味覚と食の話◆爆くん
高校入学してしばらくは、辛けりゃなんでもいいくらいの辛党だけど、寮で他の人の作る御飯を食べてるうちに、辛い一辺倒だけじゃなくなる。卒業して、自炊するようになると旨辛系をよく作るように。
食べ放題も好きだし、誘われれば行くけど、どちらかというと美味いと話題の店とかの方が嬉しい。奢りで高い店なら尚更。味の研究とかをしてるわけじゃないけど、気に入った味バランスは自分の料理に取り入れてみる。食道楽。
極度に甘いものは得手ではないが、甘いものも普通に食べる。量は食べられない。(二口三口でよくなる)
自炊大得意。適当にサッと作ることもあれば、じっくりがっつり作り込むときもある。
見た目や栄養バランスなんかもそこそこ拘るが、余程酷いものが出されない限りは、基本的に他人の作る飯に文句は言わない。
酒は辛口派だが、割りと何でも飲む。ザル。
食に関する好き嫌いはない。
◆尾くん
普通と見せかけて、少しだけ味覚が敏感。そのため、味音痴と思われがち。正しくは、味音痴ではなく「味のストライクゾーンが広い」だけ。
美味いものは当然美味い。他の人が微妙と感じるものも、味覚が良い分、素の味が分かるため、そこまで不味いと感じていない。食べられないのは「命に関わる味」くらい。(←これもあって味音痴に見られやすい)
何でも美味しく食べられるため、食べ放題とかパラダイス。
味覚が敏感故、刺激物は少し苦手。炭酸とか極度に辛いものとか。
甘いものもよく食べるが、甘党ではない。ただ辛いものよりは甘いものの方が……って感じ。
自炊はそれなり。基本適当ズボラ飯&トレーニーメニュー。見た目は大雑把で雑だが、味は確実。
他人の作る御飯が大好き。
酒はリキュールを使った甘めの清涼飲料系が好き。ビールやサワー系は、炭酸が得手ではないため少し苦手。(でも出されれば普通に飲む)酒に弱いわけではないが、気持ちよく飲めると時々意識が浮く。割りとザル。
好き嫌いは多少はあるが、出されたものはきれいに完食するので、端から見て、嫌いな食べ物がわからない。
◆心くん
味覚は普通だけど、食に対する拘りがなさすぎる。拘りがなさすぎるが故に、多少微妙な味のものもあまり気にしないで食べてしまう。(端から見ると若干味音痴気味)
食べるのが面倒臭い。咀嚼しないでエネルギーが摂れるならその方がいいとすら思ってる。
と、自身の食に対する感覚がおかしいのは自覚しているため、他人との食事はなるべくしっかりちゃんと食べるようにしている。(そのため他の人は気付いていない)
食べ放題は色々なものが食べられるため、それなりに楽しい反面苦痛。ただ、他人が美味しそうに食べているのを見るのは好き。自身の食べる切っ掛けにもなるため、他人との食事の機会は積極的にとるようにしている。(ぼっちだと食べない日もあるため)
ヒーローを目指すようになって、食事を改善しようとは思っているが、師も師で大概なので、もしかして今のままでも何とかなるか……などと、頭の片隅にあったりする。
自炊はトレーニングをするようになってから。
尾くんから簡単なトレーニーメニューを教わって作るようになり、そこからぼちぼちと自発的にレパートリーを増やしている。
レシピに忠実なのと、理系脳なので、料理の味感覚は良い。
酒は辛口派だが、何でも飲む。ザル気味。意識が飲まれることはない。
好き嫌いに関しては本人もよくわかってないが(興味がなさすぎて好物もよくわからない)、食べられないものはない。
◆爆尾的には
最初しばらく、爆くんの作る辛飯には御飯が必須の尾くん。(御飯で辛さを軽減)そのうち、爆くんの作る辛飯が旨辛系に変化してくると、御飯の量が減って、素直に美味しいと食べるように。そこから、爆くんの辛飯がただ辛いだけじゃない方向へ完全シフト。辛いものが全く駄目だと思ってた尾くんだけど、旨味がしっかりしてるならある程度辛くても食べられることが分かり、爆くんの作る旨辛飯は気に入って食べてる。
尾くんの御飯は味バランスがしっかりしてるので、爆くん的にはちょっとびっくり。予想外に美味かった。何を作らせても、普通に美味いので、ひっそりといい舌してんなーと思ってる。
一緒に住むようになると、御飯は基本尾くんが担当。買い出しも尾くん主体。休みの日とかに時々爆くんが作ったりもする。
◆心尾的には
尾くんが何でも美味しそうに食べるため、感動すると同時にしっかり食べなきゃって気になるので、尾くんとの食事は楽しい。ときどき、見てるだけでお腹いっぱいになるけど。
そのうち、心くんの食嗜好を尾くんに教えると、「そうなの? だったら一緒に食べよ」で尾くんがよく食事に誘うようになる。作ってくれたりもする。
一緒に住むようになると、当番制か交互で御飯を作る。買い出しは一緒に行って、一緒に考えたりしてる。