため息を吐きつつ、最近常備している胃薬を飲んだ。
薬を飲むと、少し痛みが和らぐ。ふぅーっと近藤は息を吐いた。あまりにも続くようなら病院に行かないとな……と近藤は思いつつも、仕事が立て込んでいることを理由にして、なかなかに病院には行かなかった。