風諏訪 『原始通貨』 諏訪洸太郎という男の話 三雲修が課題の三門市の歴史について何か一つ発表する、のテーマに選んだのは『三門市内の川に関する変遷』だった。
その中で橋に関する事は空閑に資料を譲り教えればいいし、自分は川について書けばいいと思っていたのだが図書室でも図書館でもいい資料は貸し出し中で課題が間に合いそうにない事を焦っていた。
そうして頭を抱えていると、空閑が溜息をつきながら言う。
「仕方ありませんな。すわ先輩に頼りますか」
「諏訪さん?ってボーダーの?諏訪さんも橋が好きなの?」
「さぁ、多分橋は好きじゃないけど、頼れば多分何とかなるよ」
空閑はそう言って端末を操作して諏訪自身に管制室に居る事をきくと早速行こうと三雲を誘った。
管制室の中でも一際目立つ金髪とよく通る声は、には入った途端に見つける事が出来る。
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