ロ→○は別に恋ではないがジョンドラは恋の話あれは何のカードゲームでだったか。勝者が敗者に質問できる、というルールを追加して、いつものようににっぴき楽しく遊んでいた。
ゲームとつくものに滅法弱いロナルドだが、何度か勝者になったドラルクが質問することに飽きたのか、なんと勝者のお鉢が回って来た。対する敗者はジョン。するのは大好きでもされるのはあんまり好きではないご主人様の目配せでなった配置である。
世界の丸たるジョンを前に、ロナルドはもじもじ照れ照れとしつつ真っ直ぐに言った。
「ジョン、ジョンが心の距離が縮まったって思うのって、…どんな時?」
ヌェ
「カーッ!!ときメモ世界線かここは!!照れ照れしおってこのゴリラが!言うに事欠いて心の距離!? 見ろジョンを!ちょっと引いちゃってるだろうが!」
「誰がゴリラだ…え、なんで!?そんな変なことおれ言った!?エーン引かないでジョン!おれはジョンに少しでも近付きたいだけなんだよーッ!」
「リアコはがれろ!ゴリラ、レッドカード」
「退場するのはテメェだわ!!おれとジョンを引き裂くんじゃねえ!」
「今まさにお前が私とジョンを引き裂いてんだろうがッ!」
「ヌーッ!」
煽り煽られ、ジョンのご主人が砂になった頃には、会話は一旦の決着を見る。
「……ジョン、もし心当たりがあれば、話してあげるかい?」
ジョンが自分の涙で溺れる前にナスナスと再生したご主人様が、やわらかな声に少しの戸惑いを乗せて言う。
答えない、ばかりだと面白くないからと、パスすると次の日がおやつ抜きになってしまうルールだ。もちろん、ジョンはパスをするつもりはない。
「ヌン!」
「そう……。じゃあ、聴かせてもらおうかな」
ヌヌ、ジョンは目を瞬かせた。