甘えたい姫と、ため息を吐く従者 「ねえ、淡雪。私って頑張ったよね?」
「ああ、よく頑張った。ここんとこ働きづめだったからな」
東五の家は忙しく、珍しくへろへろの雛菊。従者の淡雪はそれを褒めるが雛菊は納得言っていないようでむっと淡雪を睨む。
「姫…?」
「足りない」
「足りないって…すごいすごい、さすが姫。雛菊だ。」
そう言って淡雪は雛菊の頭を撫でるがそれでも雛菊の機嫌はなおらない。
「…淡雪、そこ座って」
そう言って雛菊が示したのはソファー。
「?」
不思議そうな顔をしたまま礼儀正しく座る淡雪。少し距離を開けて雛菊も隣に座るとそのままごろん、と横になり頭を淡雪の膝の上に。
「ひ、姫…?」
「もうもう!疲れた〜!もう一歩も動けない!淡雪が膝枕してヨシヨシしてくれないと疲れが取れない〜!」
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