俺とリヴリー 起床は少し早めの十二時過ぎ。寝る前に傘を干したせいで少し隙間の空いたままだった西向きのカーテンから少しずつ暖かな日が差していた。
「ぷっぷー」
だからか、お前がわざわざベッドを登って俺の腹の上に転がってるのは。
「お前は自分の体重で泣いてる俺の腹の声が聞こえんのか」
俺は自分の腹の上に転がるいきものの丈夫なモップかってぐらいに伸びた青い体毛をかき分け、その奥にあるずいぶんと指を沈ませる豊かさを蓄えた尻を抱き上げ膝に下す。
このちょっぴり贅沢なクッションとプライズ品のでかいぬいぐるみの中間ぐらいの大きさのいきものは、ずいぶん昔に大学の同級生から譲ってもらったリヴリーのモモスだ。本当は机の上やミニチュアの中で飼育できるような小型なペットらしいのだが、どうも俺が適当に育て過ぎたせいでずいぶんドでかくなってしまった。卒業後リヴリー好きが高じてリヴリーの研究所に就職した奴に写真を送ったら流石に嘘だと言われたが、これがホントなんだな。
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