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    ゆんの練り飴

    みちゃらめ

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    ゆんの練り飴

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    小噺って言ったら小噺▶あかし
    一日の終わり、ホームの舞い戻りの像の裏の浜辺で真っ赤な夕日を眺めていた。全てが燃えるように赤く染めあげられる。真っ黒な自分だけをのぞいては。その事に特に感慨もなくただぼんやり夕日を眺めている。
    ふと気づくといもうとのこの声が聞こえない。ホームの広場で他の星の子とはしゃぎ駆け回っていたはずだった。
    ふりかえるとホームは静まり返っており、星の子1人いない。みな帰ったようだ。
    またどこかへ行ったのか…。
    目を離すとすぐどこかへ行くいもうとのこ。探すかと1歩踏み出そうとしてやめた。
    すぐ足元にまるまって眠るいもうとのこがいた。桃色のケープは夕日で赤く染まり芝生と同化していて気づかなかった。
    しゃがみこんで顔を覗き込む。完璧に眠っているようだった。住処まで運ぶパターンだ。いつもの事だ。
    寝顔を眺めていると上から声がした。
    おとうとのこが雨林のゲートの上からこちらを見下ろしている。顔は、まぁ顰めっ面だ。
    そいつ、と言ってあごでいもうとを指し随分前からそこであんたを待っていたと言った。次いで思っていたよりぼんやりしてるんだな、あんた、と言うと、おとうとのこは身を翻して雨林のゲートの中に消えて行った。
    視線を戻し再び顔を覗き込む。頬をつつく。つまむ。目覚めない。どれくらいそうしていたかわからないが、日が沈み空が濃紺になり始めていた。いもうとのこのケープも桃色に戻っていた。あいつの言う通り、ぼんやりしているのか、俺は。

    未だ目覚めないいもうとのこを抱き上げ飛び立った。
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